ミカコ´Д`の日記の過去ログ

ミカコ´Д`の日記
恋愛小説 私の声に乗せて 13
「俺が教えてやろうか?」
「えっ・・・?」
教えてくれるの!!?
「福岡」
何だ・・・綾香にって事か・・・
「マジで!? いいの!?」
綾香は嬉しそうに古水にワークを見せている。

・・・私も綾香みたいに素直な子になれたらいいのにな
いつも思う。
私は男勝りなお母さんの性格に似たのか、辛い時も辛いと素直に
言えないし、何よりも甘えベタである。
それに比べて綾香は私とまったくの真逆で、素直に感情を表に
出せて、素直に人を頼れる。
綾香みたいに素直で可愛い子になれたらいいのに・・・

「・・・高宮?」
「・・・・・・ん?」
古水がワークを持ったまま、私の方を見ていた。
「ここの答えお前分かる?」
「あぁ、うん。ここはね〜・・・」

「・・・おぉ!! なるほど! 実夏と古水天才!」
綾香は満面の笑みを私と古水に向けた。
「お前もたまには1人で頑張れよ?」
「うるっさいな!!」
「ハハハ・・・」
私は隣で苦笑いを浮かべるしかできなかった・・・
「なぁ高宮!」
「!? 何?」
古水に行き成り名前を呼ばれ、びっくりしたのと、ドキドキしているのとで心臓がドキッと跳ねた。
「お前も分からないとこある?」
えっ・・・!!?
聞いてくれた・・・何か・・・すごい嬉しい・・・!!
「うん! 実は〜・・・ここがちょっと」
私はワークを古水に見せた。
8/3 22:7:9

古「わからないとこある?」
高「無いよ^^」
古「えっ!それはないだろwww」
本当になかった。
高「あはは・・・。」
古「・・・・・。////」←みくだしていた
福「どうしたの?」
古「お前(高宮)、一人でやれ(怒)おれ、福岡とやるから。」
え〜〜〜〜〜〜

こいかりん8/5 12:28:51

wwww

ミカコ´Д`8/8 22:7:12


恋愛小説 私の声に乗せて 14
「ここは代入して〜・・・」
「うんうん・・・」
「なるほど」
私と綾香は古水の指の動きを見つめて首を縦に振り続けた。
「・・・分かった!! 答えは、5!?」
「えっと〜・・・そうそう! 答え5だ5!」
古水はワークの回答を見て、ニコッと笑った。
「・・・あの〜さ、ありがとう・・・」
「おう。良かったな! 分かって」
「!! うんっ・・・!」
素直に言えてよかった・・・これでお礼言えなかったなんて
なったら最悪だもん・・・

「テストはワークさえやってればできる問題ばっかりだからな!
良い点数とれよ〜!!」

先生は同じ言葉を何回も繰り返しながらテスト用紙を配って
いる。
言わなくていいから早く配ってよ・・・
式とか忘れたらどうしてくれんの! 早く!!!
その間ずっとイライラしていた。

「はじめ!」
やっと問題用紙と回答用紙が配られ、皆が一斉にシャーペンを
用紙に滑らせる音が聞こえる。

名前は忘れないようにしないとね・・・

えっと〜・・・この式の解き方は〜・・・・・・・
・・・・・・あ・・・!!
ここ、さっき古水に教えてもらったところだ!!
思い出した!
思い出したよちょっと!!
やったーーー!!!

しかし油断は禁物。
最後まで見直しをじっくりして、1点でも高く点を取れるように
しないと・・・
8/3 22:15:27

代入がでてきたw
代入って中1ぐらいに習ったけ?

こいかりん8/5 12:24:22

そうそう!
代入は中1〜中3まで付きまとってくる・・・

ミカコ´Д`8/8 22:6:48

中3になるともう訳がわからなくなるw
結構、数学は中1の勉強が中3の勉強にかかわってくるよね><
↑そんなこと言ったら全教科だけどwww

数学はしゅーちゅー力が切れるときつい・・・

こいかりん8/10 14:46:24


恋愛小説 私の声に乗せて 15
「・・・ふぅ・・・」
とりあえず1番最後の科目の英語まで終わったけど、国語が
1番手ごたえあるかも!
英語は・・・まぁ・・・うん・・・仕方ないよ!
もう終わった事! これは過去の事!!
忘れよう!

「テストどうだったぁ〜・・・? 私全然ダメでさ〜」
「国語はまぁまぁかな? まぁ、英語は壊滅としてさ」
「入試に英語と数学あるなんてありえない! 美術でよくない?」
「じゃあ美術専門の学校でも行ったら〜?」
美術専門か・・・
私もそっち方面でいいかな・・・別にやりたい事なんでないし。

「えぇー!!? その時は声優なる気なかったの!?」
「うん。声優なんかなる気もなかったっていうか、まず何も
知らなかった・・・かな?」
皆お弁当を食べ終わり、お菓子を開けて配っている高校の教室。
友達は今の話を聞いてびっくりしている。
そんなにびっくりする事かな・・・?
「で、何がきっかけで声優なろうと思ったの!?」
「そうそう! そこが知りたい!! 話めっちゃ飛ばして!」
「えぇ〜!? ・・・じゃあ、それから何日か経った、
9月の終わりくらいの頃の話ね? ・・・その日は、最後の体育祭
間近で、皆がちょっと仲たがいというか、喧嘩した日だったの」

「だから、何でダンスとか覚えてきてないの?」
「すみませんっ・・・!!」
クラスのダンス委員の子が後輩に向かって怒っている。
先生からの提案で、中学3年生が2年生や1年生の後輩に、
体育祭最後のプログラムであるマスゲームを教えるという事に
なった。
8/10 13:23:19

私の中3後期の時の美術の成績は・・・2(・∀・;)
えがへたなのにどりょくしていないとこうなります。
美術が1番成績悪いです><{テストは80〜〜〜〜。

こいかりん8/10 14:49:31

過去ログとか全部見たけどどれもすごかった!
ホラー系は特にp(^_^)q
ぽたも日記に小説書いてるからぜひ見てね!

これからも応援してます(・ω・)ノ

ぽたじゅ8/11 22:25:13

お二方、コメントありがとう^^

是非見に行きますね!

ミカコ´Д`8/14 13:46:44

]〜12までを過去ログに入れました★

ミカコ´Д`8/14 13:52:29


恋愛小説 私の声に乗せて 16
暑い外で練習してから、蒸し暑い体育館での練習・・・
3年生は最後の体育会というプレッシャーもあり、物凄く
イライラしていた。
「ここはね、もっと手を伸ばして!」
「えっと・・・」
私の教えている2年生も、なかなかダンスを覚えられなかった。

もう・・・!! 昨日ここだけは練習しててって言ったのに
何でできないの・・・!!?
何度も何度も怒鳴ってしまいそうになるのを抑えていた・・・
「恥ずかしがらないで足を曲げて低い体勢になってみて!
もっと低く!」
膝を曲げて、低い体勢で立つポーズが恥ずかしいのか、
ほとんどの子が低い体勢になっていなかった。
「ここは低くない方が逆に恥ずかしいよ? もっと低く」
「はいっ・・・!」
やっと低い体勢になってくれた・・・

「今日はここまで! 2年生は教室に戻れ! 3年生、ここに
集まれ」
「「「はい」」」
また始まるのか・・・先生の話・・・
「怒鳴るのを抑えて教えてくれているのは本当に感謝してる」
先生は最後にそう言ってくれたけど・・・
こっちももう限界近いよ・・・

「ホントに後輩ムカつく」
放課後の美術室。
同じ部員で友達、美術部部長の香奈が、いつものように黒板に
チョークで落書きをしながらつぶやいた。
「そう? こっちの班の子は覚えいい感じだよ?」
いつも冷静沈着。大人みたいに冷めているのが特徴の同じく友達
の星華が、ノートに落書きをしながら言った。
「いいじゃん! 皆で楽しんで良いダンスできたら!」
正義感があっていつもポジティブな友達、蘭は後輩の男子と
腕相撲をしながら言った。
8/14 14:7:51

恋愛小説 私の声に乗せて 17
「実夏のとこは?」
「私の所はそんなに問題・・・ないって言ったら嘘になるかな」
「まぁ・・・後輩も頑張ってくれてるの分かるんだけど・・・」
香奈は「はぁ〜・・・・・・・」と、長い長い溜息をついた。

「・・・ねぇ! 1・2年生ちゃんこっち集まって〜!!」
「「「はーい」」」
蘭が1・2年生の女子部員を集めた。
「今、顧問は会議でいないし・・・ここでダンスの練習しちゃ
おうよ! それでダンス分かったら嬉しいし!」
「ホントですか!?」
「やります!」
後輩の子は部室で腕をピンっと伸ばして広がった。
蘭ちゃんってホントに優しくていい子だな・・・尊敬する・・・
「はい、1・2・3・4!」
「そうそう! 綺麗綺麗! いい感じだよ!」
美術室からこんな声が飛び交うなんて何か不思議・・・
シュールっていうの?
ダンスの練習は1時間ほど続いた。
「もうそろそろ片付けの時間だし、終わろうか!」
「「「はーい! ありがとうございました!」」」
解散し、皆で筆などを片づけていた。
「そういえば、男子の方は組体操どんな感じなの?」
後輩の男子部員に聞いてみた。
「それが・・・先輩の一人が落ちて怪我しちゃいまして・・・
今日は大騒ぎだったんですよ」
「あ〜・・・その子ウチのクラスの子なんだよね」
今日は組体操でウチのクラスの子が落ちて怪我をしたと聞いた。
どうなるんだろう・・・心配・・・
「でも、やっぱり古水先輩はかっこいいッスよ〜」
「!!!」
ここで古水の名前が出てくるなんて・・・
「・・・どんな所が?」
「組体操での姿勢もそうですし、さすがサッカー部キャプテン
後輩まとめるのも得意ッスし! 俺らからしたら運動部とか
サッカー部じゃなくても憧れだよな!」
「な〜♪」
そうなんだ・・・古水って後輩からそんな感じで見てもらって
るんだな・・・
8/14 14:18:19

恋愛小説 私の声に乗せて 18
「それに、どんなに失敗しても怒らなくて、嫌な顔1つせずに
支えてくれてるんです」
「うまくできたら褒めてくれるしな!」
「そこら辺が他の先輩と違うよな!」
「ふ〜ん・・・」
やっぱり、かっこいいな〜・・・そういうの聞くとますます・・・
「先輩! 古水先輩見っけ〜♪」
後輩が私の腕の裾を掴んで、引っ張ってきた。
「え!? ちょっ・・・!」
美術室の窓からはグラウンドを見渡せ、目の前ではサッカー部が
練習をしている。
よくサッカー部の部員がいたずらで、美術室のガラスを割らないように張られたフェンスを登ってきたり、窓に張り付いて来たりと
イタズラをしてくる。
「っていうか、何で私が古水見ないといけないの!」
「いいじゃないですか! ほらほら!」
「ちょっと・・・!!」
後輩2人に無理矢理に窓に連れてこられた。
(!!! チックショー/// かっこいいなオイ!!)
そこには古水がサッカーの試合でゴールを決めていた。
「うわ! 先輩顔が真っ赤!!」
「ひゅ〜♪」
「は!? え、ちょっと!!!////」
「前から思ってたんですよ〜! 先輩って古水先輩の話結構
出してきますし、何よりも・・・ね〜?」
「そうそう! 古水先輩の事話してる先輩って、本当に嬉しそうな顔で、ニコニコしてるんです!」
二・・・ニコニコ!!?
そんな顔してんの!? 気持ち悪いな私!!!
「やっぱり先輩って・・・古水先輩の事・・・・・・・?」
「違っ・・・ちょっと・・・え・・・!!」
恥ずかしい!!!
今まで私は好きな子の事とか、バレた事がなかった。
そういうの、態度とか顔に出さないようにしてたから・・・
でも・・・今回はバレれる・・・!?
8/14 14:28:52

久しぶりにINした恋雨乃ちゃんですww
ミカコの小説がいっぱい更新されている!!(゜Д゜)
(!!! チックショー/// かっこいいなオイ!!)
↑の言葉で爆笑しちゃったじゃないかww
面白い♪続き楽しみにしてるね〜♪頑張れ!!

恋雨乃8/20 15:18:44

爆笑しちゃったかwww
ありがとうww

ミカコ´Д`8/22 0:46:0


恋愛小説 私の声に乗せて 19
散々だったな・・・
後輩にバレた・・・古水好きなのを・・・
夏の暑さが残る放課後の帰り道。
ため息交じりで帰っていた。
「あ、実夏だ!!」
「ん? あ! 先輩!!」
そこには去年に卒業した先輩の姿があった。
「今は副部長なんだっけ?」
「はい! 先輩は何処の高校でしたっけ?」
それから約30分ほど、先輩と雑談していた。
高校受験の事とか、進路の事とか・・・色々聞きたかったし。
「そういえば、実夏って絵とか小説方面に進まないんだっけ?」
「はい! 声優に・・・興味持っちゃったっていうか・・・」
「へぇ〜! 凄いじゃん! って事は・・・もしかして、私立の
〇〇高校受ける感じ?」
「はい! そこで声優の授業を受けたいんですけど・・・私立
でお金だってかかりますし・・・それに、まだその事、親とも
相談してなくて・・・」
「なかなか言い出しにくいもんね・・・でも、それはちゃんと
言った方がいいよ? 自分の為でもあるんだから!」
「はい! 頑張ります!!」
そこで先輩と別れ、再び家に向かって歩き始めた。
言った方がいい・・・か・・・
今日の夜・・・勇気出して言ってみよう!

「・・・・・・」
「実夏〜・・・泣き止んでよ〜」
「無理・・・」
昨日親にその事言ったら猛反対された・・・
絶対駄目って・・・何でそこまで言うのよ・・・私の人生なんだから、私に決めさせてくれたっていいじゃない・・・
「何でもお金お金って、子供よりお金が大事なの!?」
「だよねぇ〜・・・私もよくお金がないんだからって言われてさ
正直へこむよね・・・」
初めて本気でやりたい事見つかったと思ったのに・・・!!
8/22 21:57:58

がんばってニャン><
遊びに来てニャン^−^

にゃんこ参8/22 22:6:38

13〜17を過去ログに入れました!

1〜12までは過去ログ1
13〜17以降は過去ログ2 に入ってます!

ミカコ´Д`8/24 15:30:40


恋愛小説 私の声に乗せて 20
「はぁ〜・・・」
マスゲームの練習も後輩にイライラして厳しく当たっちゃったし
何かもう嫌だな・・・
部活行く気しないけど、あとちょっとで引退なんだし・・・
早く行かないと・・・
「あれ、高宮?」
「? あぁ・・・古水か」
会えたのは凄く嬉しいけど、何か・・・話す気今しないな・・・
「何か今日めっちゃ泣いてなかった?」
「めっちゃではないけど泣いてたよ。何で?」
「いや、お前ってあんま感情表に出さないって言うか・・・泣くとこ1回も見た事ねぇから珍しいな〜って」
そんなふうにとらえてたのか・・・
「別に〜・・・ちょっと高校の事で親に猛反対されてへこんで
ただけ。今はもう大丈夫。諦めもちょっとしたらつくかもだし」
「・・・今から部活か? 急ぎ?」
「いや? 普段からそんなに部活とか、行くの急がないけど?」
何でそんなの聞いてくるんだか・・・
「俺ちょっと話聞いてやろうか?」
「え!?」
そう返ってくるとは思わなかった・・・!!!
びっくりして大きく口開けすぎて、顎が外れたかと思った・・・
イタタッ・・・! 戻るかな顎・・・
・・・戻った

美術室前の階段に座り、昨日のお母さんとの会話や、今日の
マスゲームの練習中の事を古水に話した。
自分がどんな言葉で話しているか覚えていないくらい、無我夢中
になって話し続けた・・・
「親も俺らの受験、不安なんだろうな〜・・・」
「・・・まぁね。それは分かるけど・・・何もお金が理由で
猛反対する事ないじゃん・・・」
何であんなにお母さんは反対するの!?
分からずや!!!
8/24 15:42:25

恋愛小説 私の声に乗せて 21
「親も分からないんじゃねぇの?」
「は?」
何言ってんの・・・?
「だってお前、急すぎじゃん? 今まで絵とか小説書いてきた
んだろ? 音読でも何でも、声優になりたいっていう姿勢をまだ
親に見せてねぇじゃん」
「・・・あっ!」
確かに・・・ずっと絵ばっかかいてて、小学生の時は
「漫画家になる!」中学生1・2年生の時は「小説家になる!」
って言ってた・・・
「お前が声優になりたいっていう姿勢をこれから見せていけば
親も分かってくれるんじゃねぇの?」
「・・・姿勢か・・・」
なるほど・・・
「ありがと! 何か気楽になった!」
「・・・お前はまだいいじゃん。夢とかあって」
「ん?」
「俺とかサッカー今やってて、サッカー好きだけど・・・将来
サッカーやって行く気はねぇし・・・成績いいから、とりあえず
良い高校目指してるってだけだしな・・・俺は」
え・・・
「親とか先生も、俺が良い高校卒業して、良い大学入学して
良い仕事に就く事期待してるみてぇだし・・・同じサッカー部の
奴らが『プロサッカー選手目指す!』って言ってるの聞いてると
羨ましいっつーか・・・」
古水も古水でずっと悩んでたんだ・・・
前までは『頭良い人は何も悩み無いんだろうな・・・』とかって
思ってた。
でも・・・皆不安なんだ・・・皆同じなんだ・・・
「古水〜! キャプテンなんだから集合かけてくれ〜!!」
「おう! じゃあ俺行くわ。とにかく頑張れよ! 俺も色々と
頑張るから」
「うん! ありがとう!!」
もう1度お礼を言って、一応ペコッと頭を下げといた。
古水の悩み・・・聞いちゃった・・・
8/24 15:52:48

受験生になるといろいろ考えなくちゃいけないんだね…(´・ω・`)
がんばれ!!
続き楽しみにしてるぉ!!

