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「いぢめ」

シンタロウ No.1355|2010/11/21 20:40:11

シンタロウです。ついに……ピーチデビューです!
いや〜、それにしても最初の作品が「いじめ」になるとは…
重い!重すぎる!!無事に書き終わることができるんでしょうか?
とりあえず、登場人物を紹介します^^
・桐野 奈岐(きりの なぎ)(女)佳苗の姉。主人公。
 中学3年生。男勝りで気性が荒く、言葉遣いも荒い。妹想い。
・桐野 佳苗(きりの かな)(女)奈岐の妹。
 中学2年生。内気でおとなしく、若干人間不信。
・若野 瀧(わかの たき)(男)
 中学2年生。とてつもなく冷静だが、裏の顔が鬼の様に怖い。
・草野 淕(くさの りく)(男)
 中学2年生。学校一の問題児。ガキ大将的存在。
・轟 修二(とどろき しゅうじ)(男)
 中学3年生。謎の転校生。
・館 凛花(たち りんか)(女)
 中学3年生。奈岐の親友。
とまあ、こんなとこです。まだまだ、出てくるかもしれませんが
それは大した役所じゃないか、後で思いついたなのでご了承を。
だいたい6、7話くらいで完結できたらいいなと思っています^^
雑な作品になると思いますが、よろしくお願いしますm(_ _)m

 

シンタロウ

2010/12/12 18:44:56 [669]

一応簡潔しましたので^^
これにて、完了させていただきます!
数少ないファンの方々、長い間応援ありがとうございます(>_<)
それでは、「一本締め」で終わりたいと思います^^
準備はいいですか?
それでは・・・よぉ〜、パンッ!
はい、ありがとうございました^^ 

シンタロウ

2010/12/12 15:42:23 [846]

第6.5話〜料理の仕方〜
手に持っていた木の棒を捨て、代わりに金槌を拾う。
 真ん中にいるやつの足めがけて思いっきり振り下ろす。
 グシャリと鈍い音がし、悲鳴が辺りを切り裂いた。
奈「うるさい!」
 そう言って、上に持ち上げた金槌を横に一振り。
 グシャッという音がして、のどが潰れた。同時に、悲鳴も止まった。
奈「うるせぇな。静かにしろよ」
 私は完全に悪魔となっていた…。

 料理を始めてからどれくらい経ったのだろうか?
 すでに一人は気絶し、残りの二人もギリギリだった。
奈「だらしないわねぇ。男ならもっとシャキッとしなさいよ!」
 そう言って手に持っていた木の棒で、真ん中で泣いているやつの横顔を殴る。
奈「そんな痛み、佳苗の心の傷に比べたらどうってことないわよ!」
 もう一発追加。恐らく、のどが潰れて満足に呼吸をすることすらできないだろう。
 かすかな呻き声が口から漏れる。そして、気絶した。
奈「あ〜あ、ホントにだらしない」
 これで、二人が気絶して残るは一人。確か、「八木 慎太」だっけ?
 そんな名前だったはず。轟がそう言ってた…はず。
奈「さて、あなたで最後ね。たっぷり遊びましょうか」
 木の棒にライターで火をつける。真っ赤な炎が室内をぼんやりと明るくする。
 最後の一人に少しずつ火を近づける。
八「ま、待ってよ。お願いだから…」
 この後に及んで命乞いだなんて、ホントの馬鹿ね。
奈「佳苗も言ったはずよ、あなた達に……“待って、助けて…”ってね。
  それなのに、あなた達は佳苗をいじめ続けた…当然の報いよ」
八「違う!僕は……僕達は命令されてやってただけなんだ」
奈「僕達?命令してたのは、このクソ野郎でしょ?」
 そう言って真ん中にいる奴を思いっきり蹴る。
八「違うよ!草野君も僕も、命令されてただけなんだ!」
奈「馬鹿なこと言わないでよ!」
 そう言って、八木の腹を思いっきり蹴った。
 それでも…八木は苦しそうにしながらも、しゃべることを止めなかった。
八「違うんだ。僕達三人は……若野くんに脅されてただけなんだ」
奈「若野?誰よそれ。でたらめ言わないでよ!」
 手に持っていた火の点いた木の棒を八木に押しつけた。
 張り裂けんばかりの悲鳴が辺りにはじけ飛ぶ。
 八木は、一度ビクッと体を震わせると、そのまま動かなくなった。 

