2012/5/29 20:11:59 [391] − 千和side − 『・・・誰だお前』 怪訝さが全面的に出てしまったが、まぁいいだろ。 それより考えなければいけないことは、どうして此処に餓鬼がいるかってことだ。 茶の髪に赤の重そうな・・・鎧をまとっている・・・と思う。 いや、だって全然纏っている感じじゃねぇんだよ。腹とかもろ出してるし。冷えるぞ。 「・・・そ、それがしは真田幸村にございます」 ビクビクと怯えながら名乗る餓鬼・・・基、真田幸村。 戦国時代の武将か?武将を真似たのか?と思わず突っ込みそうになる名前だな。 『そうか。俺は澤月千和だ。・・・お前の家はどこだ?』 屈んで頭を撫でながら尋ねると、真田幸村は目を何度か瞬かせた。 そして不思議そうに首を傾げると彼も尋ねてきた。 「それがしは甲斐の上田城に住んでいます。・・・それより、澤月殿は何処かの大名なのですか?」 ・・・誰か、コイツの親連れてこい。 ―――― デェイラっち>>待ってましたなんて・・・///←← 王道一直線に進むんで、そんなに楽しくはない・・・かも?(笑 期待を裏切るような作品になること間違いなし!(← コメントありがとうございますたノシ
2012/3/26 21:16:38 [568]待ってました!新しい小説^○^ どんな話になるのかな?? 楽しみにしておくぞ(ーwー
2012/3/26 4:56:24 [271] ― 千和side ― ガラッという音と共に開け放たれた扉の向こうは、何だか変な雰囲気が漂っていた。 『・・・何だ、誰かいんのか?』 若干声のトーンを落とし、モゾリと動いた人影に声をかける。 するとその人影はビクリと体を震わせた後、ゆっくりと此方に目を向けた。 ぱちりと俺と目があった瞬間にソイツは目を見開き、そして目を逸らした。 『ったく・・・おい、其処の奴』 ハァと溜息をつき、端の方で蹲っているさっきの奴に再び声をかける。 さっきの奴は声がかかったと分かったのか、再び此方に目線を寄越した。 何だ、このデジャヴ感。と心の中で苦笑しながらも、俺は言葉を発す。 『とりあえずこっちへ来い。何もしねぇから』 そう言って俺は手招きをする。 するとソイツは、少し戸惑った後に立ちあがり、此方へと歩いてきた。 そして俺の前にソイツが現れた時、今度は俺が目を見開くのだった。
2012/3/26 4:47:2 [477] ― 千和side ― 『ふぁ・・・』 思わず欠伸が出る程、暇な午後。 俺は田舎の祖母ちゃんの家に遊びに来ていた。 ◎ 一日目 ◎ ミーンミーンと蝉が煩く鳴くのを聞きながら、俺はパタパタと団扇を顔の斜め下で仰ぐ。 傍らには蚊取り線香が焚かれており、そのお陰かキャミソールを着ていても、蚊に噛まれない。 『蚊取り線香様様だな』 ニヤリと口角をあげ笑った俺は、日が落ちたためか少し肌寒くなってきたので、薄いカーディガンを取りに居間に向かう。 その時、ガッシャン!ドンガラ!と物凄い音が、今まさに通りかかろうとしていた一室から聞こえてきた。 ピタリと止まる俺の足。目線は廊下から、物音の聞こえた一室へと変えられた。 『・・・なんだよ、おい・・・』 でけぇ荷物が落ちた・・・とかじゃぁ、ねぇよな。祖母ちゃん、一人暮らしだし。 なら、あの音を出すほどの量の物が落ちたっていうのか?・・・いやいや、ソレもない。 ・・・気になるな。 俺は胸の奥底から湧きあがってくる好奇心に負け、一室の扉の取っ手に手をかけた。
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