恋雨乃8/27 13:0:23

ありがとう♪

ミカコ´Д`8/27 19:58:2


恋愛小説 私の声に乗せて 22
メッセージ★
 今日は始業式でした〜★ 皆はどうだった!?
 小説の感想と一緒に聞かせてね♪

「お母さん!」
家に帰って、早速お母さんに声を掛けた。
「ん〜・・・? あ、おかえり。どうしたの?」
お母さんは昼寝をしていたらしく、半開きの目をこすって
体を起き上がらせた。
「やっぱり・・・あの私立の高校に行きたいんだけど・・・」
「まだ言ってんの〜・・・じゃあ聞くけど、そこでやって行き
たいと思う理由は本当に声優になりたいからなの? 本気で
声優になりたいってアンタは思ってるの?」
今までに見た事のないくらいの、お母さんの真剣な表情・・・
少し後に下がりそうになった・・・
【頑張れよ!】
・・・古水・・・・・・
「なりたい!!!」
私は声を張り上げて言った。
「じゃあ、今まで書いてた小説とか絵は何だったの? お遊び
だったの? つい最近までアンタ漫画家になる! とか、小説家に
なる! とか言ってたじゃない。次は声優? 遊びで高校に
行くんじゃないのよ? 3年間本当にその勉強に没頭できるか
なのよ?」
「それは・・・分かってる・・・でも、1回しかない人生じゃん!
これは私の人生なの! 自分でやりたい事は自分で決めたい」
「・・・」
お母さんは黙って私を見つめてくる。
・・・・・・
・・・・・・
・・・・・・
・・・・・・沈黙がずっと続く・・・
「分かった。その高校を受験しなさい」
「え!!? いいの!? マジ!? は!?」
「ただし!」
お母さんの目元がきつくなった。
「途中であきらめたりしたら退学にさせるからね!」
「・・・分かった! でも安心して。絶対あきらめないから!」
よかった・・・
本当に良かった・・・!
9/2 16:15:36

おお〜!!
お母さんに認めて(?)もらえてよかったね!
始業式はー……
席替えして、目が悪いのに一番後ろの席になったよ…↓w
目見えないーww

恋雨乃9/5 22:0:5

ウチは逆に1番前になった(T△T)
周りが友達だから嬉しいけども!ww

ミカコ´Д`9/7 11:16:7


恋愛小説 私の声に乗せて 23
高校のテスト終わり★
クラスで10番以内に入れたキセキ(TωT) ありがたや・・・
今日から小説書いて行きます!

それから私は、控えている修学旅行の準備に取り掛かった。
(修学旅行に持っていく鞄自由じゃないから大変だな〜・・・
何で通学カバンと補助鞄のリュックじゃ入りきらないよ・・・)
「お母さん〜! おみやげ何がいい?」
「そうねぇ〜・・・沖縄でしょ? ちんすこうがいいわね♪」
「ちんすこうね!」
ちんすこうって食べた事ないんだよね〜・・・美味しいのかな?

「実夏〜♪ おっはよ〜♪」
「おはよ。何かテンションいつもと違くない? どしたの?」
「それがね! 告白オッケーもらっちゃった〜♪」
「え!? マジ!? よかったじゃん! おめでとう!!」
「ありがとう!! 実夏がアドバイスくれたおかげだよ♪」
綾華は私に勢いよく抱き着いてきた。
・・・告白か〜・・・
いいな〜・・・綾華は可愛いからすぐオッケーもらえるんだろう
けど、私なんかが告白しても逆に引かれるだけだろうし・・・
「そういえばさ、後輩にアレ言っとかないといけないんだっけ?」
「アレって?」
「私らが修学旅行に行ってるうちに、ちゃんとマスゲームの振付覚えとけって事よ」
「あぁ〜・・・確かにね」
そんな事いちいち言わなくても、後輩の子はちゃんと覚えてくれる
と思うけどな〜・・・
先輩とか目上の人に言われたら何か怖いじゃん?
そういうのは必要以上に言わなくても・・・
「私は別に言わないでおこっかな」

「古水! 修学旅行の学レクの出し物で、お前女装しろよ!」
「ブッッッフッッッ!!!」
古水が女装!!?
私は思いっきり口に含んでいたお茶を吹きだした。
学レク。
つまり学年レクリエーション。
修学旅行で各クラスが劇とか、歌とか、漫才とかを披露して、
旅行 最後の夜を盛り上がるイベント。
私のクラスは確かAKBのダンスだったかな?
・・・にしても、古水が女装って・・・
ダンスに集中できないってソレ!!
9/15 18:1:15

テストおつかれ〜!
クラスで10番以内?!凄っ!!w
 
女装wwww
そういや去年、男子達が女装してたな〜ww
小説更新楽しみにしてるよ〜♪

恋雨乃9/15 18:47:26

テストお疲れ様です^^
じゅ、10番以内?!((私にはあり得ない順位…

小説、これからも楽しみ♪

ゆうねえ9/15 18:52:30

手が真っ黒になるまで勉強したww
だってお母さんに「10番以内に入らないとピーチやめさせる」
だの、「交換条件は?」などの脅しがきたからww
やるしかなかったww

ありがとう(笑)

ミカコ´Д`9/16 11:38:22


恋愛小説 私の声に乗せて 24
「何で俺なんだよ!?」
「だってよ、古水って色白い、髪長め、目とかもデカい。
女装ぜってぇ似合うし、盛り上がるって!」
(うんうん。確かに)
心の中でひっそり同意した。
私も正直言ってすっごい見て見たい!
でもって、写真にでも収めたいくらい!!
「私も古水の女装見たいな〜♪ ね? 実夏」
「え? うん! ・・・あ・・・」
思わず「うん!」って言っちゃったよちょっと・・・
「だよな! ほら、福岡と高宮も見たいってよ!」
「お前らそこは見たくないって言えよな〜!」
古水が がっかりした表情で言ってきた。
「ごめんごめん!」

午後の授業。
5・6時間目は、修学旅行の説明会や荷物の確認などの時間。
1度家で入れてきた荷物を、もう1度出して1から確認しないと
いけないから正直言って面倒くさい。
「何でこんなのやんなきゃいけないの〜・・・」
「めんど〜・・・」
案の定、周りでは非難の声が上がっている。
「え〜、あとは飛行機のチケットは空港で渡すからな〜!
パンフレットあるか〜?」
(パンフレット〜・・・えっと〜・・・あ、あった!)
「あと、洞窟に入る時は怪我する確率が高いからな! 懐中電灯と
絆創膏とかの用具を入れておけ〜!」
私達が行く沖縄では、平和学習の1つとして、戦時中に実際に
使われていた『ガマ』という、防空壕のような洞窟へ入る事と
なっていた。
先生の話によると、とても狭くて暗くて危険らしい・・・
「実際のガマに入る訳だから、実際にそこで亡くなった人も居る
という事だ! その事を忘れずに、騒いだりすんなよ!!」
「「「は〜い・・・」」」
「幽霊とか出るのかな・・・」
「そんな不謹慎な事言わないの!」
綾香は少し震えながら言った。
9/16 11:49:58

恋愛小説 私の声に乗せて 25
それから何度も聞いたような説明を受けて、修学旅行の説明会は
終わった。
「疲れたね〜・・・」
「何回も何回も同じ話するなって感じ。クーラーとかもついてない
体育館なのに。暑くて死んじゃうよ〜・・・」
体育館から出ると、ひやっとした空気に包まれている。
普段は熱い廊下でも、今では涼しく感じる・・・

「古水が女装を決心したぞーー!」
そんなバカみたいな声が上がったのは、帰りのホームルームの時
「マジで〜!?」
「お前、しっかり可愛く決めてこいよーー!!」
「盛り上げろよ〜!!」
「古水ちゃ〜ん!!」
こんな声がクラス中から上がり、古水は顔を真っ赤にしてうつ
むいている。・・・・・・女子か!!!
「古水って元から女の子っぽいもんね! 似合う似合う!」
「どういう事だよソレ!!」
古水はさっきよりもさらに顔を真っ赤にして恥ずかしそうに
怒鳴っている。
・・・うん。女子だな。

「3日後の今頃には、もうウチら沖縄に居るんだよね〜」
「そうだよね〜」
部室でも修学旅行の話で盛り上がっている。
「後輩ちゃん達〜! おみやげ何がいい??」
蘭が後輩たちに呼びかけた。
「そうですね〜・・・やっぱちんすこうですね!」
おぉ! 定番!
「私は、パイナップルのキーホルダーがいいです!」
マイナーだな・・・
「私は貝殻とか、さんごがいいです!」
おぉ! ザ・女子★ って感じ!
「俺はビーチのさら砂!」
あほか。何に砂を使う気だ・・・
「オッケー!砂ね!」
「えぇ!!? オッケーしちゃうの蘭!!?」
蘭の不思議加減には時々ついて行けない
9/16 11:58:18

お〜!更新されてる〜♪
「古水ちゃ〜ん!!」←www
また、爆笑してしまった…><ww
更新楽しみにしてるよ〜♪

恋雨乃9/16 14:24:27

よく爆笑しますなww
実際に「ちゃ〜ん!」付で呼ばれてた時は、ウチが教室で1番
爆笑してたわwww

ミカコ´Д`9/16 15:15:36


恋愛小説 私の声に乗せて 26
「皆集合したか〜?」
あ〜・・・ドキドキする!!
修学旅行当日。
私、初めて飛行機乗るんだよね〜・・・
飛行機って落ちないのかな? 本当に落ちない? ねぇ、
誰か教えて? 落ちないで・・・頼むから・・・
「実夏? 何か顔色悪いよ?」
「いや、別に・・・」
飛行機が怖いなんて言えないしな・・・
「じゃあ、飛行機に乗って〜! 指定された座席に座ったら
必ずベルトを締めて、乗務員さんの指示に従うように!」
あぁ〜いよいよだ〜・・・
お腹痛い・・・飛行機〜・・・

「えっと〜・・・私の席は〜・・・ここか」
ラッキーな事に、私の席は窓際で、景色が綺麗に見渡せる。
私は座ると、テーブルを出し、荷物を置いた。
「お、高宮が隣か?」
「ん? ・・・古水!?」
顔を上げると、古水が目の前に立っていた。
「古水が〜・・・とな・・・り? 隣?」
「っぽいな!」
嘘じゃん!!
飛行機の怖さなんか吹っ飛んだ!!!
やった〜!!!
・・・どうしよ・・・うれし泣き寸前・・・
「荷物置き終った? 俺座って大丈夫?」
「うん! どうぞどうぞ座って」
「何でよそよそしいんだよ」
古水は苦笑いを浮かべ、ドサッと席に腰を下ろした。
その時、少し肩がトンッと軽く古水と当たった。
「!!!」
これだけで・・・心臓がっ・・・!!
「それでは離陸いたします」
アナウンスが流れ、飛行機が動き出した・・・
いよいよ沖縄に!!


部活と勉強で忙しくて随分と間が空いてしまいました><;
すみません!
今日からまたよろしくお願いします♪
10/1 20:37:48

どまです><
がんばってニャ〜〜〜
にゃんこは来れる日が減ります =ω=

にゃんこ参10/1 20:45:3

お〜!
古水君(私からして先輩?!ww)のお隣おめでと〜♪ww
勉強&部活、頑張ってくださいな♪ww

恋雨乃10/2 18:31:26


恋愛小説 私の声に乗せて 27
「うわっ・・・!」
飛行機が地面を離れた感覚を体全身で受け止めた。
背中がふわっと浮き上がる、ジェットコースターで坂を下っているような感覚・・・
耳が少し詰まったようになり、慌てて鼻を摘まんで息を吐いた。
「・・・治った」
「うっわ〜・・・耳が変な感じすんだけど」
隣では古水が耳を押さえて顔をしかめている。
「そういう時は、唾を飲んだり、こうやって鼻を摘まんで〜・・・」
「・・・っっ!!! 治った!」
「でしょ?」
って、何で私、こんなに得意げに対処法話してるんだか・・・
「沖縄までどれくらいだっけ?」
「2・3時間じゃね?」
古水は曖昧に答え、鞄の中をあさり始めた。
(も〜・・・もうちょっと話し続けてよ! こっちはそっちと
話すだけでも緊張すんのに!」
いまだに心臓の早い鼓動は治まらない・・・
逆に、時間が経つたびに鼓動が早くなっているような気がする。
「高宮?」
「え!? 何なに! どうしたの!?」
「何テンパってんだよ。お菓子食べるか?」
古水はそう言って、私にスナック菓子の袋を渡してきた。
「・・・食べる」
呑気でいいねアンタは・・・

離陸から1時間ほど経った頃。
皆は昼ご飯を食べ終え、段々とうとうとし始めている。
中にはうつぶせになって爆睡してる子も。
正直言って私も眠い・・・寝ようかな・・・
「ふわぁ〜・・・ねみぃ〜・・・」
古水は大きな欠伸をすると、目を瞑った。
(古水も寝ちゃったし・・・私も寝よ・・・)
そう思い、目を瞑ろうとした時だった・・・

トン・・・

何か・・・肩が重い・・・?
それに首がくすぐったい!
私は薄目を開けて、変な感覚がする右の肩を見た。
10/11 19:54:26

いいな〜私も飛行機乗ってみたいな〜ww
お菓子、食べたい!!←w
更新楽しみにしてるよ〜♪

恋雨乃10/11 20:6:27

ありがとう(笑)
25話まで過去ログに放り込みます♪

ミカコ´Д`10/12 20:14:45


恋愛小説 私の声に乗せて 28
!!!
肩に目をやると、すぐそこに古水の顔があった。
うたた寝してしまったらしく、右隣の私の肩に寄り掛かってきた
のだろう。
(顔近っ!!!///)
顔が近いだけでなく、寝息が首にかすかにかかってきて、妙に
照れる・・・
(身が持たない・・・! 元に戻そう!)
私は古水を起こさないように、そっと古水の肩に手をやり、
古水を元に戻そうとした。
「スー・・・」
「・・・」
すごい気持ちよさそうに寝てるし・・・戻しづらいな・・・
(・・・このままで・・・いい・・・か・・・)
私は首を右に向け、そのまま目を閉じた。
寝てる間に左に首が向かないといいんだけど・・・左に
向いちゃったら・・・ね?

「お前ら〜! そろそろ起きろよ〜!!」
「ん〜・・・」
あれ・・・もう沖縄着くの?
うっ・・・! 痛っ!! ずっと首を右に向けてたから、首が
おかしくなちゃってる! イタタタッ・・・痛い!!!
・・・戻った。
正面を向くと、まだ目がぼやけている・・・
目の前にあるのは・・・前の座席の椅子か・・・
・・・あれ・・・古水は?
恐る恐る首を左に向けると、そこには古水の姿がない。
(あれ・・・? 何処行ったんだろ・・・)
前や後ろの座席を覗いても、古水は見当たらない。
「そろそろ着陸するぞ〜!」
「うわぁっ!!」
飛行機が大きく揺れ、思い切り壁に頭をぶつけてしまった。
「高宮! 座っとかないと危ないだろ!!」
「すみません・・・」
先生に怒鳴られ、すごすごと椅子に座り直す。
「古水!? ここで何してる!」
先生の古水を呼ぶ声が聞こえ、再び席を立った。
10/19 19:42:30

恋愛小説 私の声に乗せて 29
「すみません・・・トイレに」
「早く座席に着けよ〜!」
「は〜い」
何だ〜トイレかぁ〜・・・びっくりした〜・・・
その時、また飛行機が大きく揺れた。
「うわぁっっ!!!」
「うぉっ!!」
ゴーーーーンッッッ__!!
立っていた古水と私は、思い切りお互いの頭と頭をぶつけた。
「ほら見てみろ!! 座っとけって言っただろうが!」
「「すみません・・・」」

「悪ぃ・・・大丈夫か? 高宮」
「うん・・・」
ぶつけた所を押さえている私に古水が恐る恐る声を掛けてきた。
「にしてもお前・・・」
「何?」
「結構頭固いよな。すげぇ痛かったんだけど」
「ほっといて!!!」
行き成り何言い出すんじゃい!! 馬鹿!!

「やっぱ沖縄って温かいね〜♪」
綾華が大きく背伸びをし、沖縄の空気を体感している。
「確かに!」
神戸の方も結構暑かったけど、沖縄はもっと暑い。
暑いっていうより・・・優しい感じの「温かい」かな?
「アイス食べたいよね〜!」
「食べたい食べたい!」
空港の前にあるお土産屋さんに売っている「紅イモソフト」を
見て今にもヨダレが垂れそうだった。
「集合〜!!」
先生の大きな声が聞こえ、重い荷物を引きずるようにしてクラス
の重合場所へ向かった。
「今からバスに乗ってホテルに移動する! 座席は飛行機の時の
座席だ! 早く行動しろよ〜! 1組が乗れないと後のクラスも
遅くなるからな!」
『は〜い!!』
え!? 飛行機の座席って・・・また古水が隣なの!?
嬉しいんだけど、さっきの事もあってちょっと複雑かも・・・
10/19 19:51:10

恋愛小説 私の声に乗せて 30
「は〜い! それでは、バスに順番に乗って下さい〜!」
地元のバスガイドさんが誘導してくれる。
これまた美人なバスガイドさんだな〜・・・
秋田の美人は秋田小町って言うけど、沖縄の美人って何美人って
言うんだろ?

・・・・・・沖縄美人? 沖縄小町?