シンタロウ

2010/12/11 18:45:47 [909]

エピローグ〜真相〜
 謎が解けたのは、次の日の朝刊を見たときだった。
 “「中学3年生の少年、実弟を刺す」
 昨夜未明、中学3年生の少年が「弟を殺した」と警察署に出頭。
 少年は警察の取り調べに対して、
 「些細なことでケンカになりカッとなって刺した。
  その後怖くなって、学校の裏山に埋めた。
  勢いでそんなことをして後悔している」とのこと。
 警察署は少年の供述通りの場所を探したところ、少年の弟である
 若野 瀧くんが発見された。
 死因は窒息死と判定されており、急所を外しながらも数カ所を刺され、
 息がまだあったと思われる状態にもかかわらず、埋められたとのこと。
 若野君は○○中学の2年生で、担任の先生によると
 「物静かでおとなしい印象だった。特に目立っていたという印象はなかった」
 ということ。警察では、さらに少年の取り調べを行い、
 詳しい話をきいていくとのこと。”
奈「轟の弟が、若野だったのね」
 後で聞いた話によると、轟が出頭するまでの1週間の間、私の家の周りを
 変な人がうろついていたらしい。
 
 あれ以来、私は学校に行っていない。もう行く必要もないし、
 行きたくもない。卒業証書をもらいに学校にちょっと顔を出しただけ。
 近いうちにどこか遠いところに引っ越して、
 そこの地元の高校に入ろうかなって思う。
 草野達がどうなったかは知らないし、これからも知らないままでいい。
 私は、そう思う。
 あのことは、私の心のずっと奥深くで、目覚めることなく眠り続けるのだろう。
 時々、佳苗のことを思い出すだけで私には十分だ。
 今日の空は青い。きっと、明日の空も青いのだろう。
 何事も無かったかのように、地球は回り続ける。朝が来て、夜が来る。
 私たちが立ち止まっても、地球は動き、回る。だから、人は前を見て、
 歩き出すことができるのだろう。
 どんなに辛くても、どんなに苦しくても、地球が回る限り、人は何度でも
 立ち上がり、進むことができるのだと思う……たぶん。
奈「そろそろ、前を向かなきゃ。佳苗に申し訳がたたないよ」
                                  END 

シンタロウ

2010/12/11 18:39:21 [441]

第8話〜繋がり〜
 轟からメールがあったのはあれから1週間後だった。
 内容は以下の通り。
轟“久しぶりだな。まあ、生きていたらの話だけどな。
  もう死ぬ心配はない。安心しろ。
  若野について知りたがってたな。まあ、簡単に言うと、
  あいつは今回の黒幕だ。あいつらに脅されて草野達は、
  佳苗ちゃんをいじめていた。あいつには前科がある。
  転校を繰り返してはいじめを指示して、自殺に追い込んでは
  楽しんでいた…そんなやつだ。
  多分お前の家に行っては殺す機会をうかがっていたはずだ。
  だから、家から出るなと言った。
  あいつは自分の正体を知ったやつは生かしてはおかない。
  それは、草野達も同様だ。あいつらもあの後、殺されていた
  馬鹿なやつらだよな。脅しなんかに屈したおかげで、
  自分の寿命を縮めることになったんだからな。
  明日の朝刊を見れば若野がどうなったかわかるだろう。
  最後に、俺と連絡を取ろうとするな。無駄なだけだし、
  お前にとっても良いことはない。メールも同様だ。
  いいか、俺のことは忘れろ。俺はお前のことを知らないし、
  お前も俺のことを知らない。俺たちは話したことすらない。
  そういうことだ、じゃあな。”
奈「何が“じゃあな”よ。何もわからないままじゃない」
 結局分からないままだった。若野は誰なのか、若野と轟の繋がりは
 なんだったのか……。謎のままだ。 

