2010/7/29 17:40:30 [782]体育館の裏とかすごい ロマンチックっぽいですね! 発想がすごい! &アゲ(°д`(=`□´)
2010/7/29 15:55:31 [432]昼休み。 花笠は体育館の裏庭たたずんでいた。 理由はただ一つ。 自分の机に置いてあった手紙の差出人を待つためだった。 しかし、昼休みが始まって10分経過するが、待ち人は来ない。 おいおいおい…。もしかしてただのイタズラか? もしこれが悪戯だったとしたら、罪は重いぜ…。 一つ、怖い話を題材に俺を怖がらせた事。 二つ、俺の昼休みを取りあげたこと。 そんなことを思いながら、花笠は茶色い薄汚れたベンチに腰掛けようとする。 「…あの。」 ん?花笠は自分の後ろ側から何か聞こえて、ふいに振り返る。 振り返るが、そこにはいつもの風景だけが見える。 きのうせいかと、またベンチのほうに首を動かす。 「!?」 花笠は驚き固まる。 振り返った所には、小柄に少女がたたずんでいた。 少女は花笠をじっと見てから、にこっと微笑みかけた。 「花笠崇さんですよね。」 「あ…うん。」 あまりの少女可愛らしさに、花笠はついつい見入ってしまい顔を見つめる。 そうすると、少女と目が合った。 花笠は顔を赤らめ下を向きながら口を動かす。 「えっと、もしかして君が手紙をくれた子?」 「はい。そうです。」 少女は長い髪をに風になびかせながら、花笠の質問に即答した。 「私、安藤 桃といいます。よろしくお願いします。」 安藤は自己紹介をする。 彼女はずっとニコニコしている。まるで、春の暖かく心地の良い 太陽のようだ。いや砂漠の中のオアシスかも。 「よろしく。」 花笠はテレながら、ぼそっと返事をする。 こんなに可愛い子が、俺のような野郎に何のようですか? もしかして、本当に悪戯ですか。 それとも、夢かな。 そう花笠は自問をする。 それを知ってか知らずか、安藤は深呼吸を一度し、花笠を呼んだ 目的を口にする。 「あの…花笠さん、私と付き合ってください。」 へ?何て言ったんだ? 花笠の脳内は可愛い少女が登場し、混乱していた。 そして、まさかの安藤の不意打ち告白攻撃により 花笠の脳内は完全に シャットダウン。 フリーズ状態におちいったのであった。
2010/7/29 15:31:58 [134]【返信】 コロネロさん siorinさん コメありがとうございます。 少しずつのペースですが、頑張りたいと思います。 ✤ 血で書かれた手紙といえば…。 学校の机に、血で書かれた謎の手紙があったら開いてはいけない。 それは、幽霊が書いた手紙だからだ。 読むと、あの世に連れて行かれるからだ…。 「………。」 花笠は小さい頃に読んだ怖い話の本に書いてあった一説を思い出す。 今ここに置かれている手紙と、昔読んだ怖い話に書いてある手紙は 共通していません? そう思った瞬間、怖い話に書いてあった文章をまた思い出す。 『読むと、あの世に連れて行かれるからだ…。』 ……えぇ〜!? 読んじまったよ。なんてこったい…。 花笠は今さっきまで、読んでいた手紙を瞬時に封筒の中に入れる。 しかし、状況は変わらんだろう…。 …………。 数秒がたった。隣の教室の先生の声がやけに響く。 確か、花笠が読んだ本の話では手紙を読んだら幽霊が来ると 書いてあった。しかし、何も来ない。 少し後ろを振り返ったのして、状況を見ていたがなにも変化するものは 無かった。 しだいに、自分の行動がアホらしく思えてきた花笠はもう一度手紙を 封筒から出し始めた。 手紙をまた開く。 『花笠 崇様へ 今日のお昼時間、「体育館の裏庭」でお待ちしております。 いつまでも、待っていますので来てください。』 昼休みになれば誰が書いたものかわかるんだよな…。 花笠は髪を掻きながら、教室に掛けてある時計を見た。 ゲッ!! 体育の授業もう始まってんじゃん。 しかも、20分も過ぎている。 これでは、俺は大遅刻じゃないか。 遅刻魔王じゃないか! 花笠は混乱しよく分からない事を考えながら、自分の机の中から 腕時計を見つけ、体育館の方へと走っていった。
2010/7/29 9:31:18 [845]どんどん頑張ってもらいたいです! これからも書いてってください! &アゲ