「高宮〜! 俺らの座席ここってさ〜!」
「あー、うん」
古水が手を挙げて教えてくれている。
「お前バス酔いとかする?」
「いや? 乗り物全般で酔ったりしないけど・・・」
「俺、飛行機よりバスの方が酔う気がすんだよな〜・・・上に
吐いたらごめんな?」
えぇぇ!!?
それだけは勘弁!!
「いやいやいや! 絶対に嫌だから!」
「冗談だって! 吐かないように努力はするよ」
何言ってんだこいつは。
「それでは発進しま〜す! ガイドを務めさせて頂きますのは〜」
バスが発進し、ガイドさんの案内が始まった。
「あちらに見えますのが〜」
「おぉ! すげぇ! 海だ!!」
「海!」
うわ! 沖縄の海ってすっごい綺麗!!
飛行機の上から見えたけど、何だろう・・・水に透明感があると
いうか、透き通って下に積もっている砂が見えるのが凄いと
思う。 うん。
「早く泳ぎてぇよな〜!!」
「でも泳いじゃいけないんだよね〜・・・」
沖縄の海で船を漕いで競争するとか。
船もいいけど、やっぱり海と言ったら水着! 水着と言ったら
泳ぐ! でしょ!?
泳ぎたいな〜・・・水着姿には自信ないけどさ・・・
「コラ! 沖縄に遊びに来たわけじゃないんだからな? 平和学習に来たんだぞ? その辺を考えろ!」
先生が言ってくる。
分かってるよ! 何度も何度も怒鳴らなくってもいいじゃん!
そう言っている間にも、バスはどんどん進む。
10/19 20:21:38

あ〜いいな〜!!
沖縄行ってみたいナ〜ww
紅イモソフト…食べたい…←
続き楽しみにしてるよ〜♪

恋雨乃10/19 20:41:24

わ〜い♪
ありがとう★

ミカコ´Д`10/20 23:16:5


恋愛小説 私の声に乗せて 31
復活〜!!
この一ヵ月、放送のコンテスト、中間テスト、イベントでの
音響・司会、文化祭
などなど様々な事がありましてなかなかinできませんでした><;
小説は31話から始まりです!
内容を忘れてしまった・・・! という方は過去ログ2にも
入ってますので、見直してください^^
それでは始まります〜♪ (期末テストがあるので今日は大量更新
しちゃいます★)


「そういえば古水」
「ん?」
呼びかけると、古水は漫画の本から目を離さずに返事をした。
私が聞きたいのは、これから入るガマの行動班の事。
確か自由だったよね・・・
だから・・・班、一緒にならない?って聞きたいんだけど・・・
「あのっ・・・さー、ガマっ・・・班っ・・・えっと〜」
「あ? どした」
なかなか「ガマの行動班一緒にならない?」 ・・・が
言えない!!!
テンパってきた・・・ヤバイ・・・
「えっと「実夏ー!!ガマの行動班一緒になろーっ!」
前の席から綾華の声が響いてきた。
「えっ!?あ、うん!」
・・・って、私が誘われてオッケーしてどうすんのよ!!
「じゃあ、実夏入れて班4人!先生〜、班決まったー!」
えぇぇぇぇっっ!!?
馬鹿ーーー!!
私も綾華もっ!馬鹿ーーー!!!
11/23 10:10:13

お久しぶりニャ〜〜><
がんばってニャ〜〜

にゃんこ参11/23 10:22:48


恋愛小説 私の声に乗せて 32
私はそのままヘコんだまま、ガマへ到着。
結局古水とは班離れちゃったし・・・なんかもう・・・
やる気も出ない。
「皆さんこんにちは!えー、私は案内人の〜・・・」
私達の前には60歳くらいの、色黒で少しぽっちゃりした
おじいさんが立っている。

ガマは沖縄の戦時中に防空壕のように避難に使われていた洞窟の
ような所で、今から入るガマでは実際に多くの人が爆弾を
投げ込まれたり、蛾死をして亡くなったらしい・・・

「ガマの中は暗くて、狭くて、そして非常に滑りやすくなって
います。なので、慎重に入ってください」
私たちは1組の1班だから、先に先陣切って入らないといけない・・・
ちょっと怖いな・・・
「実夏〜・・・超怖くない・・・?」
綾華が腕にしがみついてくる。
「ちょっ・・・歩きにくいって!」
ガマの入り口付近は霧のようなものが漂っていて、暗くてとても
ジメジメしている。その奥には黒々した少し小さ目の穴が
ぽっかりと空いていた。
(あれがガマの入り口か・・・)
ずっと見ていたら吸い込まそう・・・
「それでは今からガマへ入ります。おじさんにしっかりと
ついてきてね」
「は〜い・・・」
おじさんに続いて、私もガマの入り口の穴にまず頭を入れてみる
「!!! うわっ!」
ガマの中は明らかに外と空気が違っているようで、思わず声を
出して頭を出してしまった。
「!! びっくりした〜・・・! もぉっ!! 急に声出して
飛び出して来ないでよ!! 馬鹿!」
綾華が涙目になって怒鳴って来た
「ごめんごめん! 今入るから」
私は少し体をかがませて、ガマの中へと入った・・・
11/23 10:20:0

恋愛小説 私の声に乗せて 33
何か・・・寒い?
身体が急にブルブルと震えだした。
怖いっていう震えじゃなさそうだし・・・何だろ、外は凄い
暑かったのに、ガマの中は冷気が漂っているようだった。
それにこの暗さ。
懐中電灯の小さい明かりだけじゃ十分に見えない。
それに通路の傾き加減も凄いし、何よりも天井と地面の距離が
狭いくてゴツゴツしてるから頭がこすれて痛い・・・
さっき尖った岩で手も軽く切ったし・・・
「いたっ!!」
また頭打った!!! 岩尖ってるから突き刺さる感覚・・・
ヘルメット借りればよかったかも・・・
「実夏、大丈夫?」
「うん・・・いって〜・・・」

やっと広い空間に着いた。
「ここに集まって下さい」
おじさんが大きな懐中電灯であたりを照らし、誘導する。

「皆さん揃ったみたいですね。それでは、戦時中の話をしたい
と思います。ここでは〜・・・」

酷い話だった。
私達が今集まっているこの広い空間は地獄絵図のようだった
らしい。
お腹を空かせて泣いた赤ちゃんを黙らせようと、服やオムツを
その赤ちゃんに口に詰め込んだり、泣き止まない赤ちゃんを
殺したりしたって・・・
その話を聞いて、皆は真っ青な顔つきになっていた。
「皆さん、懐中電灯の明かりを一斉に消してみてください」
「!!え・・・」
「当時は、明かりなんてなく、真っ暗な状態だったんです。それを
体験してみましょう」
「えー!!」
「嫌だよそんなの・・・」
「帰りたいよぉ〜!!」
ただでさえ怖いのに明かり消すなんて怖いって・・・
中には泣き出す子も居た。
11/23 10:29:25

恋愛小説 私の声に乗せて 34
見かねたおじさんは、先に自分が持っている懐中電灯の明かりを
消した。
それを見た皆は、次々に明かりを消し始めた。
私も消した。
段々と明かりが無くなり、皆が見えなくなる・・・

やがて明かりは1つ残らず消え、何も見えなくなった

「!!!」
「きゃぁぁぁーー!!」
「怖いって!」
皆は叫び声をあげ、パニックになっている。
そんな中、おじさんは落ち着いた声で話を始めた。

「それではガマを出ます!」
やっと出れる・・・
今度は後ろの班から出るから、私達1班は最後か。
「高宮! 綾華を先に出してもいいか!?」
綾華を抱えた先生が前に出てくる。
綾華は怖くて号泣し、泣いて息が荒く過呼吸になりかけだった。
「はい!出してあげて下さい!」
「悪いな!」
綾華を抱え、先生は先を急いだ。
私の後ろには誰もいない。
怖いな・・・後ろががら空きだと・・・誰か居る気がする・・・
私は少し怯えながら、岩を掴んで上に登り始めた。
すると・・・
バサバサッッ!!!
何か黒いものが顔に当たって来た・・・
「!! きゃぁっっ!!?」
コウモリ!?
後ろに体が傾いた時、岩を掴んでいた手が離れた・・・
「あっ・・・!」
ガラガラゴロッッ!!!
その途端、足元の石が転がり、足が宙へ浮いた・・・
「きゃぁぁぁぁっっ!!!」
「!! 実夏!?」
前に居た友達が私に手を伸ばしてくれるも、つかめなかった。
ゴロゴロゴロッッ!!!
私はそのまま岩の坂を転げ落ちた。
11/23 10:39:5

26〜32を過去ログに入れます

ミカコ´Д`11/23 10:39:29

間違えました30までを過去ログに入れます

ミカコ´Д`11/23 10:40:26


恋愛小説 私の声に乗せて 35
ガンッッ!!
「いっ・・・!! うっ・・・」
運悪く、おでこあたりを強打してしまった。
幸い、岩がゴツゴツしていなく、平たい地面だった。

ドロッ・・・

「!!?」
おでこの辺りに何か・・・ベタベタしたものが・・・
手でおでこを拭い、懐中電灯で照らしてみた・
!!!
赤い・・・・・・血!!?
嘘!!おでこ・・・え・・・、血じゃん!!
そんな大きな怪我!!?
怖くなって手でおでこを拭った。
まだ血がついている。
「・・・痛っ!!」
右足首がズキンと痛んだ。
動かせない・・・それどころか痙攣しているのが分かる。
落ちた拍子にくじてしまったようだ。
どうしよう・・・
どうしよう・・・!!
落ちたのを友達に見られたから、助けは来ると思う・・・

ゴロッ

「!! ひっ・・・」
石が転がってくるような音が聞こえた。
小さく上げた声が広い空間にエコーのように響き、不気味な
女の人の笑い声のようにも聞こえてくる・・・
怖い・・・
「ここでは多くの人が亡くなっていますからね・・・」

おじさんの言葉が頭の中によぎる。
その途端、ガタガタと体が震えだした。
またこの寒気・・・
まるで背中にぴったりと何かが張り付いているような・・・
「やっ・・・!」
動こうと思っても体が動かない・・・

痛い・・・怖い・・・

おでこからまたドロッとした感覚が伝ってきた。
まだ血が出ているらしい・・・
足も痛くて動かせない。
いつになったら助けが来るのかも分からない・・・
恐怖に震えていると、行き成り視界が真っ暗になった。
「!?」
懐中電灯が切れた・・・?
懐中電灯のスイッチを押すも、つかない・・・
「嘘・・・」
11/23 10:53:36

恋愛小説 私の声に乗せて 36
暗い・・・怖い・・・!!
「誰かーー!!!」
叫んでみたけど自分の声が響くだけ・・・
その時、何か光る玉のようなものが3つほど見えた。

人魂・・・!?

「きゃぁぁぁっっ!!!」
痛む足を引きずるように後ろへ後ずさる。
また見えた・・・!
すると、誰かに腕を掴まれた。
!!!
もう嫌! もう無理っ・・・!
「いやぁぁぁぁっ!!!」
「高宮!」
「やめてっ!! きゃぁぁぁっ!!」
「落ち着け!!」
「えっ・・・?」
顔を上げると、懐中電灯の光に照らされた誰かの顔が見えた。
「古水・・・?」
「俺だけじゃないけどな」
後ろを見ると、担任の先生と委員長が1人居た。
「高宮が落ちたって聞いてな。俺だけじゃさすがに無理だからな
体力あるサッカー部の古水と委員長に手伝ってもらったんだ」
「そうなんですか・・・」
もう放心状態に近い感じで、涙で顔はぐちゃぐちゃ・・・
おでこの血もダラダラ・・・
おまけに足は動かない。
そして私は先生とか委員長、何よりも古水の前でびびって
叫んでしまった・・・

戦争中だったら間違いなく殺されてた・・・

「それじゃあ戻るぞ。委員長、懐中電灯持って先を歩いてくれ」
「はい」
「古水、コイツの荷物持ってやれ。俺が支えて歩く」
えー・・・先生か・・・
古水がよかっ・・・・・・なんでもない。
余計な雑念を今はいれちゃ駄目だ。うん。

「高宮、大丈夫か?」
「! う・・・ん・・・」
古水に言われ、少し正気に戻る。
「じゃあ行くぞ」
先生に支えられ、ゆっくりと出口に向かって歩き始める。
やがてあの狭い道に来た。
「こっからは古水支えてやれ。先生がお前らが落ちないように
最後尾に着くから」
えっ・・・!?
「あ、はい」
古水が先生に私の荷物を渡し、私の両肩に手を掛けてきた。
「!!!」
実際にやられてみると・・・凄く恥ずかしい・・・っていうか、
照れる・・・?
11/23 11:15:25

恋愛小説 私の声に乗せて 37
やがて外へと出た・・・
「実夏!!」
友達が私に駆け寄ってくる。
「怪我してるのか!? 保健の先生呼んでこい!」
おでこから流れる血に気付いたのか、先生は慌ててタオルを
おでこに当ててくる。
「ほい荷物」
「あ、ありがと・・・」
古水がリュックを手渡してくれた。
古水が持っててくれた・・・何か、それだけで嬉しい・・・
私は思わずリュックに抱き着いた。

「さ、バスに乗るぞ!」
おでこに大きなガーゼをピタッと張られ、右足首には湿布と
グルグル巻きの包帯。
案内人のおじさんにお礼を言い、バスに乗り込み、いち早く椅子に腰をかけた。
「ふぅ〜っ・・・」
「マジで大丈夫なのか?」
あ、そっか。
隣は古水だったんだ
「うん。平気。あ〜、あのさ、・・・ありがと」
改めてお礼を言った。
「かしこまってなんだよ。いいよ別に」
古水はケラケラ笑って、背もたれにもたれて背伸びをした。
「・・・嬉しかった」
「あ?」
「何でもない!!・・・それより、今日の女装期待してるよ!」
「うっせぇ!嫌なんだよ女装」

ボソッと言ったの、聞こえてなくてよかった・・・

「ふわ〜ぁ・・・」
また眠くなってきた・・・
もうさっきの一件で疲れて疲れて・・・寝ようかな
今度は隣の古水の様子を見る間もなく、寝てしまった・・・

「起きろ〜!! 着いたぞ〜!!!」
「んー・・・」
「実夏!着いたって!」
「んー・・・ん? え?着いた?何処に」
「旅館!!」
綾華がおでこを避けて頭のてっぺんを小突いてきた。
「着いたの!?」
「うん。あ、実夏は最後に降りろって先生が言ってたよ」
「えー・・・マジ?」
「仕方ないでしょうに。じゃ、お先に!ゆっくり無理せずにね」
「はいよー・・・」
11/23 11:28:11

お〜!!!
更新されてる〜w
怪我、大丈夫?!
血ダラダラ、怖い怖い…
続き楽しみにしてるよ〜!

恋雨乃11/23 18:53:8

ありがとう〜★
また期末期間に入っちゃうから1週間ほど書けないかも><;

でも期末終わったらずっと学校休みだから書けるよ★
その時に一気に更新するから楽しみにしててね♪

ミカコ´Д`11/24 22:46:49


恋愛小説 私の声に乗せて 38
この頃寒いですね〜・・・
制服のスカートを折って履いてたらお腹が冷えて痛くなりましたw
皆さんも風邪ひかないように気を付けて下さいね〜><
それでは38話のスタートです★

私の部屋は確か〜・・・603だったかな?

大理石の床が光るロビーを抜け、赤いじゅうたんが敷かれている
長い廊下を歩く。
「実夏〜、足痛かったら荷物持つよ?」
「ううん! 大丈夫大丈夫!」
心配そうな綾華に向かって軽く返事をして、603の部屋を
目指す。

「・・・ここか」
603の部屋にたどり着いたのは、重い荷物で私の肩が痙攣
し始めた頃だった。
「早く入ろ入ろ!! 早く〜!」
「分かってるって!」
こっちは鍵も開けないといけないのに〜〜・・・
若干震えている手で鍵を持ち、鍵穴に差し込んで一気にひねる。

カチャッ・・・!

というありがちな音が聞こえ、扉が少し開いた。
「開いた!」
「わ〜っっ!! 海!!!」
「すご〜い!!」
いたっ・・・!
お願いだから足を踏んでいかないで・・・足を・・・

「凄いね〜! 海近くて綺麗〜!」
綾華が大きな目を輝かせて、窓に張り付いて海を眺めている。
「綾華大袈裟〜」
・・・でも確かに綺麗。
水が澄んでて、太陽の光に反射して宝石みたいに光ってる。
「何か楽しみだね〜!」
「ね!」
「将来旦那さんに連れてきてもらお!」
綾華はそうおもしろそうに笑うと、すぐに鞄の中から携帯を取り出し、海の写真を撮り始めた。
「実夏〜! 海バックに撮ろ〜!」
「うん! いいよ〜」
同じ部屋の友達に携帯を渡し、私と綾華は肩を組んで、思いっきり
口角をあげた。

パシャッッ・・・!

いい感じに撮れてるといいな
12/4 16:51:11

31〜35を過去ログに入れます

ミカコ´Д`12/4 16:55:44


恋愛小説 私の声に乗せて 39
「ぷっ・・・!! キャハハハハハッッ!!! 実夏っ・・・
目っ・・・!! ハハハッッ!!! 半開きっ! 半開き!!」
〜〜〜っっ

「そんなに笑わなくてもいいじゃんか!!」
「だってっ・・・!! おかしっ・・・! ギャハハハッッ!」
見事にシャッターを切られた瞬間に瞬きをしてしまったらしく、
私の目は半開きになっていて、おまけに口角も上がっている為、
これ以上ないおもしろさ・・・

今ならこの写真の顔のお面を作って芸人さんに売ったら高く
売れそう・・・
それくらいおもしろい顔だった。

「お腹痛いっ・・・!! ハハハッッ!」
「うるさいっ!!」
「この写真現像してアルバム貼っちゃお♪」
「やめてっ!!」
恥ずかしさに耐えられず、とうとう綾華と携帯の奪い合いを
開始してしまった。
「貸して!! もう1回撮り直そうよ!」
「え〜? 絶対嫌だし〜!! こんなおもしろい写真そうそう
撮れないもん! いっつもクールな実夏のこんな面白い写真・・・
皆欲しがりそう♪」
「うるさい!」
もう足が痛いのも忘れて綾華の手から携帯を奪い取ろうとした。
「貸してよ〜!!」
「嫌〜♪」
「貸しっ・・・「うるっせえよお前ら」

!!!