シンタロウ

2010/12/11 17:12:50 [863]

↓やっぱり、「いぢめ」書き終わったら載せますw
何度もごめんなさいm(_ _)m 

シンタロウ

2010/12/11 17:6:58 [542]

え〜っと・・・↓に追加してw
メールで送ろうとしたら何回かに分けなければ
いけないことに気づいたんで、それでも知りたいって
言うならメールください^^
 

シンタロウ

2010/12/11 16:27:0 [842]

6話と7話の間(ここでは6.5話ということにします^^)につきましては、
メールでのみ配信?公表?したいと思います。
理由は・・・ここに載せるには不適切と判断したため!
(まあ、こっちのミスっていう話もあるけど・・・♪)
ということで、6.5話を知りたい人は、メールください^^
俺的に、比較的痛々しい方だと思うので、そこんとこはご了承をw
 

シンタロウ

2010/12/11 16:20:28 [482]

零花さん・・・メチャクチャになってます。
はい!一回深呼吸!
吸って〜、はいて〜・・・吸って〜、そのまま止める!
落ち着いたらはきましょう^^ 

零花

2010/12/11 16:9:47 [744]

ちょ、私の思考回路壊れてるって、
今の私にピッタリじゃないですかぁぁぁぁぁ!!(否定してない!
あはは〜お昼なのにお星様様がひかってる〜(壊れた、しかも様一つ多い
いや、私より轟の方が思考回路終わってる(オワタ♪
うん、私の思考回路ヤバいのでバックアップ後、一時シャットダウンする事に
しますたw=リラックスさせておきまソw(ソ?
AGE♪でがリラックスタイムへG(の前に殴(痛い!あ、思考回路治った(え 

シンタロウ

2010/12/11 15:53:55 [802]

第7話〜謎、謎、謎〜
 外に出ると、冷たい夜風が体に当たった。
 久しぶりに外に出た気がする。体中汗でびっしょりだった。
轟「おかえり。長かったね?」
 振り返ると、後ろに轟が立っていた。動きの読めないやつ。
奈「今、何時?」
 ずいぶん長かった気がする。空には星が輝いていた。
轟「9時ちょっと過ぎ。まぁ、4時間くらいやってたわけだ」
奈「4時間……ね」    
 そんなにやっていた……全く気付かなかった。
 ただ、身体はものすごく疲れていた。
轟「スッキリした?」
奈「……」
 どうなんだろう?正直、全然スッキリしていない気がする。
 むしろ、体がものすごくだるいし……心が晴れない。
轟「その様子だと、スッキリしてないみたいだね」
奈「うん……」
轟「まぁ、無理もないよ。ただでさえ、人を傷つけることは
体にも心にも負担がかかるんだ。
  それも、暗闇の中で4時間もやり続けるなんて、
  普通の人には相当な負担のはずだよ」
 轟の言う通りだろう。私は疲れ切っていた。心も、体も…。
奈「あのさ、若野って人知ってる?」
 轟の表情が一変した。明らかに様子がおかしい。何か知っている。
奈「轟、知ってるの?知ってるなら教えてよ。誰なの?若野って」
轟「そうか…ここにいたのか」
奈「ねぇ?聞いてんの?いったい誰なのよ、若野ってなんなの?」
 轟と目が合った。怖い目をしていた。
 私が今まで見たどんなものよりも、その目は怖かった。
轟「奈岐!俺から連絡があるまで家から動くな!いいか、
  家から一歩でも出たら……死ぬぞ」
奈「え?何でよ?理由を教えてよ!若野って誰なの?
  なんで家から出たら死ぬの?」
轟「いいから!今すぐ家帰って、鍵かけて家から出るな!
  誰も家に入れるなよ!どんなに親しくてもだ!
  家の鍵を一切開けるな。じゃなきゃ死ぬことになるぞ」
 轟はそう言うと、不気味な笑い声をあげながら、
 夜の暗闇に走って消えていった。
 私は混乱していた。謎なことが多すぎる。
 若野っていったい誰なの?若野って名前を聞いたときの轟の反応。
 轟と若野の繋がりって何なの?それに…家から一歩も出るなって言いながら、
 こんなところに置き去りにするなんてどういうこと?
 考えれば考えるほど頭は混乱していった。
 重い足を引きずりながら家に着いた時には、11時を回っていた。 

