2013/12/12 19:15:14 [988]お久しぶりです。 もうこのスレを見ている方もいないと思いますが、長らく放置してしまい申し訳ありませんでした。 いつか更新しようと思っていたのですが、構想はあったものの忙しくて叶いませんでした。 このままでは放置したまま完了できないところまで流れてしまうので、幕を下ろさせていただきます。 本当に今までありがとうございました。
2013/5/18 1:4:34 [18]5
サイボーグとして過ごす日々のある日のこと。 田崎は路地裏で、たまたま男と出会った。 どのような成り行きだったかは覚えていない。 男は不思議なことを田崎に言った。 「世界を回しているのは夢を持つ人なんだ。だがその夢の良し悪しで回り方が変わってくる」 本当によくわからない言葉だった。 初対面の人間に不可解な言葉を言われどうしようかと思ったが、田崎は素直に一言訊いた。 「お前の夢は?」 「世界を救うこと。そうだな、世界征服だ」 男は迷わず答えた。 冗談を言っているのか? でないとするならば世界征服を企む者など実際に初めて見た。 田崎はそう思ったが、いずれにせよ面白いやつだとは考えた。
意気投合した彼らは様々なことをその場で話した。 「改造人間?」 「ああ、俺の体のほとんどはギラフェルンという金属でできている」 自分が改造人間であることも話した。 どうせ信じてくれやしないと思っていたが、意外にも強い反応を示した。
そして会話が過ぎると二人は別れ、二度と会うことはなかった。
2013/4/25 1:6:19 [81]4
まるで漫画みたいだな。 それが当人の感想であった。 改造手術された田崎は、分かりやすく強くなっていた。 漠然とした表現だがそう言い表すしかあるまい。 力がみなぎるような感覚は、自らが恐ろしくなるほどだった。
人を一人ひき殺しているという事実は変わるはずもなく、そのあとが大変だった。
そして今に戻る。
田崎は一見して、何ら不自由のない普通の生活をおくっている。 自分の人生においての最大の非日常は既に終了した。 そう考えているのも無理ないことだ。 しかし最大かどうかはわからないが、再び非日常は始まる。
2013/4/19 19:37:14 [113]博士、8割、改造・・・もしかしてQ氏か・・・ッ。
2013/4/18 1:4:56 [786]3
サイレンの音が響いている。 俺は死んだのか? この質問を抱いている時、大抵人は死んでいない。 田崎は目を覚ました。 どうやら救急車の中らしい。 周りが赤く染まっている原因は、間違いなく自分であろう。 そう考え終わるより先に、田崎は再び目を閉じた。
「体の8割ほど駄目ですね」
そっけなく言ったのは、とある博士だったという。 その時、彼の手当てをできるほどの技術を持った医者が病院におらず病院側は驚くべき決断をした。 それは、田崎の手術を博士に任せるというものだった。 医者でもない一人の博士に。
手術というより改造といったほうがよかったか。 次に田崎が目を覚ました時、彼は改造人間になっていた。
2013/4/6 18:40:3 [627]2
昔の事だ。 田崎は車を運転していた。 特別、天候が悪い日ではなかった。 不意に雨が降り始めたのが原因である。 不用意に顔を上げたのがいけなかった。 車は飛び出してきた人物に追突、結果相手は死亡した。
通常このような場合、慌てて車を飛び降り被害者を確認する。 あるいは自分のしでかした事に恐れ、そのまま逃走を図る。 だが田崎は車から出ようとせず、また走りだしもしなかった。
彼も重傷を負い、気絶していた。
2013/3/28 1:43:47 [562]一部作中で数字を用いることがありますが、敢えて漢数字と統一していません。 ご了承ください。
2013/3/28 1:40:8 [29]1
彼は、思っていた。 なぜ自らが、こんなにもとても珍しい人生を歩んでいるのかと。 人生というものは人の数だけ存在し、それぞれ違うのも当然なのではあるが、こうも極めて稀な経験をしているのはそんなにはいないはずだ。
彼の名は田崎。
田崎は極普通に買い物をしている。 「これをくれ」 「はい60円になります」 店主が欠伸をした。 「眠そうだな」 「近所の家の犬が一晩中鳴いてて、寝れ無かったんですよ」 「犬・・・・・・ね」
普通の客。 普通の会話。 普通の日常。
しかし、彼の体の8割には血がかよっていない。
2013/3/25 16:49:35 [609]*