開けっ放しの扉から、同じクラスの男子数人が顔を出した。
「俺ら内緒で映画見てんだよ! 邪魔すんなよな!」
「お前らが騒いだせいで先生来て俺らまでバレたらどうすんだよ」
知るか!!
「うるさいな!! こっちはそれどころじゃないのよ!!」
「お、実夏がキレた〜! 実〜夏かがキ〜レた〜♪」
〜〜〜っっ

頭に血がっ・・・!!
「いい加減にしろやーーーっっ!!!」
男子の野次が追加で、怒りがとうとう最高潮・・・
「何だよ高宮〜、そんな怒鳴ったら頭からもっと血出るぞ〜?」
そう颯爽と現れたのは
「!! 古水・・・っ!」 だった。

こいつらと同じ部屋だったのか・・・
古水が登場して怒るに怒れなくなり、頭に上った血が段々と
下がって行く。
「ぶっふぅ〜・・・」
「落ち着いた? 実夏」
「アンタが言うな!」
綾華にちょっと本気なデコピンをして、古水に向き直った。
「・・・そんなにうるさかった?」
「すげぇうるさかった」
「あ、そ・・・」
そうか・・・【すげぇ】が着くほどだったのか・・・
12/4 17:8:42

面白い‼;︎;ww
目半開き…w
どんまいだーw
更新楽しみにしてるよ〜🎶;

恋雨乃12/4 18:22:2

ありがとう★
今期末テスト中なので、終わったら更新するね〜♪

ミカコ´Д`12/5 16:40:51

待ってるよーww

恋雨乃12/6 18:53:45


恋愛小説 私の声に乗せて 40
そのうるさい声は先生にも聞こえていたらしく、その後
こってり絞られた・・・
「怪我してるんだから許してよ〜」という小学生みたいな言い訳は
通用するはずもなく・・・
「もう! 綾華のせいだからね!」
「ごめんって〜! もう1回撮り直そうか」
「・・・おう」

「ダンスしてみろ」
「は?」
夕食中、急に先生がそう言ってきた。
意味分からない・・・ダンス? 何で? へ??
「お前、今日のレクリエーションのダンス、その足で踊れるのか?
「あっ・・・」
そうだ・・・足・・・
結構激しめのダンス踊るんだよね・・・もしかしたら・・・
無理すれば何とかなる。
でも・・・体育祭のマスゲームも、リレーだってあるのに、
今回参加して怪我が悪化したら・・・
最後の修学旅行。
最後の体育祭。 どっちも絶対に楽しみたい・・・
それで思い出につなげたい・・・
「私・・・踊ってみます・・・それで、あの・・・もしも、
踊れなかった場合は?」
「残念なんだけどな、他のクラスの列の所で座ってみてて
もらう事になるかもしれん」

えっ・・・

「・・・分かり「先生それはかわいそうじゃねぇの?」
「!」
古水・・・ってか、私の椅子にもたれかかって来ないでよ!
「見てるだけじゃなくてもさ〜、音響してもらって、手拍子とか
相の手とか、色々あんじゃん? 最後なんだし、全員で参加
すればいいんじゃねぇの?」

「だよな〜」
「古水の言う通り、それでいいじゃん」
「な〜」

古水の言葉に皆が賛成してくれる。
「・・・よし。お前らがそう言ってくれるならそうするか!
高宮、それでも一応、後で踊りに来てくれ。お前もできれば
踊りたいだろ?」
「!! はいっ!」
そう言うと、先生は去って行った。
12/10 12:14:16

恋愛小説 私の声に乗せて 41
空になったお皿を厨房に返し、先生が待っている隣の部屋に
向かう。
どうしよう・・・歩いている今でも結構痛いのに・・・
「高宮」
すぐ後ろから私を呼ぶ声が聞こえた。
「ん? あ、古水・・・?」
振り向くと、手に白い何かを持った古水が立っていた。
「何? それ」
「テーピングセット。ちょい、そこの椅子座って」
「? うん」
捻挫している方の足に巻いてある包帯を外すと、古水は
テーピングのテープを足首に巻き始めた。
「これで痛みも軽減されるから。俺も捻挫した状態でサッカーの
試合出た時あってな、テーピングをちゃんとしたら、シュート
も打てたし、普通に走れたんだよ」
「へぇ〜・・・」

「・・・これでいいだろ。飛んでみろ」
「うん」
言われた通り、思い切り膝を曲げて力を入れ、膝を一気に伸ばす・・・
「っ・・・!!」

1秒も経たないうちに両足が地面に着く。

「・・・痛く・・・ない・・・かな?」
「だろ!?」
試にもう1回飛んでみる。

・・・やっぱり。あんまり痛くない
「痛くない!」
「やっぱテーピングすげぇわ!」
「ねー!」
ちょっと感動していると、あと少しでレクリエーションの時間。
「じゃあ、行ってくる! ・・・あ〜、ありがと!」
「おう。行って来い!」

〜♪〜♪♪♪〜
「はい。そこまでだ」
「ふぅ〜・・・」
本当に凄い・・・踊っている時でも、あんなに激しく足を
伸ばしたりするステップがあったのに痛まなかった。
「踊り結構よかったぞ! これなら踊れそうだな!」
「本当ですか!?」
やったぁぁぁぁっっ!!!
実は、地味に1番ダンスを楽しみにしてたんだよね。
12/10 12:22:49

恋愛小説 私の声に乗せて 42
「古水可愛い〜!!」
レクリエーションが行われる会場の扉の前。
古水可愛い・・・?
もしかして!!
急いで会場の中に入ると、1つの人だかりができていた。
「あ、実夏実夏! 見て見て!! 古水の女装!」
「どれどれ〜? ・・・うぐっ・・・!!」
変な声出た・・・
にしても、かっ・・・可愛いっっ!!!
「お前らやめろよ!!!」
古水は恥ずかしそうに、手で顔を覆う。

女子かっ!!!

いや、そんな突っ込みしてる場合じゃなくって。
でも、凄いクオリティー・・・
この格好で古水と初対面になったら、間違いなく可愛い女の子って
勘違い起こすな・・・
「古水可愛い〜」
「うるせぇよ!!」

「いいじゃんいいじゃん!」
「黙れよ!!」

古水は顔を耳まで真っ赤にし、そそくさと部屋の隅へ行った。
これまた女の子みたいな行動を・・・
「待ってよ〜渉ちゃ〜ん!」
「1人じゃ寂しいだろ〜?」
「来んな!!」
あらら・・・
「そういえば実夏、踊れる感じ?」
「うん! バッチリ踊れる感じ!」
「よかったぁ〜!」
これも古水のお蔭。
ありがとね

「じゃじゃーんっ!! それでは始まりました、最後の修学旅行
学年レクリエーションっっ!! 司会は生徒会長であります、
渡部でお送りいたしま〜す!」
出たよ・・・無駄にテンション高い生徒会長。
「うるさい奇声を発している生徒会長の助手をしますのが、
副会長の飯田です」
出たよ・・・今日もクールビューティーな副会長。
この2人のコンビ地味に好き。
「順番はくじ引きで決めますので、各クラスの委員長の人は
順番にくじを引いて行って下さ〜い!!」
「それでは1組から」

「委員長ーーっっ!! 盛り上がりそうな順番な!」
「頼むぞー!」
「何だよ盛り上がりそうな順番て!!」
委員長は緊張と困った感情を一緒にした表情でくじを引いた。
「何番!?何番!?」
皆は興奮気味にくじを覗き込む。
「ラ・・・ラスト・・・」

ラスト!?
盛り上がりそうな順番キタ―――!!!
12/10 13:13:18

36〜39を過去ログにドボンします

ミカコ´Д`12/10 13:14:52


恋愛小説 私の声に乗せて 43
「おい古水! 聞いたか!? ラスト!!」
「うるっせぇ。耳元で叫ぶな」
「アンコールきたら頼むぜ〜!」
「無理!」
古水はスカートを下に引っ張って、肌を隠そうとしている。
(細いんだから出しときゃいいのに。羨ましいわあの足)
私の衣装はヒョウ柄の7部のジーパン。
ふくらはぎの下で丈が終わっている為、足首だけが見えている。
だって・・・こんな桜島みたいな大根足、見せても・・・ねぇ?

「それでは!! まず最初は俺のクラスでもある3組の演技!
いや〜、この日の為にどれだけ練習したと思います!?
3ケ月ですよ3ケ月! 俺は正直組体操よりも、こっちの方に
力を入れていました! いや、冗談ですけどね!?うん!
それでですね、ボク的に思うこの3組の見せ場はですね、最後に
僕がバク転をするので、そ〜こ〜を! 見て頂きたいです!!
そしてですね!! 何と言ってもです【長い!!!】

そう皆に一括された生徒会長。

確かに・・・今の紹介は長くてイライラしてたよ。
「すっ・・・んません・・・それではですね!! え〜、
気を取り直して、3組の演技です! イエー!!!」
【イエ―――!!!】

盛り上がる時は盛り上がる。
それがこの学年の良い所だと思う♪

〜♪〜♪♪♪〜♪♪
「それでは行きますよーっ!」
生徒会長がバック転をした。
【おぉーーっっ!!】
一応言ってただけの事はある!

・・・と、思ったら
ゴンッッッ!!!
「・・・ぐおっ!!」
・・・あーあ・・・
生徒会長は着地する事なく、地面に頭を打ち付けた。

3組の演技が終わった後も、隅っこで伸びている会長。
こんな情けない会長は私の中学だけだと思う。うん。
「会長の変わりに次からは私が司会をします」
【イエ――!! 可愛い〜! 飯田さん】
「それでは次は、2組によります〜パワフル ダンス★〜です」

何か・・・体育会みたいな司会だな・・・
「飯田っち〜、もっと司会盛り上げようぜーーー!!」
「そういわれてもねぇ・・・」
「実夏、司会に立候補してきたら?」
「は!?」
いきなり何言い出すんだこの子!!!
「無理無理っ!! もっと盛り下がるよ!」
「大丈夫だって!!」
「無理っ!!」
「も〜っ! 絶対大丈夫だって! それに、声優なりたいんなら
こういう事あるんだし、慣れときなよ」
「いやいやいやっ! それって色々違うから!」
12/10 13:32:58

wwwww…
結構面白い!!

ルキオ12/10 20:0:47

会長www
大丈夫ですか会長ww
面白いよっ!!
がんばって!!
続き楽しみにしてます!!w

恋雨乃12/10 20:13:27

初コメありがとうございます!!

そうそう会長www
結構良いキャラでっしゃろ?w

ミカコ´Д`12/11 22:43:53

うん!
皆いいキャラwww

恋雨乃12/18 17:51:27

うん!
皆いいキャラwww

恋雨乃12/18 17:51:27


恋愛小説 私の声に乗せて 44
「高宮さん」
「!!? へ?」
「司会、やってみる?」
飯田さんが私にマイクを向けて渡してくる。
「・・・え?」
「・・・ん? え、やるんじゃないの?」
えぇぇぇぇぇ!!?

「フー♪ 高宮ちゃん頑張れぇ〜!!」
「高宮さんの司会見て見たいな俺〜!」
「もぉ〜! 時間ないんだし、やるんだったらやってよぉ〜!」

うっ・・・うるさいなっっ!!
「分かったやる!」
「お願いね」
こうなったらもうやけくそじゃいっっ
「えっと・・・次は、2組によります〜パワフル★ダンス〜です!
サビの部分は一緒に歌い、最後の手拍子は全員でやって盛り上がりましょう!!」
あっ・・・ちょっと文章変になったかな・・・
頭の中で必死に組み立てたからちょっと変かも。
【イエ――――!!】
それでも盛り上がってくれる学年。
・・・ありがたい
〜♪〜♪♪♪〜♪
「せーのっっ!!!」
ッパンッ! ッパンッ! ッパンッ!
皆で腕を上に上げて手拍子をする。
手拍子と共に進んで行くように感じるダンスも、そろそろ最大の
見せ場のフィナーレ。

〜♪〜〜〜〜「みんな大好きーーーっっ!!!」

曲の最後に皆でそう言って終わった。
「司会」
「あ! はいっ・・・えっと」
飯田さんに肩を指で叩かれ、急いでマイクを持つ。
「次は〜」

「私、皆と一緒に卒業できて嬉しい!!」
4組の劇がそのセリフと共に終わった。
劇の内容は簡単に言えば、不良の女生徒が問題を起こして、退学寸前まで追いやられるも、クラスメイトに助けられ、最後には改心
して、クラスメイト全員と共に卒業できる・・・という内容。
ちょっと感動したわ・・・
また主人公の子が演劇部の子だから上手で、感情移入がしやすかった。
「ありがとうございましたっ!」
4組皆で泣きながら礼をする。
そうか・・・これで本当に修学旅行も最後なんだな・・・

「次は〜」
12/16 17:17:6

恋愛小説 私の声に乗せて 45
楽しい時間はあっという間で、もうこの5組の漫才が終わったら
次が最後・・・
つまり私達のクラスの番。
「もうそろそろ最後ですやん? アンタ、皆にもういう事ないの?」
「せやなぁ〜・・・皆、3年間ホンマに楽しかったわ! 色々
ありがとうな! あと・・・美優ちゃん好きやぁぁぁー!!!」

「キャーーーー!!!」
「ヒューー―♪」
そう叫んだのは野球部のキャプテン。紗江島くん。
「どうすんのよ美優〜!」
「えっ・・・あの〜・・・ありっ・・・ありがとう! 私も
紗江島君の事・・・好きっ!!!」

!!!
キャーーーー―!!! 成功したぁぁ!!!
あまりの興奮でマイクを落としてしまった・・・
「おめでとーー!」
「キャーーー!!!」

いいなぁ〜・・・こんなに凄い告白されちゃってさ。
紗江島君も美優ちゃんもおめでと!
「ありがとうございましたーーっ!!!」
学年の中でも1番元気なクラスと言われている5組は、泣いたり
せずに笑顔でお辞儀をする。
紗江島君は美優ちゃんをお姫様抱っこしてお辞儀。
いいな〜

「それじゃあ次」
「あ、うん・・・次は」
1組の皆がもう衣装に着替えて待っている。
早く言わないと・・・
でも・・・涙が出そうでなかなか喉から声が出ない・・・
「うっ・・・ひっ・・・!」
「! 実夏?」
「次・・・はっ、1組によりま・・・すっ! ダンスでっ・・・
・・・すっ・・・!」
泣きながら司会をする私。
どっからどう見ても恥ずかしいよね・・・こんなの。
「さっすが高宮!」
へ?
顔を上げると1組の皆が立ち上がっていた。
「高宮の司会最高ーーーーっっ!!!」
「イェーーーっっ!!!」
えっ・・・? イっ・・・イエ―――っっ!!!
すると綾華が私の肩をポンッと叩き
「踊るよ」
と言ってくれた。
「!! うんっ!」
12/16 17:26:52

いいクラスだなー…w
いいなー…w
告白、大胆ですなw
すごいです、紗江島くん尊敬しますw
続き楽しみにしてるよー♪

恋雨乃12/18 17:56:48

わーい!w
ありがとう★

ミカコ´Д`12/19 15:34:30


恋愛小説 私の声に乗せて 46
〜♪
ダンスの音楽が鳴り始めた。

割れるような歓声の中、ただただ私たちは練習通りにダンスを
踊る。
踊っているうちに、何故か目の前がスローモーションのように
ゆっくり時間が流れているように感じた・・・
最後の時間を、1秒1秒感じ取れているように感じた。

♪〜♪♪〜・・・

・・・あ
音楽が止まるのと同時に、急に割れに帰ったようになった。
ワッっという歓声に紛れて
「アンコール! アンコール!」
という声があちらこちらから聞こえてくる。
「アンコール!」
「もう1回踊ってーーー!!」
「可愛いーーっっ!!」

「古水〜、出血大サービスしろよぉ〜!!」
「うるっせぇな!!」
「高宮〜、もう1回初めからCDかけてくれよ〜っ!」

「え?」

「もう1回、やるぞ!」
「! うん!!」
「え〜っ!? ちょ・・・勘弁しろってマジで」
恥ずかしそうにスカートのすそを一生懸命に下に引き下げている
古水を横目に、私はCDプレイヤーに手を掛けた。

「よっしゃぁ!! もう1回いっきまーす!」

「きゃーーーっ!!」
「いけーーーっ!!」
「古水ー! 投げキッスしろーーーっっ!!!」
♪〜
私達はもう1度、踊りを始めた。

「実夏・・・・・・実夏!」
「へ・・・?」
急に綾華の顔が目の前に飛び込んできた。
「あれ・・・ダンスは・・・?」
「は? 何寝ぼけてんのよ! とっくに終わったじゃん!」
・・・あ、そっか。
昨日皆で最後に泣きながら終わったんだっけ・・・
あの後はぐったり疲れてすぐに寝ちゃったんだ・・・
「もう今日は沖縄観光だけして帰るんだから、はやく準備
しちゃって!」
「んー。分かってるって」

・・・あ、テーピング・・・
足首に巻かれたままのテープ。
「古水に返すの忘れてた・・・」
「あ、実夏、何かね、古水が言ってたんだけど、テーピング
外したらそのまま捨てちゃっていいって!」
「・・・あ、そうなの?」
「それより早く準備準備!!」
12/22 16:3:30

更新されてる〜♪
古水君の女装、見てみたいなーww
投げキッスwwwww
更新がんばっ♪

恋雨乃12/22 21:9:14

ありがとーっ!!!