シンタロウ

2010/12/10 22:12:47 [867]

零花さん、上げありがとうございます^^
ただ、奈岐の思考回路よりも、
あなたの思考回路が壊れてないかが心配ですww
美璃さん、上げありがとうございます^^
私も遊びたいって・・・ちょっと、怖いです(>_<)笑 

美璃

2010/12/10 20:38:25 [946]

私も遊びたいです!
AGE 

零花

2010/12/10 18:54:19 [925]

あぁぁぁぁぁぁ!
奈岐が壊れたぁぁぁぁぁ!
奈岐の、奈岐の、奈岐の思考回路がぁぁ(黙れ
AGE♪ってほぼ上・・・orz
そして気分は下n(かかと落とし!(余計沈む!あぁ!ショックで床が!崩れ落ちない!(え 

シンタロウ

2010/12/10 18:49:34 [587]

皆さん!お待たせ致しました!久しぶりの更新です。
早速、シンタロウワールドをご堪能ください!!
第6話〜料理の準備〜
 その日の放課後、轟に声をかけられた。
轟「夕方の5時に学校裏の山にある小屋に来い。」
 そう言って、轟は私の前から消えた。無愛想なやつ。
奈「夕方の5時か…。」
凛「奈岐。今日開いてる?開いてるならカラオケに行かない?
  最近疲れがたまってんのよねぇ〜。周りは受験、受験ってうるさいし。」
奈「あっ、凛花。ごめんね、また今度誘ってよ。私、今日は用事があるから。
  じゃあ、また明日ね。」
 私はそう言って、教室を出た。
奈「今日の5時…か。」
 なんでだろう?どうしてこんなに楽しみなのだろう?
 今日の5時が待ち遠しくてたまらない。
 
奈「夕方って、……結構暗いじゃん」
 私は、家から出て裏山の小屋へと急ぐ。
 日が少しずつ傾き、やがて沈む。
 小屋に着いたときには、すでに空には星が光っていた。
 小屋に着くと、轟が近くの気に寄りかかりながら腕を組んで待っていた。
轟「遅いぞ」
奈「まだ1分しか過ぎてないでしょ。せっかち!」
轟「小屋の中にいる。勝手にやれ」
 そう言って、あごで小屋の方を指す。
奈「あなたはどうするの?」
轟「俺は外にいる。終わったら声をかけろ」
 そう言うと轟は、木の幹に座りいびきをかき始めた。
奈「まったく。じゃあ、好きにするわね」
 ただ、強気な言葉とは裏腹に、私の足は小刻みに震えていた。
 怖いのだろうか?それとも……。
 小屋の扉を開ける。生臭い匂いが鼻にくる。
奈「くっさ」
 咄嗟に鼻をつまむ。
 暗くて周りがよく見えない。小屋の奥の方で物音がした。
奈「あそこね」
 暗闇に目が慣れてくると、奥の様子がよく分かった。
 三人ほど柱に縛られている。
奈「ちゃんと起きてくれてるわよねぇ。
  せっかくの楽しみが台無しになるじゃないの」
 いつの間にか足の震えは止まっていた。気持ちが高まってくる。
 徐々に興奮してきた。楽しい、楽しすぎる。
 この気持ちは何て言うんだろう?すごい心が躍っている。
 近くにあった木の棒を手に取る。さすがに小屋というだけあって、
 危険な道具がたくさんある。
さて、どうやって料理しようかな。
奈「ねぇ、これから何をして遊ぶ?君たちは何をしたい?」  