もしかしたら彼らのもとに神が再び姿を見せる日がくるかもしれない。 誰か崖の上からロボットを突き落としたりしないものだろうか。
ロボットといえば、特殊な人間がいる。 次はそれを語ろう。
『第四章 改造人間の非日常』
2013/3/23 19:4:14 [91]7
ビーは達成感を感じるより先に疑問を抱いた。 これは何だ、と。 箱の中から出てきたのは何かグチャグチャしたものだった。 黒と白の色が見える。 唖然としていると、パスポフ民族の大人が近づいてきた。 「お前たち、何てことをしたんだ・・・」 その声は怒りよりも恐怖が歪み出ていた。 何か、決して立ち入ってはいけないところに足を踏み込んだかのような。 世界の頂点が神であると仮定しよう。 ここではその神に等しき長老が、箱に触れるなと言った。 開けるなと言った。 彼はそれにそむいたのだ。 「何をしたか・・・・・・わかっているのか。我々も天罰に巻き込まれるかもしれない。ああ・・・なんてことだ」 ビーはただ立っていた。
その翌日。 またも進展が起こる。 広場から神が消えたのだ。 大人も子供も全員神を捜した。 捜す仮定で海溝に落ちて、パスポフ民族の子供が一人命を落とした。 これが神の言葉にそむいた祟りなのか。 少なくとも、神と信じていたものが姿を消したことにより、彼らは今まで以上に怯えて暮らすことになるだろう。
結局、その日は神を見つけることができなかった。 彼らは、今でも神を待っている。
2013/3/20 18:25:18 [961]6
パスポフ民族の子供が二人、広場にいた。 一人は例の箱を発見した子供である。 仮にエーとする。 エーはとてもおとなしく、いつももう一人の子に振り回されていた。 もう一人の子供は長老の孫だった。 仮にビーとする。 ビーは以前から反抗的な態度をとっている要注意人物だった。 決して開けてはいけない箱の事を聞き、 「開けに行こう」 と言ったのは当然の成り行きかもしれない。 子供というのは興味があるものには徹底的である。 とにかくエーは半ば強引に連れられ、二人は広場にいる。
「お前、開けろ」 ビーが言った。 エーは当然拒否する。 普段は断らないビーの頼みも、さすがに神に背く行為となれば話は別だ。 「・・・・・・しょうがねえな」 ビーは溜め息をつき、自ら箱に手を伸ばした。 自分はとんでもないことをしている、その優越感や達成感が頭を巡る。
「待て、何をしている!」 声がした。 通りがかりの、大人。 構うものかと無視をし、そのままビーの手は箱を開封した。
2013/3/14 21:24:3 [456]5
不可解な現象にまたもかりだされたのは長老である。 今回は大分悩んでいるようだ。 周りは不安に包まれる。 長老は突然大きな声で結論を告げた。
これは神の試練である。 これ(箱)の中には何が入っているかわからない。 しかし決して開けてはならない。 それこそが神の試練であり、人の耐え忍ぶ力を見ているのだという。 その事情は、あっという間に皆に伝えられた。 箱に近づくな。 決して触るな、開けるな。
もちろん、長老の言葉に逆らう者はいない。 いや、神の言葉に等しい。 こうしてしばらくは神の前に未開封の箱が置かれることになる。
いつまでも箱が開かれることはなかった。 とはいかなかった。
2013/3/13 21:38:59 [181]誤載 ※正方形⇒立方体
2013/3/11 19:29:33 [909]4
二つ目のそれもまた広場に落ちてきた。 形、正方形。 色、滲んではいるが赤だろうか。 パスポフ民族の子供が神に挨拶をしようと通りかかる時に見つけた。 偶然とは非常に、あるいは非情に恐ろしいものでその『箱』は神が奉られている目の前に落ちていた。 と、ここで地上(つまり我々がいるここ)の人間ならば神と呼ばれるものに対してお供えを貢ぐということもあるだろう。 パスポフ民族でもそれは変わらない。
だが、何故それが彼らにとって非日常で驚くべきことなのかというと箱というもの自体が海底では通常存在しえないものだからだ。 これが落ちてきた時、遥か上空でかすかに鈴の音が聞こえたとか聞こえないとか。
非日常は続く。
2013/3/10 23:43:59 [538]ロードオブ座●ン具っぽいですねwwww
2013/3/7 17:53:20 [826]難しすぎて話がよめないのだよw
2013/3/7 16:31:55 [384]ありがとうございます。 コメントが少ないスレなのでこういうレスはとても嬉しいです!