ミカコ´Д`12/28 14:56:5


恋愛小説 私の声に乗せて 47
綺麗なハイビスカス
甘い紅イモアイスクリームの匂い・・・
活気の良い客寄せの声・・・・

「実夏? 何かボーっとしてるけど大丈夫?」
「・・・ん?」
今では綾華の声でさえも、耳に入ってきたら目まいがする。
何でだろ・・・
「実夏・・・ちょっとおでこ貸して」
「へ?」
綾華が私のおでこをアイスを持っていない片方の手で触った。
「! やっぱり!めっちゃ熱いじゃん! 熱あるよ実夏」
「え・・・」
そういえばちょっとフラフラして気分も悪い。
そうか・・・熱のせいだったの・・・か・・・

やがて視界が真っ暗になって何も分からなくなった・・・



何あれクラゲ・・・?
・・・・・・いや、電気? 電気か。
「ん?」
「あ、高宮さん大丈夫?」
隣には保健の先生が体温計を持って座っていた。
「あれから高宮さん倒れたらしくてね、班の皆がここまで運んで
きてくれたのよ」
「そうなんですか・・・」
「多分、熱の原因はその足の捻挫か、頭の怪我からね。昨日
踊る時少し無理してたんじゃない?」
「あ・・・」
「あと1時間くらいしたら帰りのバスもホテルに来るから、
それまでゆっくり寝てなさいね」
「はい・・・」

最悪だ。
最後の修学旅行なのに・・・怪我したり、熱出たり。
街も回れない・・・
「初めてだったのにな〜・・・沖縄・・・」
12/28 15:5:7

40〜45を過去ログに入れます

ミカコ´Д`12/28 15:6:9


恋愛小説 私の声に乗せて 48
コンコンッ・・・

「ん?」
え、どうぞって言っていいのかな・・・
「どっ・・・うぞ?」

「実夏、大丈夫?」
入って来たのは綾華たちだった。
「どうしたの? 沖縄観光は?」
「もうしてきた。・・・はい、コレ」
綾華は手に持った紙袋の中から、アイスを取り出した。
「食べれる? ここで皆で食べよ!」
「え!? いいの?」
「うん!」
まだかすかに氷が張りついたアイスのカップを受け取り、
一口食べてみた。
この味・・・紅イモだ!
「めっちゃ美味しい!」
「でしょ!? 試食して1番美味しかったヤツ選んできたの!」
「コレ美味しいよね〜」
「ね〜!」
単に4人で紅イモアイス食べてるだけなのに。
凄い楽しいし、美味しい

「実夏、あとコレ買って来たよ」
「何なに?」
手渡されたのは・・・ノート・・・?
「写真、色々撮ったじゃん? このノートアルバム作るやつでね
4人でアルバム作ろうかって話になったの!」
アルバムか・・・
「作ろうか! 今から!」
「うん!」

「こんな感じでどうかな?」
「あ、可愛い! こことか、こう塗ってさ〜」
皆でペンを持ちより、ハサミで写真を切って貼って、アルバムは
徐々に完成に近づいて行く。
「最後のページ・・・どうする?」
丁度、最後のページは、もう1枚大きな写真が貼れるくらいの
スペースが残っていた。
「・・・じゃあさ、今皆で写真撮らない!?」
「いいね!! ・・・でも、カメラは?」
「あ、私持ってるよ! 撮ろ!」
さすが用意周到な凛ちゃん。
「せーの! で、撮るからね?」
普通はハイチーズとかでしょ・・・ホント不思議な子

「じゃあ行くよ〜? はい、せーのっっ!!」

パシャッッ・・・
12/28 15:16:27

恋愛小説 私の声に乗せて 49
「高宮、司会よかったな!」
「は?」
古水からふいにそんな事を言われたのは、沖縄旅行から帰って
来た2週間後。
丁度体育会の3日前の事だった。
「いつの事言ってんの?」
「は? いつも何も、修学旅行の時だよ」
「もう結構前じゃん。何なの今更」
「だってお前、旅行帰ってくる時、バスも飛行機も保健の先生の
横居たし? 言える機会今しかなかったんだよ!」

だからって・・・もう別に言わなくてもいい時期だよ・・・

『男子ーーー! 組体操の練習再開するーー!! 集まれーっ』
「ほら、呼んでるよ」
「おう。じゃあな」
何なのマジで
「実夏〜! ウチらも練習戻ろー?」
「んー」

〜♪〜♪♪♪〜♪〜

「だから、ここはこうなんだって」
「すみませんっ!」
マスゲームの練習中、厳しい声と、弱々しく謝る後輩の声が
飛び交う。
本番まであと3日・・・
まだダンスを覚えきれてない後輩に、最後の体育祭を失敗させたくない私達先輩。
ピリピリした雰囲気が漂っている。
「はぁ・・・」
「もうっ! 何なの? どんだけイラつかせんの?」
休憩中。
一人の子がタオルを床に投げつけた。
汗で服も髪もびっちょびちょ・・・暑くて頭もフラフラする。
次は外での練習か・・・日焼け止めも追いつかないよもう・・・

「実夏ぁ〜、もう後輩に教えるの嫌なんだけどマジでー・・・」
綾華がぐったりして、私の肩に伸し掛かって来た。
「頑張ってるのは分かってるんだけどね・・・後輩も」
「だよね・・・」

皆頭では分かってる。
わざと間違えて先輩を困らせようとしている後輩なんて居ない。
もしかしたら皆、私達よりもダンス頑張ってくれてる。
それでも・・・
「頑張ってくれてても、できなかったら何の意味もない・・・」
誰かがそう言った。
12/28 15:27:52

恋愛小説 私の声に乗せて 50
【頑張っててもできないと意味がない・・・】 か。
そうなのかな・・・
「おい女子―! 次、グラウンドな〜」
泥だらけになった男子が階段を上がって来た。

うわ・・・皆、所々怪我してんじゃん・・・
男子を見回すと、ほとんどの人が足を擦りむいていたり、落ちた
のか内出血の青紫の痕があった。
「うっわ〜・・・超痛そう・・・やっぱ組体操は大変そうだよね
落ちたら痛いだろうし、怖いだろうし」
「ねー・・・」
小学校の時に組体操したけど・・・ホント痛くて怖かったな
もうやりたくないよアレは。
「じゃ、グラウンド行こっか〜。集合ーーーーっっ!」

〜♪〜♪♪♪〜♪♪〜

曲の途中、「きゃっ」という小さな悲鳴が聞こえた。
目だけを動かして、声がした方を見ると、2人の生徒が尻餅を
ついて倒れていた。
ステップをどちらかが間違えて、お互いの足が絡まって転んで
しまったようだ。

♪〜

曲が終わり、ダンスリーダーが転んだ2人の元に駆け寄る。
「2人以外は振付完璧だったから、その調子でね」
「「「はい!!!」」」

「・・・で、何で転んだの?」
「あっ・・・あの・・・私が隣の子にぶつかってしまって・・・」
後輩の子が下を向いて、ビクビクしながら言った。
「ちゃんとやってくれないと困るからね?」
「はいっ・・・! すみませんでした!!」
「もう聞き飽きた」
ダンスリーダーの子はそう冷たく良い放ち、自分の位置に戻った。
「っ・・・!」
その後輩の子は声を出さずに、下を向いて泣いていた・・・

「はい! ダンス再開するねーっ!」
〜♪〜♪♪♪〜♪〜

「きゃっ」
・・・また!?
見ると、また同じ子が転んでしまっていた。
今度は1人で。

「いい加減にしてくれないかな!?」
「すみませんっ・・・!」
「ちょ、やめなって・・・」
私は恐る恐るダンスリーダーの子の肩に手を掛けた。
12/28 15:38:32

恋愛小説 私の声に乗せて 51
「だって、こんなに何回も何回も転ぶなんておかしいでしょ!?
やる気あんの!?」
「すみませんでしたっ!」
「何なのよ!!」
とうとう、他のダンスリーダーの子までその後輩を責め始めた。
「やる気ないんなら出て行きなさいよ!」
「ほんと。やる気ない子はいらないから」

「そんな・・・」
その周りの後輩たちは顔を見合わせて、ダンスリーダーを見て
怯えている。
「ちょ、リーダー」
「高宮さんは自分のとこ戻ってて!!」
ひぇっ・・・!
迫力に完敗した私は、足早に自分の位置に戻った。

「怖いね・・・」
「うん・・・」
同学年である私達でさえ、ダンスリーダーの子を見て怯えている。
「でも、体育祭成功させたいのは分かるよ・・・」
「うん・・・でも、ああいうのはちょっと・・・ね」
「うん・・・」

キーンコーン カーンコーン

すると、終了のチャイムが鳴り響いた。
「終わりか・・・明日の練習は最後と言ってもいいからね!
・・・明日失敗した人は、本番出さないから」
リーダーは最後にそう威圧をかけ、校舎の中に消えて行った。
「私・・・出ない方がいいのかな・・・」

という声が後ろでボソッと聞こえた。
多分、あの転んだ後輩の子なんだろうな・・・
振り向けない・・・振り向いてその子の顔とか絶対見れない。

「マジ、何なのあの後輩!」
リーダーの子は教室でも怒って、次は水筒を強く机にぶつけた。
ゴンッッ!!!
という大きな音が教室に響く。
「お〜怖ぇな。理沙は何であんなに怒ってんの?」
組体操の練習を終えた男子が教室に入るなり、リーダーを避けて
入って来た。
12/28 15:50:0

リーダー怖いですw
でも、何回も同じところでミスされたら
イライラするよね…(ーー;)ww
がんばれ!!
続き待ってますー♪w

恋雨乃1/2 22:26:30

ありがとうー★
落ち着いてから一気に続き書きます♪

ミカコ´Д`1/5 1:9:43

46〜50を過去ログに入れます!

ミカコ´Д`1/6 15:21:11


恋愛小説 私の声に乗せて 52
「なんか、後輩がいっつも同じ所で転ぶからって怒ってんの」
「あー、そういう事か・・」
男子も『納得』というようにつぶやいた。
「アイツ短気だし結構キツイとこあるからな」
「まぁね・・・でも、まぁ気持ちは分かるよ。何回も何回もその子
引っ掛かって転ぶもん。他の子達は全員できてるのにさ」
「足引っ張ってるって感じ?」
「うん。まさにそんな感じ」

皆好き放題に言うな・・・

「何なの皆。自分もちょっとフリ間違えてたくせにさー」
「! ちょっと・・・綾華!」
綾華はわざと、文句を言っている女子に聞こえるように言った。
「は?」
その子も当然振り向いて綾華を睨む。
喧嘩になる!!?
「手、洗いに行こ?」
すかさず綾華の腕を引っ張り、教室の外に出た。
後ろからは綾華を怒った声で呼ぶ声が聞こえる。

はぁ〜・・・何かもう、嫌な空気・・・

「何であぁ言う事言ったの?」
「その転んでたとか言われてる子、同じ吹奏楽部の後輩なの!」
「え、そうなの?」
「うん・・・超練習熱心で、人一倍頑張る子なの。そんなのも
知らないで好き勝手に言われたら腹立つじゃん!?」
「そりゃそうだろうけど・・・」
「もう無理! マスゲームなんかなくなればいいのに!」
綾華はそう言って、何処かへ歩いて行ってしまった。
「・・・っ!」
『待って!』と言おうとしたけど・・・やめた。

こういう時の綾華は1人にしておいた方がいい。
小学校からの付き合いだもん。
それくらい私が1番知ってる。
1/6 15:30:20

恋愛小説 私の声に乗せて 53
「あのっ・・・!」
「?」
自分の肩の辺りから声がした。
見ると、そこにはあの転んでしまった後輩の姿があった。
「え・・・どうしたの?」
「3年1組の方・・・ですよね?」
「・・・そうだけど・・・それ何? 手紙?」
その子の手には、丁寧に便箋に入れられた手紙があった。
「あの・・・ダンスリーダーの先輩に渡してもらえませんか?」
「リーダーに?」
「はいっ・・・お願いします!!」
その子は私に手紙を押し付けるようにして、去って行った。
その拍子に、手紙は床に落ちてしまい、中身が出てしまった。
「あ!」
急いで拾おうと手を伸ばした・・・だけど、1行目に書かれた
【ごめんなさい】という言葉を見て、その手が止まった。

ごめんなさい・・・って

私は手紙に目を通した。

【先輩方に迷惑をかけてしまい、ごめんなさい。
 先輩方の最後のマスゲームを台無しにはできません。
 当日は出ないようにします
 本当にすみませんでした。 2年4組 江口奈緒】

「!」
これを渡したら・・・

駄目!!絶対に駄目だ!!!
リーダーに渡したら、それこそ・・・
リーダーの性格からして、直接堂々と言いに来ないこんな
やり方嫌うと思うし・・・余計に駄目になる・・・

「江口さん!!!」
手紙を持ったまま、階段を駆け下り、4組の教室を目指した。

「江口さん・・・ですか? まだ戻って来てないですけど・・・」
「そう・・・ありがと!」
4組の子に尋ねても、江口さんは教室に戻っていないらしい。
何処に・・・?
「あの・・・言っていいですか?」
「ん?」
教室の窓から、大人しそうな子が顔を覗かせてきた。
「その・・・奈緒だったら、音楽準備室に居ると思うんです」
「音楽・・・準備室の方?」
音楽室じゃなくて!?
1/6 15:41:0

恋愛小説 私の声に乗せて 54
「はい・・・他の部活には内緒なんですけど、吹奏楽部は
準備室に・・・その〜・・・お菓子とか漫画とか・・・おいて
いる・・・ので」

ほほぉ〜・・・お菓子とか、漫画ねぇ〜

「あ、内緒ですよ!?」
「うん。とりあえず、準備室に行けば居るかもって事だよね?」
「はい!」
「分かった。ありがとう!」

美術部も準備室に何か置こうかな〜

なんて考えているうちに音楽室に着いた。
「・・・あ、違う違う! 準備室の方なんだよね・・・」
音楽室開ける所だった
もしかして吹奏楽部はこういうのが狙い?

隣の準備室の扉に手を掛けた。
・・・
・・・・・・
・・・・・・・・・あれ?
何回も横に引いているのに、扉は開かない。
鍵閉まってる・・・?

ドンドンドンッッ!
「あの〜・・・江口さ〜ん??」
ノックをして、名前を呼んでみたけど返事がない。
ここには居ない?
じゃあ・・・本格的に何処行ったの? トイレ??

「あの・・・何か・・・用ですか?」
「ひっ!!?」
後ろからか細い声が聞こえ、反射的に振り向く。
・・・と、そこには

「あ! 江口さん!!」
「はい・・・」
江口さんが顔を出しているのは理科準備室。
・・・何だこりゃ

「ちょっと・・・話したい事があって・・・入ってもいい?」
「え、あ! はい!」
「じゃあ・・・お邪魔します〜・・・」
理科準備室入るのなんか初めて・・・
「うっ・・・変な匂い!」
準備室の中は、暗幕からたつホコリの匂いと、薬品の匂いが
立ち込めていた。
「こんなとこ居てよく気分悪くなんないね・・・」
「はい・・・慣れれば。それに、ここちょっと暗くて落ち着く
んです」
変わった子だな〜・・・

1/6 15:49:44

恋愛小説 私の声に乗せて 55
「マスゲーム、辞める事ないと思うけどな・・・」
「・・・私、今の3年生の先輩方全員、憧れてるんです」
「え?」
憧れって・・・
まさかの3年生・・・全員の規模!?
「先生が言ってたんです。元々、この学校はガラも評判も悪くて
近所からも敬遠されていたって。・・・でも、今の高校2年、
1年、そして今の中学3年が学校を変えてくれたって」

・・・・・・

「私、去年は骨折してマスゲームに出れなくて、今年こそは
頑張ろうと思ってました。・・・でも、頑張ってもこんな事に
なって・・・先輩方の最後のマスゲームをぶち壊しにするくらい
ならいっそ・・・私なんてやめた方がいいと思ったんです」
江口さん・・・肩震えてる・・・
相当思い詰めていたらしい。
それに、この手紙の字もガタガタで、震えてる・・・

問題は、どうして転ぶのか・・・だよね。
それも同じ所で・・・
「江口さん、怪我とかはもうしてないの?」
「え? はい・・・」
怪我じゃない。
「転ぶとき、どんなシチュエーション?」
「シッ・・・シチュエーション・・・ですか? ・・・あの、
隣の子と足が絡まってしまいます」

確か、江口さんが転ぶところの振付は・・・
両足を広げて、両腕を真っ直ぐにして立つ所・・・

・・・・・・もしかして

「そこの所、1回一緒に踊ってみようか!」
「え!?」
「私がハミングで音楽歌うから! 振付覚えてるよね?」
「あ、はい!」

「いくよ? せーのっ・・・〜♪〜♪♪♪〜」

・・・ここらへんは普通に踊れてるよね
問題は次か
「〜♪〜♪♪〜♪♪♪〜 っ!! うわぁっっ!!」
江口さんの足が当たって、思い切り転んでしまった。
「!!! 先輩っ! すみません!すみません! 大丈夫ですか!?」
慌てて江口さんが手を引っ張り、体を起こしてくれた。

・・・やっぱり

「江口さん、今度は1人で踊ってみてくれる?」
「・・・? はい」
「せーのっ! 〜♪〜♪♪♪〜」

ここは大丈夫だよね・・・次だっ!

「〜♪〜♪♪〜♪♪♪〜   今の体勢のまま止まって!」
「はいっっ!!!」
1/6 16:7:30

受験生の皆さん!
あと少しで受験生の皆さんは受験ですね
私も1年前のこの時期は不安と、緊張と、プレッシャーと、
人間関係とで、何かもうやっていける気がしなかった^^;

受験などの大変な時は、本当に家族との交流がホッとしました
溜めこまずに、気軽に辛い事は家族に相談して下さいね!