零花

2010/12/4 18:42:26 [220]

あれ?更新されてない・・・なぜ?
続きを早く!AGE 

ねこさん

2010/12/4 13:27:49 [354]

美璃sに同感 

美璃

2010/12/3 23:31:50 [243]

つ・・・・・・続きが気になる
AGE 

シンタロウ

2010/11/25 17:0:8 [396]

第5話〜悪魔〜
轟「僕は、佳苗ちゃんが誰にいじめられていたか知っている」
轟の言った言葉は私の気持ちを360度変えていた。
奈「誰?誰なの?」
 私は轟に詰め寄った。
轟「2年の草野だ」
奈「一人だけ?そんなはずないわ。私が聞いた声は一人じゃなかった」
轟「他の奴らは、草野に強制されてただけだ。罪はない。」
奈「いいえ。そんなことはないわ。佳苗をいじめたことにかわりはないわ」
轟「それで?俺がそいつらのことを教えたら、お前はどうするつもりだ?」
 私は言葉に詰まった。
 何も考えてなかった。轟の言うとおりだ。
 私にはどうすることもできない。
 たとえ、草野たちに何かしようとしても、女一人じゃどうしようもない。
 いいように遊ばれるだけだ。
奈「そ、それは……」
轟「俺が手伝う」
奈「えっ?」
轟「復讐するつもりなら、俺が手伝ってやる」
 「復讐」……
 佳苗のために、復讐をする。
 私の心は悪に染まったのだろう。自然と顔がニヤけてきた。
奈「いいわねぇ。お手伝い、お願いできるかしら?」
轟「やるからには、本気でやる。それが条件だ」
奈「もちろんよ。中途半端な気持ちでやったら佳苗に申し訳ないわ」
轟「わかった。交渉成立だ。後は、俺からの連絡を待ってろ。
  俺が奴らを捕まえておく」
奈「私も手伝うわ」
轟「いや、やめておけ。足手まといだ」
奈「わかったわ。なるべく早くしてね」
轟「ああ」
 轟はそう言ったあと、笑いながら屋上から出て行った。
 後に残った私は、復讐の仕方に思いを巡らせていた。
 どうすれば一番苦しむか?ただそれだけを考えていた。
奈「楽しみね」
 どうやら私は、本当に悪魔になったようだ。
 自然と顔が笑ってしまう。復讐が楽しみで仕方ない。
 私は、笑顔で屋上をあとにした。
 

シンタロウ

2010/11/24 18:46:50 [328]

第4話〜転校生〜
 佳苗の葬儀は親戚に頼んで行ってもらった。
 これで、私は独りぼっちになった。
 
 私は学校の屋上にいた。冬の冷たい風が肌を刺す。
 佳苗が死んでから、すでに1ヶ月が経っていた。
奈「かな……」
 私に何ができたんだろう?私は何をしてやれたんだろう?
 この1ヶ月、ずっとそのことばかり考えてきた。
 あの時、一言でも声をかけてれば、もっと笑顔で接していれば、
 そんな後悔ばかりが、頭の中で渦を巻いて離れない。
 金属と金属の擦れあう音がする。誰かが屋上に入ってきたようだ。
 いつの間にか流れていた涙を手の甲で拭う。
 足音が近づいてくる。
奈「誰なの?」
 声がかすれてうまく出ない。
轟「泣いてもいいよ。落ち着くまで待っててあげるから」
 優しい声がした。
奈「もう大丈夫だから。」
 そう言って私は立った。
 立つとはっきり分ったが、身長は私より少し大きいくらいだった。
奈「あなたって……」
轟「はじめまして…じゃないですよね?」
奈「確か…転校生の……」
轟「はい。轟 修二です」
 そう言って彼は笑った。
 ただ、その笑いは自然なものには感じなかった。
奈「何しにきたの?……あっ、授業の時間ね。分かったわ。
  わざわざ、ありがとね」
 私はそう言って、立ち去ろうとした。
 なぜだか、彼とは一緒にいてはいけない気がした。
 私の直感がそう告げていた。
轟「待ってくれ」
 意外と大きな声。
轟「話したいことがある」
奈「私には、あなたと話したいことなんて無いわ」
 早くここから立ち去りたい。
 彼にはどこか不気味な気配がある。クラスに一人はいる、
 別に変なわけではないけど、近寄りがたい存在。そんな感じ…
轟「佳苗ちゃんについてなんだけど」
 私の動きが止まった。
轟「僕は、佳苗ちゃんが誰にいじめられていたかを知っている」
 