2013/3/7 1:58:14 [756]荘厳な物語ですね・・・(感心) あげ↑
2013/3/2 12:42:54 [515]3
「神だ」 彼らの言葉でそのような意味の言葉を発したのはパスポフ民族の長老である。 空より舞い降りしそれは、神。 それが長老が導きだした結論だった。 どのような条件から判断したかはわからないが、長老が神と言えばそれは神なのだ。 彼らは無害だとわかり安心したほどである。
翌日。 何も喋らず動かない神は、広場に崇め奉られている。 空から不思議なものが降ってくる。 そんな非日常が二日続くとは誰が予想できるだろうか。 二つ目の不思議がまたも広場にゆっくりと落ちてきた。
2013/3/1 19:15:22 [459]初コメありがとうございます!
気ままな更新ですのでこれからもよろしくお願いします。
2013/3/1 17:29:18 [676]おぉいつの間にか更新されとる。やっぱ面白いッスね。 マイナス思考な民族って初めて聞いたな。 あと誤載は気にしないです!今後気を付ければ良いんですから。
2013/2/28 23:45:41 [263]誤載 ※パスポス⇒パスポフ
前回の誤載解説自体が間違いです。 度々申し訳ありません。
2013/2/28 20:9:38 [537]2
ある日未明。 それは突然の出来事だった。 空から広場に何かがゆっくりと落ちてきた。
たまに空から何かが落ちてくることがある。 それ事態は、彼らパスポフ民族にとっては、地上の人が空から雨が降っても驚かないくらい普通の事だった。 しかし今回は落ちてきた物、いや者が正しいのだろうか。 落ちてきたそれが極めて珍しいものだったため、皆が驚いた。
それは機械のようであり、人のようである。 喋らない点から生き物ではない、あるいは死んでいるのか。 初めて見る奇怪なものに大勢の視線がそそがれる。 もちろん、彼らは『ロボット』など知らない。 元々、知能はあるが深海故に文明が低い民族なのだ。
もしや一刻を争う事態なのかもしれない。 何かの前触れか。 はたまた不吉の前兆か。 マイナス思考の彼らは混乱しながらも、長老を呼びにいった。
2013/2/28 20:1:9 [430]誤載 ※ポスポフ⇒パスポス
2013/2/24 17:32:29 [338]1
海底。 水面から何メートルなのかは不明。 そこに一つの人種があった。 勿論人間である。 ポスポフ民族の祖先は陸で暮らしていたが、とある時とある事から海に潜った。 一般的な進化の逆を辿っているかに見える。 しかし実際これほど目覚ましい進化もない。 彼らにとって海底がこの世界であり、そこで暮らすのが平凡な日常であった。 地球での海と陸の比率は七対三である。 単純に陸の世界より広い。 横には。
空(彼らには水面)の先、何があるか。 その疑問もまた自然に生まれる。
2013/2/18 19:29:9 [481]上げます(∩´・ω・)∩
2013/2/15 21:1:29 [250]*
世界にはたくさんの人種や民族がいる。 何も非日常を経験するのは変わった人生を送っている人に限らない。 いや、むしろそういう人物こそ非日常を経験しやすいといえるのかもしれない。 世界の秘境、あるいは地下や空の上なんかにも知られざる民族がいるかもしれない。
海の底にも。
『第三章 パスポフ民族の非日常』
2013/2/12 3:15:38 [520]応援上げです(∩´・ω・)∩
2013/2/11 19:33:58 [998]6
いきなり機械の内側に音が響いた。 外側から叩かれているようだ。 どうやら住人がいたらしい。 中はパニックに陥った。
「とりあえず動かないほうがいいな。出ていって見つかったらどうなることか」 スーダは落ち着いている。 「おい、さっきからどこかに運ばれている」 「外が確認できれば・・・・・・」 その時、重力に従い落下が始まった。 どこかから落とされていることがわかった。 「やばくないか?」 「やむを得ん、脱出しよう」 そうなれば我先にと四人は入ってきた穴から外へと飛び出した。 目の前は水面である。 「な、」 水面に衝突する音が静かに響く。 生憎泳げる。 「しょっぱい」 「海じゃないか」 全員、岸へと急いであがった。 「いつの間にか外だな」 「もう戻らないほうがいいな」 ポフもそう思った。 「しまった、竜の卵が中に!」 ロンムが残念そうに言った。