精神的に辛かったり、受験の勉強や、面接などで不安な事が
ありましたら、相談してきて下さいね!
1年前に経験した事や、役に立った事などアドバイスします!
あと少し!
絶対大丈夫!!
1/29 21:50:54

恋愛小説 私の声に乗せて 56
「やっぱり・・・」
「・・・何が・・・ですか?」
分かった
江口さんがどうしてこの部分で転んじゃうかが

「大きく足開いてるんだね」
「え? はい・・・先生がここでは付け根が痛むぐらいまで
開けって・・・」
そっか・・・
「多分ね、江口さんが大きく足を開いてくれてるから、隣の
子との感覚が違って、足がもつれちゃうんだと思うよ」
「あっ・・・じゃあ、私、もうちょっと閉じて・・・私が
大きく広げすぎだったんですね・・・」
「いや? 違う違う!」
「え?」
「江口さん凄い綺麗な形してるよ? だから、今のままで
良いよ! 凄い綺麗!」
「でも、このままじゃまた転んじゃうし・・・」
「転ばなくても済む方法あるよ! その分全体の感覚を開ければ
いいんだよ!」
「でもっ・・・!」
「大丈夫! 頑張ってリーダーに言ってみるから!」
「リーダーにですか!?」
「そう! 放課後、1組の教室まで来てくれる?」

そこで江口さんと約束をして解散した。

問題は放課後だよね・・・
リーダーにちゃんと言えるかな・・・
そんな仲良い訳でもないしさ

『じゃあ、気を付けて帰れよ〜』

「リーダー!」
「ん?」
あ〜・・・心臓が痛いっっ・・・!!
教室の外を見ると、すでに江口さんが待っていた。
「あの〜・・・マスゲームの事で相談があるんだけど・・・いい?」
「別にいいけど。何??」
良かった・・・!
「江口さん、入ってきて」
「・・・はい」
リーダーは江口さんの顔を見るなり、驚いた表情になった。
まさか教室まで来るとは思わなかったんだろうな・・・
「先輩・・・あの・・・1年生の全体の並びについて相談が
あるんです!」
「何それ」
「あのっ・・・私・・・今から踊って説明します!」

・・・えぇぇぇ!!?

「・・・え?」
これにはリーダーもきょとんとしている。
そんな・・・急に踊るって・・・えぇぇぇぇ!!?
江口さっ・・・何でそんな急に大胆に!?
「音楽、お願いしてもいいですか?」

そして私にハミングでやれと!!?
1/6 16:20:28

恋愛小説 私の声に乗せて 57
「・・・分かった。じゃあ私も一緒に踊る」
「え!? リーダー・・・?」
「私と一緒に踊ってみて、江口さん・・・だっけ? 江口さん
の踊りが良かったら、江口さんの努力は認めるから」
「先輩・・・」
「リーダー・・・」

リーダーもやっぱり、江口さんにマスゲーム辞めてほしく
なかったのかな・・・?

「じゃあ、高宮さん悪いけどやってくれる?」
「うん! じゃあ・・・いくよ? せーのっ!
〜♪〜♪♪〜」
2人がマスゲームのダンスを始める。
「お、何かやってる!」
「何してんのー?」
2人が踊り始めたのと同時に、廊下に居た子や、そのまま教室に
残っていた子が2人に注目し始める。
・・・この状況でハミングするのちょっと恥ずかしいな・・・
「〜♪〜♪♪♪〜」

そして、ダンスはあの江口さんが転ぶ個所へさしかかった
次だよ・・・江口さんっ!!!

「〜♪〜♪♪〜♪♪♪」

江口さんは目一杯足を広げている。
しかし、リーダーとの距離が開いていたためか、転ばなかった。
・・・やっぱり! よかった!!
転んでたのは、下手とかやる気ないとか、そういうせいじゃなくて、人より頑張ってくれてたからだったんだ・・・!

「♪〜・・・・・・終わったよ」
ダンスリーダーは無言のまま、脱いでいた上着を羽織った。
「あのっ・・・先輩」
「・・・」
リーダーは無言のままだ。
「・・・リーダー?」
「・・・・・・江口さん」
「! はいっ!!」
「・・・明日の練習でもう最後だからね。何が言いたかったのかは
一緒に踊ってみて分かった。本番楽しみにしてる」
リーダーは最後に軽く微笑んで帰って行った。

「・・・・・・って事は」
「・・・先輩・・・認めて・・・くれたって・・・事?」
「・・・かも・・・ね」

「「・・・やったぁぁぁっ!!!」」

思わず江口さんと手を取り合って飛び跳ねた。
「良かったじゃん!!」
「先輩のお蔭ですよ!! ありがとうございましたっ!」

一緒に踊っただけで、気付くなんて・・・
何だかんだ言って、リーダーもちゃんと見てくれてるんだ・・・
尊敬しちゃうなやっぱ。
1/6 17:38:40

51〜55を過去ログに入れます!

ミカコ´Д`1/13 18:14:40

リーダーかっこいいですっ!!ww
江口さん、認めてもらえて、よかった!!
続き楽しみにしてます!w

恋雨乃1/16 20:14:37


恋愛小説 私の声に乗せて 58
「ごめ〜ん! 部活遅れた!!」
「あー、いいよ別にー」
急いで美術部の部室に向かった。
3年生になったばかりから書き続けている文化祭に展示する絵。
この絵を書いて、文化祭を終えたらもう、美術部から引退。
・・・これが最後の絵になる。

だから絶対に失敗したくないし、1・2年生の時よりも良い絵
というか、成長した絵を書きたい。

「・・・よし」
瓶にたくさん立てられている筆を2・3本手に取り、キャンバス
に走らせる。
この絵具の匂い・・・筆とキャンバスがこすれ合う音・・・
1年生の時から割とこの独特の空間が好きだった。
「気合い入ってるじゃない高宮さん」
「! あ、先生」
顧問の女の先生が話しかけてきた。
「先生新しく入ったばっかりだから、高宮さんの画風とかはまだ
完全には分からないんだけどね、1・2年生の時の絵を見せて
もらって思ったんだけど、良い絵を書くようになってるわね」
「え? そうですか!?」
嬉しい!

私が書いているのは、旅行先で撮った大きな橋の絵。
橋の下は海になっていて、この海の色遣いが難しいんだよね・・・
「よく絵を見て、色遣いを工夫するといいわよ」
先生はそう言って、他の部員の子の絵を見に行った。
・・・よかった
『古水ーー! シュート決めろーーっ!!』

「!」
そんな声がグラウンドから聞こえ、思わず手が止まる・・・

『シュートッ・・・入ったぁぁぁぁぁっ!!!』
『ナイス! 古水』
『1点! 1点入ったぞ〜!!』

お、シュート決めたんだ。

おめでと

心の中で小さく言って、再び手を動かした
1/21 18:52:0

恋愛小説 私の声に乗せて 59
「・・・はい! ここまで!」
いよいよ体育会前日。
今日は朝の7時半から朝練で、お昼までぶっ通しで体育会の
競技の練習や、応援合戦の掛け声、そしてマスゲーム・組体操の
練習。
9月終わりごろなのにこの暑さ・・・この日照り・・・
せっかく焼けないように努力したのに、体操服から出ている
腕や足、顔は真っ赤に日焼けしている。

「先輩! やっと動きが合うようになってきました!」
江口さんが話しかけてきた。
「よかったじゃん! 江口さんはリーダーも認めてるし、
来年は江口さんがダンスリーダーになってるかもね!」
「いやいや! それは絶対にないです!!」
謙虚な江口さんは、一生懸命に首と腕を横に振っている。
そんな事ないと思うんだけどな〜・・・

「じゃあ、3年生はここに残って! 1・2年生は先に体育館に
移動して、最後の動きの確認をしてなさい!」

体育の先生が大きな声で言った。

「えぇ〜!? 何で!?」
「暑いのにー・・・」
「早くお茶飲みたいー!」
皆文句を言いながらも、2人の体育の先生の前に集まる。

「ここまで後輩たちを支えてくれた事に、本当に感謝してる
正直、ここまでこれたのは先生じゃなく、お前らのお蔭だと
先生は思っている」
いつも面白くて、時々怖い先生。
今日は静かなトーンで淡々と話している・・・
「本当にありがとう」
その時、「っ!」という、小さくて短く息を吐く声がした。
リーダーが手で顔を覆って静かに泣いていた。
「泣くな理紗!」
先生は怒鳴るように言った。
「泣いていいのは明日だ!」
「はいっ!!!」
リーダーは頷き、両手で涙を拭った。
「暑い中悪かったな。お前らも体育館に行け!」
__はいっ!!__

泣いても笑っても、練習は今日で終わりだし、明日になれば
最後の体育会も終わる。
明後日には、体育祭の事を忘れて文化祭の絵に取り掛からないと
いけない。
文化祭が終わったら、何もかも忘れて受験。
もう勉強一色。

皆で一緒に頑張れるのは、もう今日の・・・今しかないんだ
2/9 13:30:49

恋愛小説 私の声に乗せて 60
「・・・うっ・・・げほっ! ごほっっ!!!」
「!! 綾華!」
体育館での練習中。
突然、綾華はうずくまり、咳込み始めた。
「大丈夫!?」
「・・・ごめんっ・・・何か・・・吐きそう・・・かも」
「保健室行く!? あ、その前に水分補給っ・・・!」

「ごめんね・・・ありがと実夏」
「いいよ気にしないで」
綾華はまだ気分が悪そうな表情で、ベッドに横たわった。
「暑さで気分が悪くなったのね・・・水分採って、しばらく
休んでいれば落ち着くわよ」
保健の先生は冷蔵庫からミネラルウォーターを出し、綾華に差し出した。
「じゃあ、私・・・練習戻るね」
「うん。ありがと実夏」
そのまま保健室を出て、体育館に戻る。

実はと言うと、私もさっきから吐き気と目まいがする・・・
キーンという耳鳴りがずっと鳴ってて気分悪い・・・
目が熱くて痛い・・・
「はぁっ・・・はぁっ・・・」
自然と呼吸も口呼吸になって、息を短く吸って素早く吐くの
繰り返し。
うーーー・・・苦しい・・・吐きそう・・・

その途端、ぷつんっ・・・と何かがキレたように、目の前が
真っ暗になった。
痛っっ・・・!
頭と左腕が床に思い切りぶつかった感覚を最後に、何も分からなくなった・・・



「ゃ・・・さ・・・」

ん・・・?
「高宮さん!」
「・・・!?」
目を開くと、真っ先に飛び込んできたのは、保健の先生と体育の
先生の顔。
「大丈夫!? 保健室の前に倒れていたのを3年の男子の子が
見つけてくれたのよ!」
「・・・そうなんですか・・・」
まだ頭がボーっとする。
「確か・・・サッカー部の・・・」
一瞬胸がドキッとした。
サッカー部の・・・?
「えっとー・・・キャプテンの」
キャプテン!?
「・・・・・・あ、違うわ。副キャプテンの前田君よ。ほら!
生徒会長の!」

まさかの生徒会長だったーーー!!!

脳裏に浮かんだのは、学年レクの時にバック転して、頭打って
端っこで伸びていた生徒会長の姿だった。

2/9 13:43:35

なかなか更新できずにすみません><;

只今、学年末の大事なテスト中で、この1ヵ月勉強に励んで
おりました^^;
来週からはテストも終わり、テスト休みなども入りやっと暇に
なるので、小説の続きを更新したいと思います!

お楽しみにして下さい♪

ミカコ´Д`3/5 14:34:44


恋愛小説 私の声に乗せて 61
ホントに長い間更新なしですみません><;
テスト終わった後に、部活の大会などでなかなかインできず
でした^^;
今日からやっと部活も春休み!
更新していきますよ〜♪


それから少し横になっていたら、私も綾華も体調が良くなり、
2人揃って保健室を出た。
「ふぅ〜っ・・・楽になったぁ〜」
「ね〜」
明日は本番なんだから、しっかりしないと・・・
「にしても、まさかの会長が美夏を運んでくれるなんてね!
これは恋愛フラグきたんじゃないの!?」
「はぁ!? やめてよもうっ!」
会長には悪いけど、聞いた時ちょっと、本当にちょっとだけ
がっかりした・・・
こんな事言ったら会長だったら泣くだろうね、うん。

体育館に戻ると、丁度休憩時間だったらしく、皆は壁にもたれ
かかって休んでいた。
今日も日差しがきつくて凄く暑い日。
外よりこの体育館の方が熱く感じる・・・
「お前ら〜、無理はするなよ〜!?」
_あーい・・・

皆はやる気がないように答える。
「お、お前らももう大丈夫なのか!?」
「はい、良くなりました」
「同じくー」
「無理だけはするなよ? それで明日来れなくなったら元も子も
ないからな」
「「あーい・・・」」
暑い・・・汗と一緒に体力が奪われてる感じ・・・

「せーのっ!!! 1、2、3っ!!!」
運動場からは男子の大きな声が聞こえてきた。
組体操の最終確認か・・・
窓からチラッと覗いて見ると、4段タワーを作っている男子の
姿が見えた。
確か・・・4段タワーに古水居たよね・・・
土台だから見えないや
「男子の組体操ってやっぱ迫力あるよね〜」
「ねぇ〜。私らのダンスとか1番最後に持ってきていいのかな?」
ふいにそんな声が聞こえてきた。
「!!」
何って事言うの。明日本番なのに!
3/28 13:18:44

恋愛小説 私の声に乗せて 62
「実夏も真っ黒になったわね〜」
お風呂上りにお母さんが私の体を見てびっくりしていた。
「一応これでも日焼け止め塗ったんだよ〜?」
「まぁ、いいじゃない。中学の今でしか経験できない事なん
だから。日焼けも記念よ記念!」
「何それ〜」
「よりも、明日のお弁当何がいい!?」
「えっとね〜・・・」

明日は体育祭。
正直、緊張というよりも楽しみな感じがする。
だってもう最後なんだし・・・
皆で良い思い出にしたい。

「いいか! 今日で最後だ!」
朝、体育館に女子全員が呼び出されたと思ったら、先生の
第一声がコレ。
「ダンスが終わった時から、お前らの世代交代は始まる」
先生の話は1つ1つが本当に心にくる。
先生の話なんか、長くて聞きたくない事が多いんだけど、この
体育の先生の話だけは違う。
本当に、よくある表現だけど、胸が熱くなる。
と、その時
「実はな・・・」
先生がある話を始めた。


「よし!!行くぞっ!!!」
「はいっっっ!!!」
先生の話を聞き終り、余計に皆の背中が押された気がした。
絶対に成功してみせる・・・
どんな話を聞いたかはまだ内緒。

雲一つない青空。
今日は絶好の体育祭日和り!!!
「お前ら! 気合い入れていくぞーーーっ!!!」
「おーーーーっっ!!!」
さすが運動部が集まったクラス。
他のクラスと熱気が違う!
「行くぞーーーーっっ!!!」
「おーーーーーっっ!!!」
この声出しで早速喉が痛い!!
でも、頑張りたい、それに勝ちたい気持ちは変わらない。

3つのリレーに、応援合戦に、最後のダンス・・・
勝つ! 成功させる!
「それでは、全学年の入場行進です」
入場のアナウンスが流れる・・・いよいよだ
3/28 13:32:33

恋愛小説 私の声に乗せて 63
おらおらおらおらおらぁぁぁぁっっ!!!

「いっけー!!! 高宮ーーーっっ!!!」
「抜かせぇぇぇぇっーーー!!!」
只今、私の出場競技の200mリレーを疾走中。
現在で私は2位。
あとちょっとで1位の子を抜かせるっっ・・・!!
あとホントにちょっと!!!
私の次はアンカー。
アンカーにバトンを渡す私が頑張らないと・・・

どるぁぁぁぁっ!!! 待てこらーーーーっっ!!!
さっきよりも腕を振って、足を大きく開いて1歩の幅を大きく。
その時、1位の子と隣同士になった。
あとほんの20mでアンカーの子にバトンが渡る。

ここでちょっとでも抜かせれば・・・!

もう自分の力を最大に出した。
せいやぁぁぁぁぁぁっっ!!! 気合いじゃーーーーっっ!!!
さっきよりもさらに腕を振った。
その時、ほんの少しだけ1位の子の前に出た。

やった・・・!

「アンカー!! 頼んだ!!!」
「よっしゃ任せろや!!」
アンカーはダンスリーダー。
バトンを渡した途端、リーダーは華麗に走り去って行った。
さすが瞬足!
早いも早い!!

「よっしゃ1位だーっ!」
「お前らよくやったぞーーっ!!」
「高宮お前、ヤバかったな」
「うるっさい」
・・・あれ、タオルが無い?
観覧席に戻ると、椅子に置いていたタオルが無くなっていた。
どこ〜!?
探していると・・・
「落ちてたぞコレ」
「え? あ〜、ありが・・・とう」
私のドット柄のタオルを持っている手を辿って行くと、古水の
顔がすぐ近くにあった。
タオルを受け取ると、古水の手が私の肩に伸びてきて・・・
「リレーナイス!」
ポンッと私の肩を軽く叩いてきた。
「!! おっ・・・おっす・・・」
「じゃあ俺も次リレーだから行くわ〜」

肩に・・・
それだけで顔が熱くなった。
落ち着け・・・落ち着け私っ・・・!
3/28 13:43:3

恋愛小説 私の声に乗せて 64
盛り上がって来た応援合戦。
盛り上がりのピークは、私のクラスと隣のクラスの走者が
並んで、アンカーにバトンを渡した所だった。
「いけーーー!! 古水ーーっ!!!」
「そのまま走れぇぇ!!」
古水・・・
そのまま腕を大きく振って走る古水。
「ほら! お前らも大きい声で応援しろっ!!」
担任の声掛けで、掛け声がヒートアップするクラス。
「頑張れぇぇーーーっ!!!」
皆が大きな声を出している中、私は口をつくんだままだった。
緊張して・・・声が出ない
あと少しで古水が私達の観覧席の前を通り過ぎる・・・
「っ・・・るっ・・・」
出ない・・・
胸が詰まったように苦しくなる・・・
「高宮! 声出せ!!」
先生の声にハッとして、思わず・・・
「だわーーーーーっっ!!!」

リレーの結果は私達のクラスが1位で優勝。
皆で騒ぎながら喜んでいると・・・
「お前の応援訳わかんねぇ」
と、古水に不思議そうな顔で言われてしまった。

・・・ハハハ

「実夏〜! 次だよ次! 男子の組体操!」
綾華が興奮気味に言って来た。
「うん・・・っ」
「実夏ー、組体操の最後の4段タワーが成功したら、女子皆で
口々に言うってやつあるじゃん? 何言うの??」
「えっ・・・」

私の学校では伝統として、男子の組体操のフィ二ッシュにあたる
4段タワーが成功したら、観覧席の女子は、口々に何かを
叫ぶ・・・というイベントがある。
「〇〇君好きですーーーっっ!!!」という告白をする生徒も
居れば、「〇〇ー! 早く漫画の本返せぇぇぇ!!」という声も
あり、何気に盛り上がる。

「あー・・・えっとね〜・・・」
何言うか全然決めてなかったや。
「適当に、お腹すいたーーー! って言っとくわ」
「青春のかけらもないな」
「ハハハ・・・」
告白する人とか・・・居るのかな・・・?
・・・古水とか
4/20 16:13:21

恋愛小説 私の声に乗せて 65
ドドドンッッ!!!
大きくて勇ましい太鼓の音とともに、組体操は進んでいく。
あと少しで4段タワー・・・
「ねぇねぇ〜、何言うか決めたー?」
「私ね〜、告白しちゃおうかなって思ったり」
「えー!」
周りではそんな声が飛び交っている。
私・・・どうしようかな・・・

ドンッッッ!!!