シンタロウ

2010/11/23 19:37:40 [480]

ねあさんありがとうです^^ 

ねあ

2010/11/23 17:5:53 [812]

いじめかぁ〜〜。いい感じですねぇ!!! 

シンタロウ

2010/11/23 11:52:46 [480]

第3話〜笑顔〜
謎の声「おい!早くしろよ!また殴られてぇのか?」
佳「いやだよ…。もうやめて…」
謎「ふざけんなよ!お前が言い出したことだろうが!」
 怒鳴り声の後に、骨と骨のぶつかる音がした。
佳「きゃあ!」
 佳苗の叫び声……
 私はステージの袖に向かって走り出していた。
奈「かな……」
 不安で胸が押しつぶされそうだった。
 ステージに上がり袖に目を走らせる。
 佳苗はそこにいた。
奈「佳苗、大丈夫?」
佳「お姉ちゃん?」
 佳苗は泣きそうな目でこっちを見る。
 ステージの横にある器具室から足音がする。
 追いかけたいところだけど、今はそれどころではない。
奈「何があったの?ケガはない?」
佳「大丈夫だよ」
 泣きそうな目をして大丈夫なはずがない。
 だけど見た目には、佳苗に目立った外傷はない。
 さっき聞いた音は空耳だったの?でも、私は確かに聞いた。
 人を殴る音を……
奈「佳苗、正直に言いなさい。何があったの?」
 佳苗は一瞬俯き、また顔を上げて笑いながら言った。
佳「大丈夫だよ。」
 大丈夫な訳がない。あの悲鳴は何?あの音は?あの怒鳴り声は?
 それに…私は見てしまった。一瞬俯いた時に一粒の涙が落ちるのを。
 ただ、佳苗の笑顔に、私は何も聞くことができなかった。
 
 その後、私は佳苗と一緒に早退した。
 佳苗にもしものことがあったら嫌だったし、
私自身、佳苗から離れたくなかった。
 帰る時の佳苗は不気味なほど明るかった。
 いつもの佳苗ではない。そう感じたけど、何も言い出せなかった。
 佳苗の笑顔は私に、しゃべり出すきっかけを与えてはくれなかった。
 そして、その日の夜に、佳苗は手首を切って自殺した……
 

シンタロウ

2010/11/22 17:44:11 [394]

第2話〜いじめ?イタズラ?〜
 そこには佳苗の顔写真と、さっき吉野が言ったようなことが書かれていた。
吉「なっ、デタラメじゃねえだろ?」
凛「ねえ、吉野?何であんたが一年の教室なんかにいんの?」
吉「そ、それはだな……その…先生に呼ばれたんだよ。
  うん、先生に。あっ、俺…先生に呼ばれてたんだ!
  じゃあ…そういうことで」
 吉野はそう言って、逃げるように教室から出て行った。
奈「凛花、どうしよう?佳苗いじめられてんのかな?」
凛「何オドオドしてんのよ。あんたらしくないわねぇ。
  ただのイタズラかもしれないじゃん。気にすることないよ」 
奈「でも……」
凛「仕方ないわねぇ。じゃあ、昼休みになったら体育館に一緒に行こう。
  それで何もなければ、そのまま帰ってくる。それでいいでしょ」
奈「でも、何かあったら……」
凛「もう、しっかりしなさい!お姉さんでしょ?らしくないわよ」
奈「う、うん……」
 嫌な感じがする。佳苗は内気だし、友達が多い方でもない。
 むしろ、一人いたら良い方だと思う。それに前の学校でも……。