何事も理想は理想であるのか。 手に入れてはいけないものもあるのか。 そう大袈裟に考えた。 四人は元の住みかに帰り、日常に戻った。 もうこれほどの冒険をすることはないだろう。
竜が遠くで飛んでいた。
2013/2/10 12:19:15 [185]誤載 ※1m⇒一メートル
ささいですが表記の統一上……
2013/2/10 12:17:16 [624]5
「運び出せ」 鳥のものかもしれぬ。 卵一つで竜の巣と判断するのは飛躍している気もするが、こんな奇妙な卵を産む鳥など知らない。 皆はとりあえず、それを抱え住みかに戻ることにした。 帰りは荷物がある分、時間がかかった。 またどのくらい歩いたか。 山を降りることこそできたものの、道に迷ってしまった。 雨が降っていた。 小人は丈夫で人間でいう風邪などは滅多にひかないが、それでも濡れるのは理由無しに嫌なものだ。 海が見える崖に出て、とある小屋を見つけた。 「あそこに行こう」 ポフはもう疲れていた。 「だがあそこは人間が住んでいるのでは?」 「あんな小屋に誰がいるものか」 恐る恐る四人は近づくことにした。 鍵はかかっていたが体が小さな彼らは、いたんでいた1mほどの壁の隙間から容易に侵入することができた。
四人は中へと入った。 「おい、あれは何だ?」 ロンムが言う方向には見たこともないものがあった。 一見、人間に見える。 「昔、カカシという人間が自分達の姿に似せて作ったものを見たことがある」 スーダが話した。 「するとあれは生物ではないのか」 「近づいて調べてみようか」 四人は近づいたが、『彼』は気づかなかった。 メスカが唐突に彼の足下のネジを引っこぬいた。 「ここから中に入れるぞ」 「中?面白いな」 四人は人の姿をした機械の中へと入っていった。 「卵はさすがに置いていかなきゃな」
四人が中をいじくりまわし、一つの機械の動きが止まった。
2013/2/9 12:18:13 [765]4
ロンムが狩りをしていると空に何かが飛んでいるのを見た。 見たところ、鳥や飛行機ではないようだ。 意外とすぐにこれこそが竜という生き物かと思ったものだ。 と、ロンムの話を要約するとこうなる。
なんやかんや言っても、小人族は冒険が好きなわけで竜が飛んでいた方角に竜を探しに出発した。 どのくらい歩いたか。 山に入り、人間達も見あたらなくなったころ。 メスカが疲労し始めた。 小人は体こそ小さいが、基本体力知力は高い。 しかし最年少のメスカにはいささか長い道のりだったようだ。 スーダが提案し、近くの洞穴にて休息をとることにした。
「本当に竜なんてもんがいるのかなぁ」 言ったのはポフだが、皆が思っていることだった。 しばらくの沈黙の後、ロンムが世界的衝撃的新発見をしたかのような興奮で言った。 「やはり、やはりいるぞ。竜はいるぞ」 ロンムが洞穴の先を指で指した。 そこには卵が一つ。
2013/2/5 19:1:43 [431]3
ポフが聞いた。 「竜の巣とは?」 それに対するロンムの返事は実に素っ気ないものだった。 竜が住んでいるから、竜の巣。
「行ってどうするというのだ」 「巣には竜の卵があって、それはこの世のものとは思えないような味らしい」 ロンムが得意気に答えた。 「何だ、食うのか」 小人たちの数少ない楽しみの一つが食事である。 普段、どのようなものを食べているのかは割愛。
「それでその竜の巣とやらはどこにある?まず、竜が実在しているというのか」 最年長のスーダが言った。 「人間達が噂しているのを聞いただけだからはっきりとした場所はわからない」 「人間?それは信憑性がなくなってきたぞ」 「ところがだ、よく聞け」 ロンムに全員が注目する。 「俺自身、竜を見たんだ」
2013/2/3 15:14:2 [128](∩゚∀゚)∩ageます。
2013/2/2 18:51:53 [447]2
彼らと同じ種族はたくさんいるかもしれない。 しかし、彼らは自分達の他に小人を見たことがなかった。
彼らは四人。 家族のようであり、仲間のようであり。 姿こそ似ているが人間とは別種の生き物なのである。 四人の名前はポフ、スーダ、メスカ、ロンム。 それぞれの事はまたいずれ。