今までにない大きな太鼓の音。
これが4段タワーが始まる合図だった・・・
土台、2段目。3段目・・・そして1番上の子が両手を横に
して立ち上がった
その瞬間に大きな歓声があがり、拍手に包まれる

「かっこいいぞーーーーっっ!!!」
誰かが叫んだのをきっかけに、他の女子もそれぞれ声をあげる。
「生徒会長ーーー!! 無駄にかっこいいぞーーー!!」
会長・・・
「良介くん! 好きーーーっっ!!!」
「今までで1番かっこいいーーー!!!」
「普段も馬鹿やってないで、かっこよく居ろーーーっっ!!!」
うげっ・・・!?
「お腹すいた―」って言えるような空気じゃない・・・!?
うわわっ!!
あっ・・・もう、どうにでもなれっっ!!

「好きですっっっ!!!!!」

・・・
・・・・・・
・・・・・・・・・
「え?」
「実夏・・・」

・・・ん?

気が付くと、全員の視線が私に集まっていた。
見ると、4段タワーはもう解体されていて、男子が整列している。
私・・・もしかして・・・
シーンってした空気の中、1人だけ言っちゃった感じ!!?

その瞬間、わっと皆が騒ぎ出した。

「好きって言った!? 好きって!」
「誰が好きなの!?」
「お腹すいたじゃないじゃん! 教えてよーーっ!」
「今日告っちゃいなって!!」

わっ、わわわっ!
恥ずかしさと焦りで、思わず観覧席から逃走してしまった。
「あっ、逃げたーーっ!」
「もーー!」

ついに・・・言っちゃったよーーーー!!!
恥ずかしいーーーっっ!!!
4/20 16:22:36

恋愛小説 私の声に乗せて 66
とんだ日だったな・・・
どんよりした気持ちで観覧席まで戻る。
「あっ! 実夏だーーっ!!」
「おっかえり〜♪」
きたよこのテンション・・・
「お前直球すぎだろ〜!」
「俺ビックリして土台なのに崩れそうになったわ」
「ハハ・・・」
もう苦笑いしかできないよ。
肝心の古水はノーコメントだしね
何か恥ずかしい思いするだけしたって感じだよ
「実夏〜? 顔赤いよ??」
「日焼だよ日焼!!」

お昼休憩。
各クラスの教室に戻ってお弁当を食べる。
「う〜ん、やっぱ暑かったから冷えたお茶美味しいわ〜」
「最後はマスゲームだね!」
「緊張するわ〜」
皆で雑談していると、体育の先生がやって来た。
「お前ら〜、しっかり食べて、気引き締めていけよ!」
「はーーーい!!!」
それだけ言って去って行く先生。
もう語る事はない・・・そう言った感じだった。

にしても、緊張でお腹が痛い・・・
私って次の日くらいに緊張する事があると、前日くらいから
すでにお腹が痛くなってる人だからな〜・・・
早く終わってほしいくらいだよもう・・・
「実夏、お茶こぼれてるよ!」
「・・・え? あっ、あぁ」
「もーー! しっかりしなよー!!」
「ヤバいヤバイ」
早く終わればいいのにな〜
5/8 21:1:23

あれ?
続きないんですか?

sou5/18 2:16:1

わー!
コメントありがとうございます!

なかなか続きを書けなくてすみません><;
書ける時間が多くある時に、一気に書くと言うスタイルを今は
とっているので、少し更新までに日が開いてしまいます

気長に待っていてくれればうれしいです♪

ミカコ´Д`5/24 21:52:34

久々に読ましていただきました笑

私も、緊張したら、すぐにお腹痛くなるーw

やっぱり、面白いですなぁww
青春ですなぁ(//∇//)ww
続き楽しみにしてるよー(o^^o)

恋雨乃6/1 17:49:19

久々に読ましていただきました笑

私も、緊張したら、すぐにお腹痛くなるーw

やっぱり、面白いですなぁww
青春ですなぁ(//∇//)ww
続き楽しみにしてるよー(o^^o)

恋雨乃6/1 17:49:40

あ、ごめん。
2回も同じコメントを...(;^_^A

恋雨乃6/1 17:50:10

読ませていただきました
すごく面白かったです♪
続きがとても気になりますね!

魔女姫6/1 18:5:31


恋愛小説 私の声に乗せて 67
練習通り入場門から走って入場し、定位置につく私達。
今まで騒がしかった観覧席も静まり返っていて、「シーン」という
音も聞こえてくる。
その音を破るように、ダンスの音楽が流れ始めた。

笑顔で
大きく
想いが伝わるように

私たちは闇雲にダンスを踊っていた。
感情を全部表に出している気がして、すごく心地よく、私達の
10分間は終わってしまった。
日焼がヒリヒリして、汗が頭から足まで流れている状態だった
けど、そんなの気にならなかった。
ふと、観覧席に目をやると、古水と目が合った。

古水・・・
心の中でつぶやいたその時、古水がニコッと笑って、ピースを
こっちに向けてきた。

その時、不思議と思いが通じた気がした・・・
私はそれに答えるように、ピースサインを作って、今まで照れて
向けたことがなかった笑顔を向けた。
やっと、想いを外に出せた。

耳が潰れるくらいの大きな歓声と拍手の中、私たちの最後の体育祭は幕を閉じた。
先生も皆も泣いていた。
そして先生は泣きながら、自分の父親が倒れてしまった事を話してくれた。それで余計に涙が出た。

「皆、ありがとう」
全然自分らしくないけど、くしくもそう言ってしまった。
6/27 22:38:29

恋愛小説 私の声に乗せて 68
「それで!? 古水くんとはどうなったの!?」
「それからは特に進展なしで、そのまま受験勉強まっしぐら。
そのまま卒業まで行ったよ」
「えぇー!? 勿体ない! 告白すればよかったのにー!」
「簡単に言わないでよ〜!」
時計を見ると、昼休みが終わる5分前。
仕方ない・・・この話だけしておこうかな

「じゃあ最後に、卒業式の話だけしてあげる!」
「マジで!? 聞きたい聞きたい!」


「今から、思い出ムービーを上映します!」
思い出ムービーとは、いわゆる写真のスライドショーで、1年から
3年生の間に撮られた写真を、行事ごとにスライドショーで見て行く企画だ。
1年生の入学式からスライドショーは始まった。
「わ〜! 懐かしい〜!!」
「きゃー! 可愛い!」
「この時ちっさ〜!」
3年生の席からはそんな声が飛び交っている。
私も懐かしいな〜・・・と思いながら見ていると、次第に3年生の
修学旅行の時の写真になった。
その時、私たちのクラスのダンスが映った。

テーピングをしている私。
この時、古水がテーピングをしてくれたんだよね・・・
胸がドキッと高鳴った。
その後は伸びている生徒会長の写真などが出て、会場は大爆笑に包まれた中、それに紛れて出てきたのが・・・
「・・・あっ!!?」

あの時の・・・私の変顔!!?

「あれ高宮じゃね!?」
「はははははっ!!」
皆が私を指さして笑い始めた。

その時、目からは感動でない涙が零れ落ちたのだった・・・


「・・・終わり!?」
「終わり〜」
「嘘! 古水くんと他に何かなかったの!?」
「なかった・・・よ?」
曖昧に答えた瞬間、お昼休みが終わるチャイムが鳴った。

「あーーー! 次化学じゃん! 早く準備しないと!」
友達は一斉にお弁当箱を片づけ、教科書を取りにロッカーへと
走り去っていく。
私は自分の席につき、筆箱からシャーペンを取り出した・・・
6/27 22:47:13

恋愛小説 私の声に乗せて 69
「・・・っあ!」
その時、シャーペンが床に落ちてしまった。
拾おうとした手を1度止めて、笑ってしまった。

あのクラス替え初日、落としたシャーペンを古水が拾ってくれた
んだっけ。
それに偶然にも、落としたシャーペンはその時のモノだった。

卒業式に何があったかって、言えないよ
卒業アルバムにメッセージを書いてもらっただけで満足しちゃった
なんて、恥ずかしくて言えたもんじゃない。
卒業からもうすぐ1年・・・
古水、高校でも元気かな・・・? 彼女とかいるのかな?

別々の道に進んだ私達。
また、何処かで会えたらいいのに・・・
会った時にびっくりしてほしくて、高校入ってから髪も伸ばして
ダイエットだって頑張ったんだよ?

また会えた時も、あの笑顔を見せれたらいいな・・・
6/27 22:51:59

恋愛小説 私の声に乗せて 完結!
ついに完結しました!
ここまでの70話、長かったな〜・・・

そしてとても時間がかかってしまいました!><;
読んで下さった方々、本当にありがとうございました!!
感謝です!!

実は、この作中で出てきた古水に当たる人物と、半年前に再開
したんですよ。
それも中学の体育祭で。
その時、後ろ姿しか見てなかったんですけど、すぐに古水(仮)
って分かりました。

高校で別々の将来に向かっていますが、古水にも頑張ってほしいですね!
1年と言う長い期間かかってしまいましたが、本当にありがとう
ございました!!
6/27 22:54:54

すごいです!
次も書いたりするんですか?
楽しみです♪(勝手に期待してすみません。。)

魔女姫6/28 10:38:21

ありがとうございます★
また書こうと思っています^^

もう夏ですので、次はホラーですかね♪w

ミカコ´Д`6/28 17:20:44


あとちょっとで夏休み〜♪
あと2日で夏休みー!!!★
人生であと夏休みを経験できるのも、今年入れて2回(TωT)
目一杯楽しむぞーーっっ!!

友達とプール行って、勉強会して、海行って、花火行って、
お祭り行って・・・
楽しみすぎる♪
部活も勉強も頑張らないと^^;

なりよりホラー番組を色々と楽しみにしております(笑)

良い思い出作れたらいいな♪
7/16 15:34:18

お久^^夏休みEnjoyしてね^^
プール・海・花火・お祭・ホラー番組もも良いけど勉強&部活もも忘れずにw

神出鬼没のママ7/16 15:39:45

はーいママ!w

ミカコ´Д`7/17 11:32:50


ついにレベル100達成ーーっ!!!
ついにレベル100まで達成しました!!
凄く嬉しい!!
嬉しすぎて椅子から飛び上がりました(笑)

ピーチを始めてから、このレベルになるまで凄く時間が掛かったけども、コツコツ頑張ってやってきて良かったです(TωT)

お友達の方、また是非、HOMEに撮影に来てくださると嬉しいです!
7/31 23:36:19

お久&おめでとう!

神出鬼没のママ7/31 23:37:41

ありがとう!!!

ミカコ´Д`7/31 23:38:58

久しぶり〜覚えてるかな?
100レベ達成おめでとう☆
今年の夏休みはまた美術部で遊びに行けたらいいね〜

一菊8/1 8:24:6

初めまして(?)です〜
100レべおめでとうございます^^
私はイベント中に100レべ目指してます!!

ふにゃクン8/1 19:1:19

覚えてるわー!!ww
また遊びに行こうね〜♪

ミカコ´Д`8/1 23:1:40

初めましてw
イベントはレベルが上がりやすいのでチャンスですよ!
一緒にがんばりましょうね^^

ミカコ´Д`8/1 23:2:19

おめでとうございます!!

魔女姫8/3 10:44:11

久し振り!!
ありがとう^∀^

ミカコ´Д`8/3 13:41:38

遅くなったけど、おめでとう〜!!

恋雨乃8/9 13:56:27

コメントありがとう!
嬉しい♪

ミカコ´Д`8/9 17:9:23

めっちゃおそくなったけどおめでと♪

メロディー♪8/18 16:39:47

ありがとう〜!!!♪

ミカコ´Д`8/18 17:27:12

おめでとう

菜の子8/19 17:16:36

ありがとう♪

ミカコ´Д`8/21 1:3:44


久々に呟いてみる
クラス替えがあって早二週間!
仲良い子がほとんど隣のクラスとはどういう事(TДT)
(三分の二があっち)

理不尽だー(TωT)
絶対10月の校外学習は班行動無視して仲良い子達と回るー!!
でも1,2年と良い思い出が山ほど作れてきたので、不安はあんまりないです
がっ…頑張るぞー
4/25 16:41:11

仲の良い子と離れちゃったの><先生何考えてるんだろうねw
班行動無視はいけないぞ😠;よい思いで作れて良かったねwこれからもGamba!

ですよね(−ωー;)ヾ
班行動守りますw

頑張るぞー★

ミカコ´Д`4/26 21:24:46


高校生活、最後の夏休みの巻
お久しぶりです〜!
皆さんお元気でしたか? ミカコでございますw

夏休みと言っても、勉強やら面接練習やらで丸つぶれもいい所ですよ全く←
寝ようとしても寝れないので、来てみました(笑)

皆さんの日記見てると、ピーチが最近人が居なくて寂しいって書いてあって、色々観察していたら、なるほど…って思えました
やっぱり成長して学年が大きくなるにつれて、やる事も増えるんでしょうね
でもやっぱ、寂しいものは寂しいです

よぉーし!!
久し振りに一丁、夏ですしホラー小説でも書きますか!!←
私も久しぶりに、ピーチをずっとやってた中学の時に心を戻します(笑)
最後の夏休みをピーチにつぎ込むのも良いかもですね♪
8/5 1:15:28

Oh!ミカゴお久じゃん!w
もう高3なんだ〜最後の夏休みなのに大変だねw

ママお久しぶりー!
そうなの、凄いスケジュールで。゚(゚´Д`゚)゚。
頑張るw

ミカコ´Д`8/5 10:46:8


書くよ! <真夏のホラー小説> マナ様の言う通り
皆さんこんにちは!
久し振りに小説書いちゃいますよ〜♪
気軽に見て行ってくださいね!
もしよろしければ、雑談掲示板や日記の過去ログにある、過去の小説なども是非読んでみてください^^

<あらすじ>
 怖い噂が大好きな主人公・リナが通う学校には、ある噂があった。
4階の突き当りにある鏡の前で、ある条件を満たすと、「マナ様」という女の子の霊が、予言をしてくれるというもの。
その予言は百発百中で、外れたことがないそうだ。
主人公のリナは友達の忠告を聞かずに、4階の鏡の前へ急ぐ。
『一度聞いた予言は、絶対に変える事が出来ないらしいよ』

<登場人物>
 リナ…怖い話が大好きな、主人公の女の子。ある日、噂の「マナ様」の予言を聞く事に成功し、味を占めて毎日4階の鏡の前に行くようになる。

それではスタートです☆
感想や応援、指摘点などを書いて下さるとすごく嬉しいです♪
8/12 16:38:58

お久^^モチ見る?読むよ〜どんな小説か♪楽しみ♪楽しみw

神出鬼没のママ8/12 19:16:57

わーい!
ありがとうママー!!♪

よーし、気合入れて一気に書きたいから、明日に大量更新致しますw

ミカコ´Д`8/15 15:35:12


<真夏のホラー小説> マナ様の言う通り
その鏡は、入学当初の学校見学の時に、チラッとだけ見たことがあった。
壁にかかったその鏡は、指紋や汚れが一つもなくて、クリアに良く見える。デザインもオシャレだし、学校の中でも有名な鏡らしい。

「違うよ。有名なのは、あの鏡には変な噂があるからなんだって」
「変な噂? 綺麗な鏡だからとかじゃなくて?」
「全然違うよ! むしろ、あの鏡には近寄らない方がいいっていう噂だよ」
「へぇ…」
昼休み。
私は親友の花と、いつものように中庭でご飯を食べていた。
「何で近寄らない方が良いの?」
「教えないー」
「何で!?」
「だって、リカって怖い話とか好きでしょ? 絶対すぐに鏡の方に飛んでっちゃうと思うもん」
「うぅ…」
それを言われて、何も言えなくなる。
図星だったから
私、リカは怖い話が大好きといっても、私が好きなのは心霊スポットとかそういう部類。百物語とか怪談とかの話系はどうも聞いてるうちに飽きてきちゃって、寝てしまう。
話を聞くくらいなら、実際に自分が恐怖体験に遭ってみたい。
そういう性分だった。
8/17 16:29:27

訂正があります!
主人公ちゃんの名前、「リカ」となっていますが、正しくは「リナ」です><;
申し訳ございません!