2010/7/27 14:8:12 [827]凄い面白いです!! 頑張って下さい★
2010/7/27 11:30:42 [588]またまた返事 血ってのが怖い! 興味をそそりますね! 上げ
2010/7/23 12:9:36 [170]そう腕時計とは関係のない事を、考えていた花笠は自分の机に置いてある 異物を発見した。 「…なんだ?これ。」 花笠の机に置いてあった物は、「一通の手紙」であった。 その手紙は白い封筒である。 誰が書いたものか、差出人が書いていないか封筒の裏表をよく見るが、 何も書いていなかった。 ただ、表面に書いてある唯一の文字は。 『花笠 崇様へ』 だけであった。俺宛の手紙なら、開けて良いよな。と思った花笠は 封筒に張ってあるセロハンテープを剥がし、封筒から手紙を出して、 手紙を広げた。 「……なんだ?これ。」 さっきと同じ言葉をまた言いながら、その手紙をおかしな文字に 目を走らせた。 『花笠 崇様へ 今日のお昼時間、「体育館の裏庭」でお待ちしております。 いつまで、待っていますので来てください。』 という内容だった。 内容は、なんだかロマンチックな青春を感じる素敵な 内容なのだが、その内容を書いたペンの色が気になっていた。 色は、赤黒い色の様な赤茶色のような。 花笠はこの色にふと思い出す。 小さい頃、家の屋根に上って鯉のぼりを捕まえようとして落ちた事があった、 幸い屋根の下が木々だったので、足骨折だけで済んだが。 花笠は手紙に書いてあるペンの色は、俺が小さい頃落ちた時に 鼻から出てきたある液体に似ていると思った。 人間の体にある主要な液体の『血』に似ていると。 「…ははは、まさかな。偶然だろう。」 花笠は少し青ざめながら、そのペンの色をじっくり見た。 そのペンで書かれた文字は血のような緋色で、墨汁が少ししかついていない 筆で書いた様に少し掠れている。 墨汁=液体。 血=液体。 もしかして、ホントに血で書いてあったりして…。 花笠はその手紙を、そっと机に置いて考え事をした。 血で書いた手紙が、知らないうちに自分宛で自分の机にある。 しかも、人がいない教室で。 このフレーズに聞き覚えがあるな。と腕を組みながら 花笠は考え込んだ。
2010/7/23 11:47:12 [373]花笠と世良が朝の教室に入る、先に教室に来ていた友達の 二、三人が挨拶をする。 花笠が自分の落書きだらけの机に学生カバンを置いた時、 担任の先生が「おはよう!」と、太ったメタボの体でびっしょりと汗を かきながら、生徒以上に元気のある声を上げ入ってきた。 「今日は暑いなぁ。」ちか言っているが、生徒の大半は 「お前を見ている方が、暑いだろ!」と思ったに違いない。 そんな暑苦しい朝のホームルームが終わり、一限目の授業となった。 科目は『体育』。 花笠と世良はいそいそと着替えをおえ、体育館に向かおうと歩き始めた時、 花笠は自分のお気に入りの黒革の腕時計を教室に忘れて来たことに 気がついた。 「あっ…。やば、時計教室に忘れてきた。ちょっと、取ってくるから 先に行っておいてくれ。」 世良はあきれた顔をする。 「なんだよ。時計なんか、体育で必要ないだろう。 ったく、わかった。先に行くからな。」 世良に背中を向け、一回手を振り花笠は教室に向かっていった。 教室は、朝のホームルームの喧騒とは無関係のように 静まり返っていた。耳を澄ませると、隣の教室で懸命に授業を している先生の声だけが響いて聞こえた。 しかし、この先生がどんなに一生懸命授業を教えていても、 生徒の大半は「内職」というものをやっているのだろうなぁ。 そういう生徒は、先生が必死に書いた黒板を見るのではなく、 大抵自分で買った違う科目の参考書を見る奴や、ほかの科目の 宿題をやっている奴が多い。 先生、哀れ…。 花笠は一瞬そう思ったが、俺も昨日のあの先生の授業で違う 科目の宿題をやったっけ…と苦笑いするのであった。 こんな受験生の夏シーズンに、誰が受験に関係のない『技術』などを 真剣にやっていられるか…。
2010/7/21 18:31:24 [164]花笠は、ニヤニヤする。 「吉宗さんが1721年に設置したものは目安箱ですが、その目安箱は 毎月何回設置したでしょうか?」 世良は、手で顎をおさえながら考え込む。 数十秒。 ……………。 恨めしげな顔を花笠に向けてきた。 「んなの、理数系の俺が知るわけないだろう!」 「っイテ!!!」 世良は花笠に抗議した直後、花笠の足を最近買ったオニューの運動 靴の先端で蹴った。