ロンムは彼らの中心的人物である。 いつも外で狩りをしてくる。 何を狩っているかは、この際よしとしよう。 ある日、ロンムが大樹の溝にある家に帰ってきて言った。
「竜の巣へ行こう」
2013/2/2 10:20:18 [98]1
この世には生き物を『新発見』することがあるわけで、そうなるからには我々が知らない未知の生物もいる可能性があるのだ。
そういった未確認、不確定な生物を妖怪とかUMA、幻獣だとか言うのだろうな。 しかし、ここにいるのはもっと人々が恐れなさそうな種族。 まあ、そうなっていないので何とも言えないのだが。
彼らは姿こそ人間だがとても小さい。 空想上では多少サイズに差があるが、彼らは特別小さい種族だ。
そう、小人である。
彼らは人に気づかれないように、今もどこかでひっそりと暮らしている。 かもしれない。
2013/1/30 21:11:37 [686]いよいよ第二章ですね〜 楽しみにしてます(*´∀)ノ。+:°上げです
2013/1/30 18:46:10 [906]*
立証できるものだけが真実ではなく、確かに存在しているかもしれない。 博士はあの後、どのような結果を辿るのだろうか。 それも含め、日々考えるのが天才博士の日常である。
見方を変えてみよう。 文字通りに見るところが違う者達もいることが、もしかしたらわかるかもしれない。
こうしている間にもどこかで非日常は起こっている。
彼らの日常は我々の非日常にあたいするが、その彼らの非日常を語ろう。
『第二章 小人の非日常』
2013/1/29 15:54:47 [893]うーん、なるほど… 深いですねぇ。
UFOって…w 更新楽しみにしてるZ☆←
2013/1/28 17:53:26 [105]7
博士が何故、次のような行動をとったのかは知らない。 Q博士は部屋へ戻り、完成したばかりのミサイルを抱えて外に運びだした。
そして点火。 ミサイルは弧を描き発射された。
遠くでミサイルが何かに当たったように見えた。 飛行機などではない。 円盤のような形をしているが、まさかUFOではないだろうな。 博士はそんな漠然とした事をしばらく考えていた。
さて、ミサイルがなければあの謎の組織は私を消しにくるだろうな。
「逃げるとするか」
博士はあてもなく歩き出した。 どうせもう失うものは何もないのだから。
2013/1/27 19:11:10 [715]ありがとうございます!
暇潰しにでも読んでいただければ幸いです。
2013/1/27 17:3:29 [564]全て拝見させて頂きました、わんくん先生!笑 文章書くの好きなの? わんくんworldに引き込まれますω 色んな意味でおもしろくて、わんくんの新しい才能に気づけました! これは…ハマってしまったようですw 更新待ってます(´ω`*)あげ。
2013/1/26 22:59:46 [369]せ・・・切ない・・・・゜・(ノД`)・゜・
上げです。
2013/1/26 12:54:33 [801]6
二つの奇怪な出来事が一度に起こったこの日は、Q博士の生涯で忘れられない。
目が覚めたら、見知らぬ卵が一つ目に入った。 大きさは一メートルほどだろうか。 ここで考えてみてほしい。 卵というものは自然に生えてきたりするものではない。 ましてや鍵を閉めた崖の上の部屋などには。 隙間から入れるのはせいぜい小人くらいなものだ。 疑問に思ったことは一先ず、他人に聞くに限る。 ロボットにな。
そこで博士は気づいた。 ロボットが動かないのだ。 故障だろうかと卵どころではなくなった。 何回も話しかけたり揺すったりした。 唯一の友達を失うかもしれないという状況に、博士は混乱した。 簡単にわかるところでは異常はないのだが・・・。 これ以上の詳しい検査をするには、ロボットの内部を見る必要がある。 だが、そうして治るという保証などない。 仮になおったとして、再起動させればロボットの学習容量即ち記憶が失われる可能性が極めて高いことを博士は知っていた。
彼は悩んだ。 悩んだ末に今に至る。 場所、崖先。 下を覗けば大海が見える。 記憶が無くなれば意味などない。 このロボットでなければもはや価値はない。
「約束」
そして博士はロボットを崖から海へ突き落とした。
2013/1/25 16:2:3 [109]がんば〜れ!!