 午前の授業終了のチャイムが鳴る。昼休みになった。
 全くと言っていいほど、午前の授業は全然身に入らなかった。
 凛が走ってこっちに来る。
凛「奈岐。行こう。」
奈「うん……」
凛「ほら!元気出しなよ!何も無いって。」
奈「う、うん。急ごう。」
 私と凛花は走って教室を後にした。
 佳苗に何もなければいい。そう思いたくても、
 不安はいっこうに拭い切れなかった。

 体育館に着くと、そこは人でいっぱい……というわけではなく、
 誰一人として人は集まってなかった。
凛「ほら、良かったじゃん。誰もいないよ。」
奈「はぁ〜、安心した。そうだよね、あれイタズラだったんだね。
  心配して損したよ。」
 ほっと安心した時だった。ステージの袖から声が聞こえた。
 そして、続くように佳苗の声も……。  

シンタロウ

2010/11/21 20:49:44 [26]

零花さん、早速ありがとうございます!
性格は・・・目をつぶってください(>_<)
「いぢめ」にしたのは、何となくですw特に意味はありませんww
1日1話くらいのペースでいき、一週間くらいで終われたらなと・・・ 

シンタロウ

2010/11/21 20:46:10 [842]

私には卒業までの3ヶ月で、やっておかなければならないことがある。
それは、受験勉強でもないし、好きな人への告白なんかでもない。
もっと大事なこと……。
そう……「仕返し」
そして、私があのことに気付き、「仕返し」をすると決めたのは、
転校して、やっと落ち着いたと思った頃だった……。
第1話〜いじめ〜
凛「ねぇ、奈岐。知ってる?今日、転校生来るらしいよ」
 教室に入り、肩にかけていた鞄を机に下ろすと同時に
 凛花が話しかけてきた。
奈「はぁ?今頃?」
凛「今頃?って、あんた人のこと言えないでしょ?」
奈「そうだっけ?」
 そうだった。私が転校してきたのは、2ヶ月前の10月。
 今日来るっていう転校生となんにも変わらない。
凛「そうだよ。奈岐が転校してきたのが10月で、
  今は12月。ほとんど大差ないじゃん」
奈「もうさ、そんなことはいいからさ、今日来る転校生って…カッコイイの?」
凛「あれ?あんた男に興味あったんだ」
 意味深な目つきで聞いてくる。
奈「興味無いのはこのクラスの男子だけ」
凛「まぁねえ、このクラスの男子ときたら……」
奈「ガキもガキ、馬鹿なガキばっかだよねぇ」
 その時、教室の扉が勢いよく開いて、
 手にプリントを持った吉野が飛び込んできた。
吉「号外だ!号外だ!なんと!桐野の妹の佳苗ちゃんが
  今日の昼休みに、生歌を披露するんだってさ!
  場所は体育館って書いてあるぞ!」
 一瞬耳を疑った。佳苗が?あの内気な佳苗が生歌披露?なんで?
奈「おい!吉野!お前、それどういうことだよ!」
吉「やべっ。もう来てんのかよ」
奈「何だよ!来てちゃ悪いのかよ?つーか今の何だよ!
  何デタラメ言ってんだよ」
 吉野はおびえた表情をしながらこっちに向かってきた。
吉「デタラメじゃねーよ。今朝、一年の教室に行ったら
  これが壁に貼ってあったんだよ」
 そう言って一枚の紙を見せてきた。
 そこには佳苗の顔写真と、さっき吉野が言ったようなことが書かれていた…… 

零花

2010/11/21 20:45:1 [514]

おぉー!小説デビューおめでとうございます!
奈岐の性格が半端無い程変わってるような・・・w
そして、言っちゃいけない気もしますが、いぢめに・・・わざt(あえて殴
頑張ってください! 

 
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