2010/7/21 18:31:16 [348] ✤ 【返信】 コロネロさん。 感想ありがとうございました。 時間があれば、できる限り書きたいです。 ✤ この話は三日前にさかのぼる。 七月の空は青々とした青空とモクモクした入道雲のハーモニーで 彩られていた。野良猫は朝早くから、誰の家か知らない塀の上で のんびり日向ぼっこをしている。 そんないつも通り平和な朝の住宅街を、花笠は友人とともに 登校への道を談笑しながら歩いていた。 「だからさ。そのB組の『久保田』がおととい体育館近くの裏庭で C組のマドンナ『日原』にコクられてんだって。」 花笠は、通学カバンを持った手で、ブンブンジェスチャーしながら、 友人に楽しそうに伝えていた。 「でも、まさかあの地味な久保田が可愛い子にコクらるなんて、 信じらんねーよな。世良もそう思うだろう。」 花笠の親友の世良 啓太は、げんなりした顔をし抗議をする。 「ヘェー、あの久保田に彼女が!?本当かよ…。 ったく、可愛い彼女か。俺も欲しー。」 花笠は、世良の前に立ち止まり大声で笑う。 「世良に彼女?ムリムリ。お前みたいな、物理オタクに彼女なんて無理に 決まってんだろう。ムリだムリだって。」 「ムリムリうるさいな!お前みたいに、日本史ばっかの日本史オタク ちゃんには言われたかねーよ。」 花笠は眉をピクっと動かす。 「ははは…、世良くんー。日本史を馬鹿にしちゃ、いけないぜ。日本史の神様に たたられるぞ。」 世良も負けじと即座に言い返す。 「お前だって物理を馬鹿にすっと、物理の女神さまにぶん殴られるぞ。」 花笠はビシッと世良に指をさす。 「んじゃ。日本史を馬鹿にする具らだから、お前にはこれ答えられるよな? 徳川家の八代目の将軍は誰だ?」 世良は、少しクルっとした癖毛の自分の髪を触りながら答える。 「んなの、俺だって答えられるぞ。『徳川吉宗』に決まってんだろう。」 花笠はニヤーと意地悪く笑いながら、軽く拍手する。 「へー。物理野郎の世良でも答えられるのかー。すごいすごい。 んじゃー。その吉宗さんが1721年に設置したものは…」 世良は得意げに腕を組みながら、即答。 「目安箱だろ。」 「まてよ。人の話は最後まで聞けよ。」 世良はきょとんとした顔をする。
2010/7/20 16:49:14 [203]この話面白いwwww もっと書いてwwww
2010/7/20 10:30:44 [386] ✤ ある東京の遊園地の観覧車の前で、花笠 崇は延々と続く行列の中に 混ざりながら、うんざりしていた。 並んでから、軽く60分以上は経っているだろう。 花笠は、自分の黒い革の腕時計を見てため息を吐いた。 今日は輝かしい、『俺の人生初の彼女』との初デート。 しかし、花笠の隣には誰も立っていない。 現在彼女は、おみやげを買いに列から外れて行ってしまった。 花笠は、この長い長い列の中に置いてけぼりにされた。 彼女が行ってから、ほぼ二十分。 おみやげ屋のワゴン車の前に長々と続いた列の中で、同じくうんざりしながら なかなか進まない列に並んでいる彼女の姿が思い浮かべられる。 しかし、これはあくまで想像上の出来事だけである。 彼女に限ってそんな風に大量の列に並ぶわけがない。 ましてや、生きている人間とともに。 なぜなら彼女には足がないからだ。いや、足がないというか浮いているから。 フヨフヨと浮きながら、行列に並ぶなんて出来ないだろう。 前や後ろの人間が驚くだろうが。 前の人が、おじいちゃん、おばあちゃんだったら腰を外してしまう。 だから彼女に限ってそんな事はないだろう。 花笠は、暑い夏の太陽の下でげんなりしながら、小さく呟いた。 …父さん、母さん。ゴメン。 俺は生きている人間として真っ当な人生の道を外れてしまったようだ。 名門高校に入学できて、テストでもいつも上位の方だ。 このままだと、いい大学にも行けるかもと、担任先生は行っていた。 しかし、俺の人生初の彼女は『幽霊』なんだよ。
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