2013/1/25 16:0:51 [822]5
博士はロボットと約束をしていた。 最新知能を持ち合わせていたロボットが、ある日こんなことを言ったからだ。
「博士」 無機質な冷たい声で彼は言った。 「海とは何ですか」 ロボットは海を知らなかった。 学習機能がすぐれている分、予め知っている事は意外に常識以下だったりする。 「海というのは、この家がたっている崖の下に広がる水の集合地帯のことだ」
「そうだな、このミサイルが完成したら見に行こうか」
ロボットは外に出たことがない。 ロボットが知る世界は限りなく小さい。 この件にかたがついたら、外に出してやるか。 博士は考えながらミサイルの製作に励んだ。 期限まで残り一週間、ついにそれは完成した。 実に順調である。
明日は海を見に久しく外へ出ようか。 博士はそんなことを考えながら布団に潜り、そして寝た。
まあ、翌日確かに海は見るのだが。 残念ながらそれは、博士が意図した結果とは異なってしまった。
2013/1/24 21:50:5 [581]頑張ってくだせー\(’ω’)/
2013/1/23 19:25:14 [495]日記掲載分のストックが終わったんで次回から書き下ろしです。
2013/1/23 18:53:48 [918](∩゚∀゚)∩age
2013/1/23 17:21:54 [872]4
博士は毎朝、ロボットが入れたコーヒーを飲む。 ロボットに入れてもらったものを飲むと、何故だか特に頭が冴えるのだ。 おそらくプラシーボ効果だろう。
そんな時に彼らが唐突に訪ねてきた。 彼ら組織の目的は、世界の支配だそうだ。 しばらくの、いや数秒かも知れないが、彼は何のことだか理解ができなかった。 当然の事である。 「そんな物語のような出来事がと思っていることだろう」 彼らのリーダーらしき男が口を開いた。 「博士、あなたの発見した特殊合金を利用し、ミサイルを作製してほしい」 「ミサイルだと?何に使う」 「愚問だな」 リーダーらしき男はさも当然かのように続けた。
「世界の支配。それを実行するために武力は必須だ」 「頼みというのは、当然相手に断る選択肢が与えられていて、成立しているものなんだろうな」 「自惚れるな。断るようならばいつでも消してやる」 脅しではない。 だろうな、おそらく。
「期限は一月。回収にくるまで手を抜くな」 「頑張りすぎるのも、かえって効率が悪くなるというものだ」 「ヤーキーズ・ドットソンの法則か。回収日までには完成させておけ」
そんな非日常(博士にとって)な出来事の翌日。 Q博士は習慣に従い、ロボットの入れたコーヒーを飲んだあと、机の上の忌々しき兵器の設計書類が視界に入った。
どうやら夢ではないらしい。 非日常は続く。
2013/1/23 14:35:9 [296]うっほーーーーーーー むずいーーーーーーーー^^;
2013/1/22 19:39:0 [274]3
ロボットに名前はない。 友達に名前がないというのは、何とも奇妙な話だ。
しかし、それほど名前は必要なものだろうか。 博士は友達が他にいないのだ。 ロボットが完成した今、崖の上の小さな家にこもって研究をしている。 ロボットも博士しか知らない。 ここでは自分以外の存在は限られている。 ここではQ博士にとっては、相手がQ博士でなければロボットなのだ。 ロボットもまたしかり。ここは一人と一体の空間。
博士はもはや、ロボットを人間として認めていた。 人間であるという定義が、ロボットが人間であることを妨げるようなくだらないものならば、博士自身も人間である必要はない。
ロボットを作るのは天才博士にとってさほど難しいことではなかった。 完成するのは想定の内であった。 しかし、ここからの出来事は天才博士にも説明ができない。
玄関のベルが来客を告げた。
天才博士の非日常はここから始まる。
2013/1/22 17:52:22 [572]みかん夢さん、応援ありがとうございます!!
