2010/10/20 21:17:23 [326]第壱話「千里眼」 今日は雪が降っている。傘を持っていかなくては。私は傘立てから傘をとり、ドアを開けて家を出た。今、私は金田吹雪という。普通の高校生・・・を演じている。だってあの時、”雪奈”は死んだから。 「雪奈〜、おはよ〜」 「わわ〜、里重その名前で呼ばないでよぉぉ」 「あ、御免御免。吹雪♪」 このこは閻魔里重。明るくて、自称、千里眼とか。 「閻魔、御前は間違えすぎだ。な、雪奈。」 「否アンタも間違えてるからさ。」 「あ・・・・・」 こいつは天魔留都。眼鏡をかけていて、頭がよく見えるが実質、とても馬鹿だ。 「ねぇ、吹雪。傘入れて〜w」 「やだ。あんたは此処で凍え死な」 「はぅ〜其れが友達に言う言葉ぁ?ひっど〜い」 「うん、そうだよ」 「あんたってマジ酷いわ・・・」 里重は呆れた顔をして言った。 「御前の名前間違いの方がもっと酷いと思うがな。俺は」 「黙ってなさいよ留都〜私と雪奈は見えない糸で繋がっててぇ〜」 「里重気持ち悪い。うちらが男だったらBLだからさ。」 「まった〜酷い事言うわぁ〜」 其れが私ですから。なーんて、言えないなぁ。 「今日は依頼来るかな〜?」 「御前の行いが悪いから来ないな」 「皆酷いーーーー悪いのは私じゃないのよ―――」 里重は頬をぷっくり含まらさせ、ぶーと鳴らしていた。 「下品だ。気色悪い」 「あんたさっきから気色悪いだの気持ち悪いだの五月蝿いのよぉぉ!」 「・・・よくまわりを見なよ。あんたが一番五月蝿いから。」 周りの人は皆、私たちを注目していた。 「は・・・う・・・」 里重は動揺した様子で 「私知らない―――――――――――――――――――――」 と、叫んで去って行った。 「何が?」 私と留都は少しの間ぽかんとしていた。
里重は交差点を走っていた。 「はぅっ!!!!!!!!!!!」 里重は何かに気付いたようで、いきなり立ち止まった。そして・・・・
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