ミカコ´Д`8/17 16:33:19


<真夏のホラー小説> マナ様の言う通り 第二話
「もう絶対危ないから、そういうのやめなよね〜?」
花はサンドイッチをもぐもぐ口いっぱいに頬張りながら、チラッと横目で私の顔を見てくる。
「だってさー、本当か嘘かも分からないような話を他人から聞くより、本当の事をリアルに体験したいわけよ私は! そもそも、オカルトって言うのねー…」
「はいはい! 長くなりそうだから結構です!」
「ひっ…酷いぃぃー」

とは言っても、やっぱり気になるものは気になる…
花が教えてくれないなら、もっと別の所に行っちゃうもんね〜♪

放課後、私はノートを素早くカバンに詰めて、いつも一緒に帰っている花には、先生に呼び出されたとだけ伝えて先に帰ってもらった。
「ふふふ…さ〜てっ!」
私が向かったのは、鏡がある場所…ではなく、校舎の隣にあるクラブ棟という建物。
クラブ棟は、運動部や文化部の部室があるだけの棟で、部活動に所属している人たちは、放課後はいつもここで活動をしている。
私は初めて入るクラブ棟に緊張しながら、ある部屋を目指す。
2階に上がり、奥へ奥へと歩を進める。

「……ここだ。オカルト研究部」
8/17 16:39:29

<真夏のホラー小説> マナ様の言う通り 三話
2階の突き当りにある薄暗い部室は、オカルト研究部のものだった。
うちの学校のオカルト研究部は、普段はあまり見かけないものの、毎年の文化祭で催し物としているお化け屋敷は、いつも大反響。
去年は定員600名を超えたらしい。
この人たちなら、その鏡の噂の事、詳しく知ってるかもしれない…

ごめんね、花。
でも、私はこういう性分だからさ…

私は意を決して、恐る恐る部室の扉を軽くノックする。
_コンコンコンッ

_どうぞ

しばらくして、中から男の人の声が聞こえてきた。
「しっ…失礼します〜」
引き戸をゆっくり開け、中を覗き込む。
「何か用かな?」
さっき返事をしてくれたであろう男子生徒が、顔だけをこちらに向けて聞いてきた。
部室の中には、その男子生徒のほかに、男子2名、女子1名がそれぞれ椅子に座って本を読んでいた。
「あのー…お聞きしたい事があって、来たんですけど…」
「? えっと〜…じゃあ、ここに座って」
「あっ、はい!」
8/17 16:45:11

<真夏のホラー小説> マナ様の言う通り 四話
私はふかふかしたソファに座らされ、お茶と軽いお菓子を出された。
「すみません、頂きます…」
……お茶を飲む姿をこうやって見られてるのって、落ち着かないなぁ
「…それで、本題に入るんですけど、聞きたい事って?」
「あっ、えっと〜…実はですね、今日友人から4階にある鏡の噂の事を聞いたんですけど、どんな内容の噂なのかを教えてくれないんですよ。でも、聞いた感じはオカルト系の噂っぽいし、気になっちゃって…そこで、オカルト研究部の方なら、知っているのではないかと思いまして…」
こんなに噛まずにペラペラ口が動いたのは初めてかもしれない。
前に座っている男子生徒・オカルト部部員は少しだけ顔をしかめて、何かを考えているみたいだった。

「……あの鏡には、マナ様っていう霊が憑いてるんだよ」
「………はい?」
「嘘みたいだけど、これはそういう話なんだ」
「はっ、はぁ…」

鏡に霊が憑りついてる?
私が嫌いな怪談話で、よく聞くたぐい。
何か物がおかしくなったら、それには何かが憑りついているなんて話はよく聞く話。
どうして、その物自身がおかしいっていうふうに思わないんだろう。

とても悪い気はしたものの、少し冷めてしまった。
もっと今まで聞いた事のない話が聞けると思った。
しかも、マナ様って…何で名前まで分かるんだか

私の勝手な気持ちをよそに、オカルト部員の人は話を進める。
「マナ様は、鏡を通して、これからその人に起こる事を予言して見せてくれるんだ」
8/17 16:59:57

<真夏のホラー小説> マナ様の言う通り 五話
「予言…ですか」
「ただ、一度見た未来は絶対に変えられない。良い未来でも、悪い未来でもだ」
「はぁ…」
「っていう噂があるってだけなんだけどね。俺らもそこまでしか知る事が出来なくて、ごめんね」
「いえいえ! そんな! ありがとうございました」
丁寧に頭を下げ、お菓子をポケットに入れて部室を出る。

予言か〜…
初めて聞いた時よりかは面白みが出てきたけど、それでもやっぱりあまりにも現実味がなさすぎて…ちょっとな。
行くか行かないか迷ったものの、折角時間も良い感じだし、行く事に決めた。
それに、こんなの絶対起こらないもん。
要するにマナ様って、霊とか言われてるけど、もはや鏡の妖精みたいなもんでしょ? 霊なら信じてるけど、妖精とかって私信じてないしね。

怖さはますます半減し、鏡に向かう足取りも軽い。

この軽薄さに陥れられてしまうとは、この時全く思ってなかった。
ここで引き返していれば…
私は、幸せな日々を送れたのかもしれない…
8/25 14:10:43

<真夏のホラー小説> マナ様の言う通り 六話
…で、勢いで鏡の前まで来ちゃったわけだけど
本当にマナ様は予言してくれんの?
マナ様を出すための呪文とかだってないし
「マナ様ー…出てきてよ」
人差し指を折り曲げて、コンコンッと鏡を叩いてみる。
いくら鏡を見つめても、自分と目が合うだけ。

「はぁ〜…やっぱつまんない噂なんじゃない」
がっくりと肩を落として帰ろうとした時だった。

「リナー! 今度の土曜日空いてる?」
_!?
急に後ろから呼びかけられて慌てて振り向く。
「……え?」
その声の主は後ろにはいない。
鏡の中に居た…
鏡の中には私と、クラスの女の子が写っている。
私の近くには誰もいないし、鏡の中の景色だってあり得ない。
ここは廊下なのに、鏡の中には教室が映っている。

これって…マナ様の予言なの!?

私は鏡を食い入るように見つめた。
「空いてるけど」
「あのね、ジャニーズグループのコンサートが当選したんだけど、誰も都合合わなくってさ〜。良かったら一緒に行かない?」
「え!? いいの!?」
「うん! 五十嵐のライブ!」
「行く行く! ありがと」
8/28 10:37:45

<真夏のホラー小説> マナ様の言う通り 七話
映像はそこで終わった。
どうやら予言はそれだけのようだった。

…本当に鏡に写った
嘘じゃない
はっきりとこの目で見た。
ブルッと背筋に寒気が走ったのが分かる。
でも、それは怖いという寒気じゃない。
何だろう、「やっと本物の噂に巡り合えた」っていう、快感というか…楽しくてゾクゾクするって感じの、身震いだった。

それに、普段は全然話さない子だから、もしかしたら私は五十嵐のライブチケットをこの予言を見ないともらえもしなかったかもしれない。
この予言って一度見た未来は変えられないんだよね!?
100%五十嵐のライブチケットが手に入るんだよね!?
「やったぁぁぁぁっ!!!」
その場で飛び上がって、一目散に自宅へと帰った。

さて、問題は次の日。
あのクラスメイトの子が本当に私にライブチケットをくれるのか。
休み時間中もその子をじーっと見つめたまま、いつ話しかけられても良いように休み時間中に居眠りもしなかった。
でも、6時間目が終わっても、その子は私にチケットを渡すどころか、話しかけてすら来ない。
…何で? どういう事??

結局、そのまま放課後を向かえてしまった。
8/31 18:58:3

<真夏のホラー小説> マナ様の言う通り 八話
結局何も起こらなかったな…
もう帰っちゃおうっと
あの日見たものは夢だったとして、落胆して帰ろうとすると…
「どうしよう…」
「ん?」
教室の隅で何かを探している生徒が目に入った。
もしかして、何か困ってるのかな?
「どうかしたの?」
「あっ、ちょっと棚の裏に落し物しちゃって…」

!!
昨日鏡に写った子だ!!
確か名前は…そう! 山田さん

「あっ、じゃあさ、この物差し使う? 三十p物差しだから取れるかも!」
「え、いいの!? ありがとう!」
山田さんは物差しで棚の隙間を探る。
何回か出し入れを続けていると…
「出て来た! これこれ!」
それは二枚の紙切れ。
「良かったねー!!」
「ありがとう! これ、今の時点では命より大事な物だから」
「あははっ! 大袈裟な……って、あれ? それって」
「五十嵐のコンサートチケット!」
「えっ…」
「お礼と言っちゃなんだけど、良かったらさ、コンサート一緒に行かない? 友達誰も都合合わなくて…一人で行くのも無駄になっちゃうし」
「えぇ!? 嘘!」
9/4 20:45:23

1〜5話を過去ログに入れました!

「真夏じゃない!」っていうのはスルーでw

ミカコ´Д`9/4 20:46:25

毎回楽しみに読んでるよ〜
このあとどうなる?!

わーい!!
ありがとう♪

ミカコ´Д`9/19 22:4:26


<気付けば秋…ホラー小説> マナ様の言う通り 九話
あの予言は本当だったんだ…

「コンサート楽しかったね〜!」
「うん!」
あのメンバーに本当に会えることができるなんて…
もう純くんのソロ曲が聞けたんだから、もう死んでもいいかも

それから私は放課後になれば4階の鏡に行き、予言を見るようになっていた。
それからは生活が一変した
毎日が楽しかった
だって、楽しい未来を過ごし損ねないなんて、生きてる上で最高じゃん!
「りな最近楽しそうだねー!」
「へへへっ」
友達もここ最近増えたし、色んなお店に行ったり、有名人と会えたり、皆が憧れてる先輩とたまたま一緒に帰れちゃったり…

もう最高!!
マナ様万歳〜っ!!!

「さ〜てっ♪ 今日はどんな予言を見せてくれるのかな♪」
軽くスキップをしながら、いつものように4階の鏡へ急ぐ。
「マナ様、今日も最高の予言を見せてよ」
鏡を軽く指でつつく。
すると、いつものように鏡に背景が映し出される。

ここって、学校だよね…

夕方の学校の廊下
外で部活をする声
薄暗い校舎…

見覚えがある。
この校舎だ
この校舎の廊下を歩いている映像が映し出されている。
9/19 22:18:55

<気付けば秋…ホラー小説> マナ様の言う通り 十話
私か誰かの目線で歩いているような映像。
やがて階段を上って行き、2階…3階と過ぎていく。

ちょっと待って…4階に上って来てるじゃん!

もしかして、明日もいつも通りに予言を見にここに来るって事?
……つまんなすぎない!?
ただの日常じゃん!
馬鹿馬鹿しくなって、帰ろうとしたその時…
鏡の映像を見て息を飲んだ。

そこには鏡を見つめる私の姿が映し出されている。
誰かが…私に近づいて来ている?
鏡の枠を両手でつかみ、食い入るようにして映像を見る。
段々と私の後姿に近づいて行く何者かの存在…
荒い息遣いまで聞こえてきた

やがて私のつむじがはっきりと見える辺りまで近づいた。

鏡の中の私が後ろを振り向き、私と目が合う。
「きゃぁぁぁぁぁっ!!!」
______

映像はそこで終わり、鏡はただの鏡に戻った。
冷や汗が頬を伝い、顎まで来て床へ滴となって落ちる。
最悪だ…
最悪なものを見てしまった…

居ても経ってもいられず、床に置いてあった鞄を引っ掴み、走って校舎を出た。
明日は絶対に学校に行かない!!
死ぬよりマシだよ!!!
9/19 22:26:53

<ホラー小説> マナ様の言う通り 十一話
「学校に行く時間でしょ? 起きなさーい」
「……やだ、行かない」
朝、部屋の外でお母さんが呼びかけてくる。
だってさ、お母さん…もし学校に行ったら死んじゃうかもしれないんだよ?
「何言ってるの! 今日は大事なテストがある日でしょ!? サボりなんて許しませんからね!」
「嫌だってば!!」
_ピンポン♪

「おはようございますー!」
「ほら! 花ちゃんが来ちゃったじゃない! 早く支度しなさい」
「今日は花に一人で行ってもらってよ」
「いい加減にしなさい!」
お母さんに扉を叩かれ、私は仕方なくパジャマ姿で玄関で待っている花の所まで行く。
「まだパジャマなのー? 早く支度しなよ〜!」
「今日は行かない…だから、花、今日は1人で行って?」
「…さてはリナ、今日テストあるからサボる気でしょー!?」
花はおもしろおかしく笑いながら言って来た。

そんな軽い理由じゃないのに…!
何も知らないくせに…
「サボり禁止ですよ〜!」
「もお!! 何も知らないくせに好き勝手言わないで!! 花なんかもう友達じゃない!」
「えっ…ちょっと、リナ!?」
花の呼びかけを無視して、私は自分の部屋に戻った。
11/7 13:30:37

<ホラー小説> マナ様の言う通り 十二話
言っちゃった…
あんなこと、花に今まで言った事なかったのに。
お母さんもあんな場面を見て、私の様子がおかしいって分かったのか、何も言ってこなくなった。

でも、死んじゃうよりかはマシじゃない。
花とは後でも仲直りできるかもしれないけど、死んじゃったらそれっきりなんだもん。
布団に潜っていると、何だか眠気が襲ってきて、いつの間にか眠りに落ちていた。

_……今、何時?

次に目が覚めた時は、夕方だった。
三時半か…
その時間を見た時、ある考えが脳裏に浮かんだ。
もう一度、4時にマナ様の予言を見れば、もう今日は乗り切れるんじゃないのかな…?
だって、一度見た予言は変える事は出来ない。
今日、明日の予言を見なおせば、昨日見た予言はチャラになる…

居ても立ってもいられなくなり、ハンガーにかけてあった制服を引っ掴み、すぐに着替えた。
「ちょっと学校行ってくる!」
「え!? リナ?」
台所からお母さんの声が聞こえてきたけど、今は関係ない。

死ぬのだけは嫌!

走ってる途中に腕時計を見ながらスピードを速める。
学校までは歩いて三十分くらい。
ギリギリ間に合うかどうか…
今日鏡で予言が見られなかったら、また明日も待つしかない。
そのうちに死んじゃうかもしれないのに…
変な考えをかき消すようにして、私は走り続けた。
11/7 13:38:12

おっ!久々の小説だwいつも楽しみに読んでるよ!この後どうなる?

ありがとう〜^^
これからまた書くよ♪

ミカコ´Д`12/11 17:52:46


<ホラー小説> マナ様の言う通り 十三話
喉のがヒリヒリ痛んできた。
「はぁっ…はぁっ…」
鏡にぶつかるようにしてやっと足が止まった。
へなへなとその場に座り込む。
携帯の時計を見ると、時間より2分前…

間に合ったんだ…
あとは、ここでまた予言を見るだけ!

_パタンッ

「?」
誰かが上履きで階段をゆっくり上がってくるような音…
一段一段…力を込めるような。

_誰なの?
ここは放課後は誰も通らないような場所。
いつも私一人だけだった。
それなのに…

その時、脳裏に昨日見た場面が浮かんだ。

一致してるんだ…
昨日私が鏡で見た予言と、いまの状況が…

あの時、この鏡の前で鏡を見ている私の後姿が見えた。
そして後ろから誰かが段々と近づいて来ていて…
最後に私は恐怖の表情を浮かべて、悲鳴を上げ……それからはどうなったのかは分からない。

嫌だ…絶対に嫌!
私は鏡の枠を強く掴み、食い入るように見つめる。
早く予言を写して!! 早く!!
12/11 18:2:11

<ホラー小説> マナ様の言う通り 十四話
そうこうしているうちにも、足音は近付いてくる。
「早く!! 早く予言を写してよ!!」
涙目になっていると、遠くの方で立っている黒い人影が鏡に写り込んだ。

_誰なの…あれは

横にも後ろにも逃げ道はなく、鏡にすがるしかなかった。
「いやっ、いや!!」
お願い助けて!! 誰か!

鏡を何度も叩いて、引っ掻いた。
指先からは血が滲んて来て、鏡に赤く伸びる。
「いやあああっ!」

_はぁ……

その時、耳元で誰かのため息が吐かれた。
「!!」
喉で息がつまり、うっと苦しくなる。
すぐ後ろで気配がする…誰かが立っている。
震えながら後ろを振り返ると、そこには…

目も、口もない、ただ真っ黒な人影が私を覆い尽くすようにして立っていた…
「きゃぁぁぁぁぁぁっ!!」
腰を抜かして、悲鳴を上げた。

もう駄目だ…殺される!!


「……どうしたのよ、リナ?」
「…え」
見上げると、やっぱり真っ黒な人影
「いやぁぁぁぁっ!!」
「ちょっとっ、落ち着きなって!」
「やめて!」
「私よ! 花よ!!」
「……花?」
12/11 18:9:18

<ホラー小説> マナ様の言う通り 十五話
窓の所へ近づくと、黒い人影から段々花の顔になっていった。
夕焼けで影が掛かってたの…?
「もお、帰ろうとしてたらリナが凄い勢いでこの校舎に入って行くのが見えたから…鏡の前に行くって思って」
「う…」
バレてた…

じゃあ、昨日見た私に近付いて来てた人って言うのは…花だったの?
「何よもぉぉぉ…」
半泣きで座り込む。
「死んじゃうかと思った…」
「だから見に来ない方が良いって言ったでしょ?」
「だって…」
でも本当に良かった、これで死なないで済む。
私は生きて帰れるんだ。
「ほ〜ら、早く帰るよ?」
「うん!」


危ない所だった。
リナが鏡を見に行ってるって知ったのは昨日の事だった。
今日は休んでるから、予言を見ずに済むって思ってたから…
「知られるわけにはいかないからね…この計画を」
「え? 花、何か言った?」
「ううん、何も」


『花!? 何持って……きゃああああ! やめてぇぇぇ!』
『ばいばい、リナ』

どうやら、私の計画は成功するみたいだけど
「リナ、明日は二人でどっか遊びに行こうよ」
「そうだね!」
「アハハハッ」
12/11 18:17:53
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