書き込み感謝です!
2013/1/22 15:38:12 [870]なんか難しそうですね…(汗)私馬鹿なんで…(笑)でもなんか面白そうです!しかし私は馬鹿なんで、ロボットとか博士とか言うと、なのちゃんとはかせしか思い浮かばないという馬鹿っぷりです(笑)面白そうだし、これからも頑張って下さい☆応援します★あげ
2013/1/21 17:50:5 [376]2
仮に彼をQ博士としよう。
Q博士は金属の研究を主としていたが、科学的なことは全般的に得意であった。 ギラフェルンという新しい合金を発見したのが最大の形跡であろうか。 昔、事故で死にかけた男の体の8割を改造してサイボーグに変えてしまったこともある。 Q博士は常人とはかけはなれた感性があったのだ。 しかし不特定多数の中で大半を占める考えをもつもの、ではないものを社会は嫌う習性がある。
故に博士は孤独だった。 天才博士は友達を作ればいいという結論にいたった。 しかし、それが不可能が故に現状に至るという当たり前のことを気づくのに時間はかからなかった。 そこで博士は違う回答を導き出した。 文字通り友達を『作った』のである。
博士は機械の友達を作るのに没頭した。
やがてロボットは完成した。
友達とは一体。
2013/1/20 17:28:25 [627]1
博士とは専門の学術について水準以上の研究をしたもののことを言うらしい。 しかし最近は博士の安売りとでも言おうか。 単なる物知りという意味合いでも博士という言葉が用いられている。 だが本来とは違う意味で使われるというのは歴史を経る中では至極当然のことであり従わざるを得ない。
ならば物知りと判断するの誰なのだろうか。 他者が判断できるのはあくまでも相手が披露している知識でしかない。 つまり結局、少々飛躍しているようだが博士かどうかは自己の判断である。
ここに一人の天才博士がいた。 天才というのも曖昧であるが、少なくとも博士は自分のことを天才であると認識していた。
同じ説明を繰り返すようだが、天才も同様に自分で天才だと思っている者は天才という解釈ができる。 他者が納得するかどうかは皆無であり、『人に認められた天才』かどうかにすぎないだけである。
だが博士は自分でも他の人からも天才だと認識されていた。 天才という言葉を軽々しく使うわけではないが博士ほど頭がいい人もそうはいないだろう。 博士は自分を『博士』だと思っているし、また『天才』だとも思っている。
故に彼は天才博士なのだ。
2013/1/19 19:42:8 [12]頑張って〜あげっっ
2013/1/19 17:59:18 [92]斑鳩さん、ありがとうございます!!
頑張ります!!
2013/1/19 17:45:37 [765]日記の小説も見ました!こういう感じの小説好きですwww 更新楽しみにしてます(。・ω・。)
2013/1/19 17:36:9 [764]詰まってて読みにくいですね(笑) すいませんorz
どうか感想お願いします。
2013/1/19 17:32:50 [388]プロローグ
ある非日常を語る。
ここで述べる日常とは、日本の漫画作品のことでも鎌倉時代の豪族、富木常忍が日連の没後に号した名前でもない。 シンプルに常日頃という意味を持つ日常だとご理解いただきたい。
しかし、常日頃というものは人によって当然のように異なるわけで、人それぞれの日常があるわけだ。 例えば毎日恐竜と戦う生活をおくっていれば、恐竜との戦闘はその人の常日頃、すなわち日常となるのだ。 常識的に普通は恐竜と戦うことを日常と言わないと感じるだろうか。 しかし、普通という言葉は曖昧で自分の中で何を基準に定義しているかによるため、人によって普通とはなんたるかもまた違ってくるわけだ。 つまり日常ではない非日常も人によって変わってくるのだ。 朝起きて当然のように学校通う事が、日常である人もいれば、非日常な人もいる。
日常と非日常について堅苦しいことを述べたが軽い気持ちで聞いていただけるとありがたい。
これからいくつかの非日常な体験の話を語る。
もちろん、くどいようだが人によって日常非日常は違う。
例えば。
『第一章 天才博士の非日常』
2013/1/19 17:31:12 [587]更新は不定期です。 初めのうちは日記掲載版を一部改訂して更新していきたいと思います!
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